◇岡田監督が審判団と握手再開へ
8月18日の対DeNA戦の京田選手のいわゆる「バトルブロック問題」で、NPBに意見書を出した阪神の岡田監督は、「意見書の結果が出るまでは握手せんよ」と、19日の試合のメンバー交換時の、審判団との握手を拒んだ。
同日の試合での5分間の「抗議」が尾を引き、審判団との対決姿勢を現した岡田監督だった(19日も前日と同じ審判の顔ぶれ、という事もあったのだろうが)。
まぁ、当事者の敷田審判も複雑な気持ちだっただろう。
それにしても岡田監督も巧妙で、18日はいったんセーフの判定に、DeNA三浦監督がリクエストを要求し、アウトに覆ったのだが、本来相手チームのリクエストに対しての抗議は認められていない。
そこを、岡田監督は「説明が聞こえないから、聞き直すために問いただす」という行為のもとに、審判団に掛け合い、そしてその次いでにリクエスト判定に抗議する、というウルトラCをやってのけた。
そして、抗議活動が5分を過ぎると退場ですよ、という審判の指摘の中、ギリギリまで粘って執拗に食い下がるという、味方ナインにもファンにも熱気を与えつつ、審判団にもプレッシャーを与える、というスーパープレイ。
岡田監督がここまでやったら選手の士気も上がるし、その後NPBも無反応、というわけにもいかない。
阪神球団から提出された意見書に対して、すぐに反応があり、セリーグ統括が20日わざわざ球場を訪れ、「(本塁しか適用しない)コリジョンルールは、他のベースでもあるのではないかと今後検討する」とほぼ満額回答を得た。
その回答を引き出した岡田監督は「我が意得たり」と、ようやく20日の試合で審判団と握手したそうだ。
あそこまで執拗に抗議していなかったら、こんなに迅速な対応などなかっただろう。
まさに「策士」岡田監督だ。
◇正直、京田のプレイは危険行為と言っても過言ではない
京田が熊谷の前に体ごと飛び込み、その態勢で足でベースを隠す行為は、どう見ても危険行為だ。
精一杯のプレイとか、偶然そうなったとか、その時の審判はくどくど説明しているが、内野手として一番すべきな事は、送球を捕らえる事よりも、自らの体を守る事ではないか。
ファーストからセカンドに走るランナーは当然ベースに対してスライディングを行う。
その前に足を出したら、そりゃランナーに蹴り飛ばされても文句は言えない。
ランナーからしたら、滑り込む対象が、守備選手によってブロックされてしまうのだから、もうどこにスライディングしていいか分からないし、熊谷は滑り込む際、京田をケガさせないように速度を緩めたという。
(仮に偶然だったとしても)目的とすべきものを隠した上で、相手からプレイする力さえも奪ってしまう。
これが妨害行為でなく何を妨害と言うのだろう。
「精一杯のプレイで、偶然バッターの頭にボールが当たっただけなので、死球とは認めません」なんて通用するか?
故意か、故意じゃないか、偶然か必然か、そんなの関係ないじゃないか。
邪魔になったのか、そうでないか、2つに1つしかない。
そこにプレイをした選手の意図なんてものを持ち込む事など、ナンセンスだ。
それは審判とは言えない。
もしこれが全部守備側の都合で、「ベースに着かないものはすべてアウト」になるとしたら、絶対に「精一杯のプレイを装い、偶然と見せかけて」同じプレイを仕掛ける選手はごまんと出てくるだろう。
どこかのYouTubeで元審判の人が「わざとこのようなプレイをさせるような指導者は失格」とかほざいていたらしいが、選手は野球のプロだから、審判の目をごまかすなんて事は全然出来ると思うよ。
そういう「わざとやる者が得をするような判定」をする審判の方が失格じゃないですかね?
◇今後はバトルブロックが出ない、出来ない事を願うばかり
管理人は断じて言うが、「精一杯のプレイ」と「危険なプレイ」は違う。
精一杯であっても、危険を避け、しかも相手を妨害しないように配慮するのが本来の形であり、精一杯のために危険を冒す、相手の邪魔をする、というのは、根本が間違っている。
今回は、優しい熊谷がスライディングを緩めてくれたから、京田がケガをせずに済んだ、ともいえるわけで、もっと体のでかい、しかも緩めたりしないゴツい選手がそのまま滑り込んでたら、京田の足は一体どうなっていたんだろうね。
そういう意味でも、京田のプレイは褒められたものではない。
京田のこのプレイを「バトルブロック」とかと呼んで、まるで茶化している感じもしなくもないが、正直茶化すべきでも何でもなくて、今後こんな危険行為はやめて欲しいし、ぜひなくなって欲しい。
審判団もコリジョンは本塁だけ、とか馬鹿な事は言わずに(どの塁でも同じ事が起きる可能性あるだろっての)、全部の塁で危険な行為が繰り返さないよう、早くルールを確立させて欲しい。
あと、京田も猛省しろ。
あんな事を繰り返してると、いつか選手生命が絶たれるよ?