ハザマの紹介③ | bations

ハザマの紹介③

 家から持ってくる昼飯の弁当箱はプラスチック製のタッパーだった。それはかなり大きなもので、恐らく高さは十センチ弱ほどあっただろう。軽く醤油がふられた大量の白米が厚く敷き詰められ、三本の焼いた竹輪が入っているだけの弁当。彼はそれをむしゃむしゃと食べた。本当に、「むしゃむしゃ」という音を立てながら、いつも一人で食べた。その姿は、僕には、残飯を食らう浮浪者にしか見えなかった。また、その弁当を見ると、彼が家族からは少なくとも母親からは)愛されていないことが簡単に想像できた。