僕は井上陽水さんを
聴くのがポップミュージックの
はじめての体験だったと思います






小学生のときですね

とにかく気になったんです

テレビに異質な人が
出てるっていう
感じで

でも
メロディーも歌詞もとても好きで
ノートに書いてました





歌詞が特に



声もかな




でも歌詞だな





オモロいなぁって
思ってたのかもしれません



何かのインタビューで
尾崎豊さんのルーツが
井上陽水さんって聞いて
それもずっと印象残ってる



よく尾崎豊さんをディスる人の理屈より
単純にリズムとか
歌詞の載せ方が秀逸やないかなって昔から
思ってて


盗んだバイクで走り出す

とかさ

そりゃ
バイク盗んだらダメよ

つうかそういうこと
やれってことじゃなくて



言葉の載せ方ね
気持ちいいじゃないですか
音強いじゃないですか




井上陽水さんの歌詞も

ハッとする言葉が出てくるんですね


『リバーサイドホテル』
"部屋のドアは金属のメダル"
とかですかね



あれも語感とリズムと音の強度みたいな



リズム芸とかに似てる感じかなって




窓の外には
りんご売り
声をからせてりんご売り

毎日吹雪吹雪
氷の世界


とか

あれ意味わからんけど
ずっと残ってますね

『青空ひとりきり』もかな
虚無の捉え方が本当上手いなぁって

今もたまに引っ張り出して
聴いて毎回ハッとします

『いっそセレナーデ』とか
よーく考えたら
どういうことやろって思いつつ
言葉の載せ方が尋常じゃなく
気持ちいいから


それはやっぱり音楽なんですよね
音楽の快楽



PUFFYさんに提供してる歌詞とかもそうかな
あれしかないですよね


中森明菜さんの
私は泣いたことがない
って1行目
あれが作詞家には
書けないって秋元康さんが
言ってましたね


井上陽水みたいな
人が天才なんかなと
桑田佳祐さんとかと
同じようなもの感じますけどね

未だに好きなんです
2人とも






この特集読んでると
陽水さんの歌詞



あ行多くて

やっぱ1番強い言葉なんだなって






でも
本質的なこと
歌ってるなぁって思うんですね



文学みたいやなって



自分が好きな文学作家とかも
そういうフレームに収まる感じで
言葉を並べてみて
音感とかで言葉を紡いでたのかなぁって



いろいろ妄想してしまいますね