Netflixで
『男はつらいよ寅次郎夕焼け小焼け』(1976) 



超傑作
人間には観なきゃいけない
映画ってのがあるんですよ






太地喜和子さん
宇野重吉さん
素晴らしいですね



太地さんみたいな役者さん
俺は本当好きだなぁ






労働とお金と差別のこと
考えさせられたなぁ

そんでもって
ラストの爽快感

グッときたなぁ

粋だよ
美しい
ビューティフル


渡世人と芸者だからこそ
の粋な感じ



クヨクヨした後にね
悔しい気持ちの後にね
さっぱりと
飲もうってなるところ

あそこがすごく自然でね

この2人だからできる異様な説得力ね

修羅場もかいくぐってきた
なんなら沢山観て来た
渥美清さんの目がさ
どう考えても哀しみを宿してるじゃない
だから笑えるんだと思う

哀しいんだよ
ペーソスなんだ
寅さんは
だから好きなんだと思う

特に初期ね


そんな中でもこの作品は
秀逸なのよ




最高最高の
ラストシーン
名シーンだよ
本当に




すごくいい

あそこ大好き



"人生に後悔はつきものだと思うの
ああすりゃ良かったなあ、っていう後悔と
どうしてあんなことしちゃったんだろう、っていう後悔"



岡田嘉子さんと
宇野重吉さんのシーン

すごくいい


短いけどそこね
説明セリフなんてない



そのやりとりと演出で2人に何があって
そのことを引っかかり続けて
毎日を生きてることがわかるの



だからこそ
宇野重吉さんが演じる先生の
最後の決断がわかるのよ





プロはさ
タダでやったら
ダメなんだよ







でもそれを
超越して
決断するわけじゃない
思いつきじゃない
丹念に
描写を重ねたから
すっと心に入ってくる






これまた脚本がとてもいいんだと思うのよ




傑作中の傑作
超ド級の傑作
ド傑作ね




これを寅さん
ベストにする人が多いのも
よくわかるわ



あとね
僕は
『続男はつらいよ』も相当好き





ダメなんだよ
この寅次郎が
いい人じゃないの
だからいいの
これはね
人間を描いてるの
人間くさいの


落語とかにも通ずるあれだ


人間ってそんなもんなんだと思う
小利口になりすぎたんだと思う


優しい眼差しでね
どうしようもない人生に
折り合いつけようともがくものを
描くのよ

あれが相当好きなんです
家族の物語ね


喜劇だよね
喜劇ってやっぱすごいよ

埋め合わせなんだとおとう
ユーモアが埋め合わせてくれるんだと思う






あっ
余談だけどさ
アメリカ映画の
『ビッグリボウスキー』
思い出しちゃった



あの最後の灰を海にまくシーンね

あそこギャグなのにさ
なんか泣けて泣けて仕方ないの

あそこ
あの感じと
男はつらいよ
俺の中では似てるの

愛くるしいよ