『All Things Must Pass』

ジョージ・ハリスンの3枚目のソロアルバムですが、実はスワンプロックとかアメリカのフォークロックとか、なんとなくですが、すごくなんとなくなんですが、避けてきてまして、はい。








ダメなのよ
ダメなんだけど


ディランでお腹いっぱいとか
そういう体たらくしてまして



このアルバムも若い頃に
一回聴いたきりで
ほったらかしにしてて

そんとき
ピンときてないのね
ダメよね
本当




あらためていろんな音楽聴いて
名盤を沢山聴いて
どんどん吸収していって
それで30過ぎたときくらいかな

ストーンズ聴きだしてね


ストーンズの『メインストリートのならず者』というアルバムね


あれが
僕はめちゃくちゃ好きなんです











それこそスワンプロック
アメリカのロックよね
フォーキーだし
ブルースやジャズのモードも

つまりアメリカのルーツミュージック

それをイギリスのバンドが
掘り下げるみたいな


あの2枚組のアルバム




あれ聴けば聴くほど
馴染むというか
たまんなくいいのね
やっぱりなんていうか
ストーンズだと
一気に食べやすくなるの
ポップなんだよね

これが不思議とね
それも含めて
曲の良さも含めて

傑作やと思う

こういうのこそ
本当に傑作アルバムなんだと思うのね






オーセンティックなもの
形式や美学に基づくやつね

正統派漫才みたいなの


あれを外から感じてた人が
少し距離を置きながらやると
こんな新しくて革新的なもの
になるのよね
それは結果
新しいと思うのね



普遍的なもの
ルーツをリスペクトしながら
それを更新したものができる


見事ですよ

ミックとかキースって本当にブルースが好きなんやろうけど、自分らがオリジナル作るとどーしよーもなくポップなものになるでしょ

キャッチーというか
「サティスファクション」とか
典型的なそれやなと



そういうのは生まれもったものでしょうかね

僕はそれ大好物なんですね
どうにもこうにもポップになってしまうやつね


浅草の笑いとか
現代版にアップデートして
ポップなものとして伝えれる人
めちゃくちゃ魅力的やないですか


僕はとにかく
好きなんです
そういうのが


自分らができないからかなぁ
憧れるの

そうそう
このアルバムと
デレクアンドドミノスの
これまた2枚組のアルバム
『いとしのレイラ』があったから
ストーンズも堂々と
あの傑作を
作り上げれたんではないかなと


そんな憶測までしてしまいまして



それでそのデレクアンドドミノスやそれこそディラン、それに最近亡くなったフィルスペクターなんかと作り上げたのが
このアルバムなんですよね



改めて一曲一曲じっくり聴いたら
なんという完成度なのと



とにかくこの時のジョージが
一番脂が乗り切っていて

曲もギターのソロも冴えまくってますよね

一曲目は
ディランと作って
イントロは
クラプトンが弾いてて
曲めちゃくちゃいいんですよね

クラプトンには
自分の奥さん取られて
それがいとしのレイラの
歌のモチーフで

それで元奥さんとクラプトンが再婚した
そのパーティーに
ジョージ出てるっていうんだから
僕には全く理解できないですが
懐深いなって

大器晩成として
2人の天才から学んで
才能の塊な人らの力を借りて
とにかく優れた作品を作ろうとしてたんやなと思ったのがこのアルバムです

なんでもっと早く聴き込まなかったのだよ!
俺よ!
反省せよということです
ダメな俺


何が言いたいかというと

とにかくオススメなんだということです

聴いてよ!ってことです