ヴァン・ヘイレンを初めて聴いたのは
中学から高校に上がる時





もちろんその時は
大スターだったなぁ

スターって言い方は古いか

でもギターを持ったヒーローでしたよ
キラキラして

ライトハンド奏法って
ムーンウォークなみの衝撃でした

高校一年生でやっと
ギター買ってもらえたんです

教室にも通って
うまくならないんですよ俺

わかってるんです
選ばれてないなぁって

でも好きで好きで
弾くのが好きだったんですね

いろいろコピーして
バンドブームがあって
いろんなバンドの楽譜が
でてますから

タブ譜って言ってね
あれ買って

耳コピとかできたら
カッコいいんですけど
それはどうもできないんですね
俺は

カッコいい!
弾いてみたい!
そんな感じで

ギターをずっと触ってた

高校一年生なったら
片っ端から名作、名盤と呼ばれる
作品を借りてきて

その中に
ヴァン・ヘイレンの
『炎の導火線』
がありました





とにかく
キンクスのカバー
『ユー・リアリー・ガット・ミー・ナウ』
が好きで




カバーかい!って感じですかね
俺ね、キンクスも大好きだけど
この曲だけはこっちのカバーの方が好きで


オリジナルやろって言われそうですけど
初めて聴いたときの衝撃がすごかったの
何回も何回もヘッドホンで爆音で聴いたの

『ジャンプ』『パナマ』
名曲揃いですけど
このときの体験が大きくて



あの薄暗い部屋で曲を爆音で聴いて
リフだけなんだけど何度もギターで練習した記憶とととにヴァン・ヘイレンがあります

何かの番組で
夜中かな
初めてライブ映像観た時に
なんて楽しそうにギターを
弾くんだと
僕なんて
小難しい顔で部屋で
ギター弾いてましたから
自分にない陽気さに圧倒されて

マイケルの
『Beat It』もそうだけど
ギターソロのときより
リフですね
リフ弾いてるときが好きなのかな
ギターは楽しげに弾く
リフを刻んでる感じ
あの感じが好きでした





数年後
高校三年生になって
楽器弾ける人でスタジオ入ったんです
地元のレコードショップに集まったメンツで
それで
『ユー・リアリー・ガット・ミー・ナウ』
やったんです

スタジオの中なのに
アクション決める僕にみんな苦笑いで
イメージはエディ・ヴァン・ヘイレンのつもりで

ただ演奏が下手くそでね笑

俺だけ
それで本人は楽しげだけど
周りはイライラしたと思うのね
真面目にやれって言われて笑

楽しげに弾いてても
ダメなんだなと
当たり前だよね
ちゃんと練習しないとなと

でも
結局東京来てギターを弾くのは
辞めちゃったんです

ヴァン・ヘイレンのライブ
東京ドーム
運良く行けました
2013年のことです






平野啓一郎さんに譲ってもらって
一緒に

ボーカルは
ディヴィット・リー・ロス

つまりファーストのときの
ボーカリストです

サミー・ヘイガーのときも
好きですけどね

ライブは唐突に始まって
矢継ぎ早に曲が進んでいく
もったいぶる感じより
次は何が出てくるんやろ
というこの感じが
ヴァン・ヘイレンっぽい
曲によって表情がコロコロ変わる
同じバンドと思えないほど

やっぱり楽しげに
まるで少年のようにギターを弾きまくる
エディ・ヴァン・ヘイレンの姿が
印象的で

東京ドームなんで
どんな表情で弾いてるかまでは
わからないけど
きっと朗らかに笑いながら弾いてる
んだと思った

ディヴィットは
日本語に長けてて
MCも日本語を連発するんですね
単語の脈絡がないので笑いがおきる

それもなんだか
ヴァン・ヘイレンっぽいなって

最後は
"イシノウエニモサンネー"って
叫んでた笑

やって欲しい曲は全部やってくれた

最後は
『パナマ』『ジャンプ』の大盛り上がり
シンガロングで終了

意外にもアンセムの時より
『ホット・フォー・ティーチャー』
とかのスペクタル感がよかったですね

ギターを弾きまくる様が好きなんですね
完全にあのときの気持ちになってました



石の上にも三年
結局あの時でギターをやめたけど
あの日夢中になってギターを
弾いていた自分がそこにはいた




偉大なギタリスト

ギターヒーローでした



ありがとうございます


ずっと聴き続けます