ポゼッションという映画があります
実は公開されて40年
今年の頭にリマスター版公開


ただ私
観に行けなかったんですね
リマスター版



こんど早稲田松竹でやることが
決定したので
楽しみでございます














映画好きの友だちで
松山竜造君ってのがいまして



大学の頃からの親友で

一回
フジテレビの
ザ・ノンフィクションに出たこともあるのね

昔のリュック・ベンソンとか
カサヴェテスの映画とか
よく観に行ってた


竜造がまだ
横浜の黄金町住んでて
あそこアジがある場所でね
日本じゃないみたいな
アジアのどこかみたいな
ごった煮感が
あって
あの街全体がね
好きだったなぁ


しかも
いい映画館があってね

濱マイクの舞台ね




ある時
竜造が言うのね
ナンバーワンは

イザベル・アジャーニだと

女優の話でね






バイトの休憩中に
訥々の語るわけ
彼女の魅力を


でも
やっぱりフランスの女優でしょ?
なんかお高くとまってんじゃねぇのかって
大分からやってきた田舎もんの私はね
ひねくれるようにそんなこと言ってたのね



偏見ですよ

ダメなやつ




ソフィー・マルソとかが
いいわけですよ
フランスなら

なんか自分にも優しそうじゃない









ゴダールとかも
映画館で観てね
東京で
特集あったら観に行って


ただ
かっこよすぎるのよね
当時の俺には










でもどの作品も
観に行ったらなんかしら
面白かったなぁ

わかんないところも多かったから
当時はネットないし
お金もないから
図書館行って
関連の本借りて
それで読むとまた観たくなって





三百人劇場ってのがね
白山かな
巣鴨で降りて
巣鴨まんじゅう買って
とぼとぼ歩いていくの



そこで
イザベル・アジャーニの
『アデルの恋の物語』が
やってるってんで
観たんです












一途すぎる
あまりに一途すぎる
ラブストーリーね

アデルの思い込みなんだけどね


泣いたぁ
ダァダァ泣いたのよ
これ



健気でね
アデルがね
おっかないくらいでね
何も報われない

でもそういうものでもあるよね
恋愛って
男の子気持ちもわかるんだよ

でも映画観ながら
これどっちが悪いとか
悪くないとかじゃない
ただその想いにすがる
アデルに泣けて仕方なかったのね



そうそう
アデルってシンガーがデビューしたとき
名前つけた人この映画のファンかなって笑



フェリーニの
『道』
かこれですね
すごく泣いた映画っていうと




それで完全に
イザベル・アジャーニ
大好きになって

ヤバい女優さんだなって
竜造の言う通り
とにかくどんどん作品
追いかけようって
全然違うのよね
どの映画も



それで
借りた作品


『ポゼッション』



なのよ






これは本当
衝撃だったんですね

ぶっ飛んでいるのね

危ういイザベル・アジャーニとか煽られててね


女優ってこんな振り切れるんだなぁって


家族の話とかでね
崩壊した家族の再生物語かと
思ってたんですね



とんでもなかったですね
変な映画でしたね

途中からなんか
とんでもない生命体が出てきて
SFか
ホラーか
よくわからん映画になるんですね







ファックシーンがあるよね
ただそこどうかしててね

並大抵のテンションじゃできない
取り憑かれたようなイザベル
前衛的なお芝居の塊という感じではないかな




サム・ニールの旦那も
何考えてるかわからんのです
名優ですけどね
そう見えてしまうのです
不気味







エネルギー半端ないです




傑作やと思いますね








イザベル・アジャーニ
取り憑かれてるってあるけど
女優という仕事に取り憑かれてる
結構なことなんやけどね

畏怖を感じるわけ

でもそれは
おれにとって昔から
名優の条件

松田優作も
怖かったところが好きなのね

何かしでかしそうな危うさね








早稲田松竹でやります
10/24から10/30まで

行ける方絶対スクリーンがオススメです








 同時上映

『ローズマリーの赤ちゃん』



ですか
こりゃヤバイよね
こちらも是非

 


本当に怖い映画二本立てです