60代後半の患者さんのフットケアをしていた。
その時の会話。
青=患者さん
赤=私
「そういや、あんた、子供は?」
「まだ、できないんですよ。」
「それは、ダンナさんに問題があるんとちゃうか?」
「それがね、どっちにも問題は見つかってないんですよ」
「ストレスやろ。それが問題やで」
「あー、ストレスね、それですかねぇ」
「もう、あれ、やったらええねん、ほら、今流行の。。。。。。なんやったかな・・」
はてさて、この60代後半の男性の口から、どんな流行の不妊治療が出てくるのか・・・・私、ちょっと期待しました。
「ええっと・・・・体外受精!」
あ、超マトモでした。。。。
「もう、それもしてるんですよ」
「それでもできんのか。精子か卵子が悪いんとちゃうか?」
なんでこの人、そこまで知ってんねーん!!!
「それも、悪いとは言われてないんですけどね。それにしても、よー知ってますね。」
「こないだ、テレビでやってたよ。でも、あれしたら、できるんとちゃうんか」
「いや、、1回の体外受精で妊娠する確率は15%、ずっと治療を続けても、30%の人しか妊娠しないって聞いてるんです。子供ができるって、神秘的な事ですよね」
「そうかぁ。ほんまやなぁ。そう思うわ」←患者さんに傾聴してもらっているナースの私・・・
TVってすごいですね。
で、この患者さんが、そんな不妊治療のTV番組をしっかり見ていたのもすごい。
私にそんな治療をリコメンドしてくるのもすごい。
この年代の人は、体外受精に抵抗感を持っていると思ってたから。
フットケアという魔法は、患者さんとこんなにディープ会話まで成立させてくれちゃいます。