今年のドラフト会議の感想ですが、近大・佐藤外野手と早大・早川投手が4球団競合、残り4球団は単独指名に成功するドラフトの妙味がありました。
中日は中京大中京・高橋投手の単独指名に成功して、佐藤や早川と並ぶ大物選手をすんなり射止めるサプライズ。
高校生No.1投手を好んで指名しそうな球団が大学生ビッグ2の指名公表をしていたのもプラスに働きました。
広島も前年指名の明大・森下投手の今季9勝の活躍もあってか、トヨタ自動車・栗林投手の単独狙いに踏み切りました。
栗林には単独狙いの複数球団が1位指名するか、外れ1位に回るかの微妙なラインでしたが、広島の読み勝ちといった所でしょうか。
今回のドラフトでは2位までに6人の大学生右腕が指名されて、その全員が150キロ超のエース候補という凄まじさ。
アマ時代の評価はエース候補でもプロに混ぜたら凡庸だった例は多々ありますが、成功する投手は確実にいるので誰が頭角を表すのか興味深いです。
巨人の原監督は外れ1位の亜大・平内投手に「先発で菅野2世に」と期待を口にしましたが、2位指名の東海大・山崎投手の方が気になっています。
山崎は今年6月に右肘のトミージョン手術を受けてリハビリ中ですが、東海大系列の有望選手を逃さない巨人は山崎の状態を正確に把握していたのでしょう。
下位ではなく2位指名なら他球団の反発も招きにくく、故障前は大学生No.1右腕と言われた山崎の格も落とさずに済みます。
菅野2世の呼び名は東海大の後輩で先発タイプの山崎の方が合っている気がします。
今季最下位のオリックスは近大・佐藤を抽選で外して高校生主体の指名になりましたが、外れ1位で福岡大大濠・山下投手を単独指名、2~3位で高校生スラッガー2人を指名。
オリックスのドラフトを酷評する記事(主に個人ライター系)をよく目にしますが、エース候補の山下を獲れた時点で成功だと思います。
ソフトバンクは外れ1位の花咲徳栄・井上内野手から4位まで高校生野手で固めて、投手に見向きもしない異例の指名をしました。
果たして誰が急成長してレギュラーを獲るのか、ソフトバンクは選手層が厚すぎるのでドラフトの成果が見えにくいのが難点(?)ですね。