映画「42 世界を変えた男」
黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの物語です。
好きな野球で成功したいだけなのにグラウンド内外での過酷な差別に耐えに耐えて…が続くストーリー。
デビュー当初からビーンボール攻めに遭ったり、一塁守備では走者に足を踏まれて何針も縫う裂傷を負ったりと見ていて恐ろしくなります。
真摯なジャッキーはチームメイトに受け入れられて「やられたら(打って走って)やりかえす」でドジャース優勝の立役者になってハッピーエンド。
白人の子供がジャッキーの真似をするエピソードは良かったですね。
ドジャースでのジャッキーは画面狭しと躍動する超人的な一塁手(本職はセカンド)で、昨今の立ってるだけの一塁手とはえらい差です。
当時のメジャーリーガーは見た目スマートで紳士然としています。
ウェイトトレーニングで筋骨隆々な現在のメジャーリーガーとは一味違う、レトロ感がいいですね。
主人公以外にも魅力的なキャラクターが多いのですが、ジャッキー排斥の嘆願書騒動を正攻法で鎮圧したドジャースのレオ監督(不倫騒動で1年の謹慎処分)が印象的でした。
プレーに専念できなければ、これからやってくる第2、第3の黒人選手に働き場所を奪われるだけ…は先見性のある鋭い見方です。
時代的には「風立ちぬ」の直後が「42」になります。
日本は焼け野原でも所変われば…ですね。
平日のレイトショーで推定観客数5人。
前日が京成ローザの日(1000円均一)だったのでこんなものでしょう。