技術は日進月歩とも申しますが、さすがに半世紀近くを経過しますと 隔世の感 がありますよね?
これは日々お世話になる車も同じであって、弊社が現在所有している軽トラックにはクルーズコントロールこそ無いものの、エアコンにパワステはもちろんだけど、 運転支援装置や予防安全装置 が色々備わっていて、高速道路でも100km/h巡行が可能ですから、要は鼻くそをほじりながらでも運転出来てしまうのである。
しかし、私が普通免許をとった40年以上前の軽自動車と言えば、今とは似ても似つかないほど貧相な装備かつ 我慢車 でしたから、その時代を知らない方を含め、当時を振り返ってみようと思います。
◆チョークレバー◆
黒板に書くチョークではなくて、当時はキャブレター式が大半でしたので、特に冬季のエンジン始動にはコツが要りました。
それが チョークレバー というもので、使い方は…
このレバーを引く→
エンジンルームへの空気の流入が絞らる→
より濃い混合ガスを作って点火するというもので、一旦エンジンが始動すれば頃合いをみてレバーを戻さなければならない難儀なものでした。
また、エンジンルームには夏と冬の切り替えレバーがあり、これも季節を睨みながら切り替える必要がありました。
◆80km/hを超えると鳴り出す警告音◆
当時の軽自動車はエンジンが550ccであったこともあり、特に高速走行は苦手中の苦手でしたが、それでもスピードの出し過ぎを警告するため、80km/hを超えると キンコンキンコン が鳴るんですね。
こちらは、当時私が乗っていた同型のスバルレックスですが、軽自動車ならまだしも、軽トラックであればアクセルをベタ踏みしたところで80km/hなんぞは到底出ませんでしたから、 運転すること自体が必至のパッチでした。
◆貧弱装備のコクピット◆
まず、今と比べますとハンドルが異様に細く、例えて言うなら小指ほどの太さしかありませんでした。
もちろんパワステでは無くて重ステで操作感もフニャフニャ…
ミッションは何速に入っているのかもわからず…
ワイヤー式?スピードメーターも、針がブレブレで何キロで走っているのか判別できませんでした。
もちろん、コンポやカーナビなども備わっておらず、上のグレードになると AMラジオが装備 されていました。
しかし、これがまた厄介な代物で、あらかじめお気に入りの放送局を登録しておけば、下の黒い5ツのスイッチを押すと機械的に選局してくれたんです。
例えば大阪ですと、
左から558ラジオ関西
666NHK第一
1008朝日
1179毎日
1314ラジオ大阪が定番であるものの、例えば右端のスイッチ押しても1350辺りまで一気に飛ぶので微調整が必要でした。
もちろん、コンポも後付けは出来ましたが、当時はまだカセットテープより更に大きな ハチトラ テープも現役でしたので、これを装備した車も何度か見かけましたね。
あと、エアコンなんぞは夢のまた夢で、古いものですと送風機も無かったので、暑ければ前面の蓋を開けて自然の風を入れるしか術がありませんでした。
それと、ウォッシャースイッチも古典的なもので、現在のレバー式やスイッチ式では無くて、ゴムの突起を押すものでした。
※イメージ
これは、 カエルが飛ぶおもちゃ と同じ原理で、一回押せば一定量の液が噴射されるものの、最初の形状に戻るのに時間がかかりましたし、数年するとゴムが劣化してしまい使い物になりませんでした。
◆コラムMT◆
当時はAT限定免許はもちろん、乗用車であってもMT(マニュアルシフト)が当たり前でしたが、その中でも最も使いやすいのが コラムMT でした。
これは、さすがに軽自動車には無かったと記憶していますが、要はシフトレバーが最もハンドルに近いことから、咄嗟の危険を回避するのに優れていて、今でもこの仕様があれば購入したいと思っています。
最後にこれね…
殺風景なコクピットに少しでも華があれば良いかと、同僚らの車によく見かけましたし、 車にポピー という芳香剤もずいぶん流行りましたね!
と言うことで、昔を懐かしむということはそれだけジジイになった裏返しでもあるのですが、免許とりたての頃の阪神高速道路は西線が400円で東線が250円…
山陽道も第二京阪ももちろん無く、中国道には 山崎バリア があった時代でした。
「わかるかな? わかんねぇたろうな~」





















































