「日本の三大温泉」はと問われれば、群馬の草津に岐阜の下呂、そして兵庫の有馬と答えますが…
こちらの道後温泉は、約3000年もの歴史を持つことから 日本最古の湯 と言われていて、その名は全国どころか海外でも轟いているのです。
そして、こちらでは一部の宿泊施設で源泉を引いているものの、いわゆる 共同浴場 施設が三か所あるのが特徴で、その中でも特に有名なのが 道後温泉本館 なのです。
過去へタイムスリップしたかのごとく、とても趣のある建物であることは我々日本人でも感じますから、他方外国からのインバウンドにとっては、もはや this is japanese ONSEN のごとくインパクトが最強で、もちろんもってして当地もそれらの層で溢れかえっていました。
※ほどんどが中華系、欧州系はほぼ皆無。
ただ、さすがにこちらの本館では入浴客が長蛇の列を作っていましたので諦め、この近くにある 椿の湯 まで歩きました。
向かいには 飛鳥の湯 があり、要は本館を含めて近隣に3箇所の共同浴場がある訳ですが、こちらでは源泉に触れることも出来ますし、言ってもインバウンドが少ない印象でしたので、こちらの湯を頂くことにしました。
※こちらは飛鳥の湯外観
確かに湯は良かった? と思いましたがね…
でも、個人的には和歌山県の白浜温泉(塩化物泉)より少し劣りますかな…?
ただ、こちらは加水加温も無い源泉そのままなのが好印象!
しかし、フロントスタッフの高齢女性の接客が最悪で、終始仏頂面だったたことに加え、全身刺青の輩も散見しましたので、一気に道後温泉の評価が落ちてしまいました!
※イメージ
まあ、恐らく温泉関係の縁故で従事しているんでしょうし、次々とやって来る観光客を捌くのも大変でしょうが、これこそ 観光地アルアル であって、「おもてなしの心」が皆無でしたし、観光地には一定数このような汚物が紛れ込んでいるのは、誠に残念な印象でした。
さて、一月とは言うものの、それほど寒くなかった日でしたので、入浴後は商店街をそぞろ歩きしましたが、これまたさすがに週末ともあって観光客で相当賑わっており、その中でも、ご存知 蛇口からみかんジースが出るお店 には、特に行列が出来ていました。
ただ、言うところの「ミーハー」と申しましょうか、個人的にはあまり興味がありませんでしたのでパス!
代わりに、かの夏目漱石氏も愛したと言われ? 50年前に訪問した折は、 「♪僕の恋人坊ちゃん団子♪ ♪好~き♪」 とCMを流していた、 銘菓 坊ちゃん団子 を買い求めまして…
夕食に名物「ぶっかけ鯛めし」などを頂いた後…
ホテルの一室で熱いお茶と一緒に頂きました。
さて、一夜明けた早朝、
道後温泉本館の太鼓が鳴る明け六つ…
同行者はまだ深い眠りについていましたが、私だけがこっそりホテルを出まして付近の散策に出掛けました。
実は、今やインバウンドを含めた、一見するとおだやかな観光客が大半を占める 道後温泉 ですが、当然「裏の顔」もある訳でして、それが旅館街の反対側に位置する歓楽街なのです。
道後歌舞伎通り というこの一帯は、大阪で言うところの日本橋や兎我野町界隈を凝縮した規模ですが、当地は今でも旅館などに ピンクコンパニオン を呼べるそうですから、旧態依然とした温泉街のイメーージも引きずっているようです…。
かつて物見雄山の団体旅行や社員旅行が華やかだった高度経済成長期、温泉地などには必ずこのような歓楽街が併設されていて、その野郎どもの欲望の受け皿として盛業していましたし、それを目的で旅行に参加する者も居ました。
※イメージ
ぶっちゃけた話し、我が国は古くから 旅の恥は搔き捨て などとと言われていて、温泉に入ってドンチャン騒ぎした後にチョメチョメという流れが定番でしたが、平成に入った頃から時代が変わっていったんですね…
すなわち、アドベンチャーワールドが出来てファミリーが増えた南紀白浜温泉や、サミットの開催でそれらが一掃された伊勢志摩などは表向き健全なイメージになったものの、片や今でも北陸や道後ではこうした昭和な風情が残っているようでした。
まあ、私とてここに潜入したいという気が無いと言えば嘘になりますが、よくよく見てみますと観光客相手のいわゆる ちょんの間 は見当たらず、いわゆるソープランドやヘルス店が多いことからも分かるように、どうやら、松山50万人都市の歓楽街という一面の方が大きいのではないか?とも思いましたが、真相はいかに?
と言うことで、こちらであまり長居も出来ませんし、そろそろ朝食の時間の~時間の~時間となりましたので…
ホテルに戻りまして…
チェックアウトして 道後温泉駅 へ行ってみました。
当地は温暖な四国の西に位置していて、 お城あり・温泉あり・路面電車あり というレトロかつ温かみのあるコンパクトシティですが、この駅も風情があってとても良い印象でした。
で、この駅から出発する名物列車が、ご存知 坊ちゃん列車 なので御座います。
夏目漱石氏の小説「坊ちゃん」に登場する マッチ箱のような愛くるしい列車 なのですが、かつては実際に伊予鉄道で運行されていた列車を復元した風のレプリカであるものの、松山観光の起爆剤として観光客はもちろん、当地でも愛されている列車でもあるのです。
と、そうこうしている間に駅を発車しました!
実際の当日動画→
道後温泉駅定発!
— わんこ (@c4Y2v9RCk6l5pCA) January 30, 2025
乗務員のお手振りサービスも愛くるしい、坊っちゃん列車がやってきました。 #坊っちゃん列車 pic.twitter.com/ziT9OoR9qY
ポッポォ~~! と汽笛を轟かせ、かつ若い乗務員らも慣れた仕草で手を振っているのが好印象で、観る者や乗る者全てが笑顔になった瞬間でもありました。
さて、帰路の時間的余裕も無いことから、これで松山・道後の旅は完了したのですが、松山城や三四三海軍航空隊が活躍した 松山飛行場に残る掩体壕(えいたいごう) など、まだまだ訪問したいスポットも多くありますし、当然あの歓楽街も気になりますから、また必ず再訪してみたいと思った松山・道後でした。
おわり