🎵 こんにちわ~ こんにちわ~ 世界の国から~ 🎵
~という歌詞で始まる 「世界の国からこんにちは」 という曲が街中にあふれていた1970年…
当時小学校1年生だった私は、かのEXPO70大阪万博に数回訪れた記憶があります。
人類の進歩と調和 をメインテーマとして、大阪千里で開催されたことはもはやご承知の通りですが、世は高度経済成長の真っただ中にあったことに加え、戦後の食うや食わずの混乱もほぼ無くなったことも後押しして、会場は多くの人でごった返していました。
そして、その大勢の観客を動員する肝心な 交通アクセス が充実していたことも功を奏し、大阪万博は大成功のうちに終了することが出来たのです!
まあ、時代が時代と言われればそれまでですが、万博の開催地だった千里の一帯はまだ 竹藪ばかりの未開の地 でありましたし…
大きな幹線道路も鉄道も無かったので、要は地図にマジックで線を引けばそこに道路や鉄道が敷かれる時代でもあったのです。
ですから、大阪万博が着工されますと新御堂筋をはじめ、並行する北大阪急行も千里中央経由で 万博中央口駅 まで路線を開業したこともあって、遠路はるばる天王寺や大阪、はたまた新大阪駅に着いた旅客が、 1回の乗り換えだけで会場前まで 行くことが出来たのは大きなポイントでした。
※万博会場前の引上げ線に止まる地下鉄車両/現在は中国自動車道に転用
さて、その焼き直しとも言われる 2025年大阪万博は いのち輝く未来社会のデザイン をテーマとして開催されるのですが、これまた時代が時代ゆえに誠に辺鄙な 夢洲 で開催されるのです!
けど、あと2年しかありまへんで?
ほなら、どうやって行ったらええん?
という疑問にお答えするべく、2025年大阪万博の 交通アクセス について考えてみましょう!
まず、1970年の頃と比較しますと、マイカー保有率は比べ物にならないほど飛躍していますので、ほぼ半数の方は マイカーを利用するんとちゃいますか?
まあ、比較的近くに 阪神高速湾岸線 がありますで、それに乗って近くのインターで降りますと距離的にはさほど離れていません。
しかし、それは単に距離だけのことで御座いまして、ここからが地獄の一丁目入口となるんです!
前述のように会場は夢洲という人工島で開催されますので、例えば名神や中国道で来て北から会場に入る場合は、一般道に降りて ふたつの橋 を渡らなければならず…
南から入るには トンネル をくぐらなければならないんです。
けど、この手前から全然動きまへんで兄貴よ!
実は現在、夢洲はコンテナターミナルとして稼働していまして、時間帯によってはただでさえ大渋滞が発生していて、私もよくこれに巻き込まれるんです!
あのね…
たぶん船に積むコンテナの時間帯があるようで、図らずもそれにバッチンと合ったら最後…
ただでさえ大柄なトレーラーが車線を塞ぎ、おまけに積込み時間まで長時間停車するのですから、3車線が0.5車線になってしまい、ほんまににっちもサッチも全く動きまへんねん!
※これは唯一夢洲に路線を持つ「北港観光バス」でも、時間帯によっては定時運行が困難な場合があります。
つまるところ、一時しのぎでトレーラーの駐車スペースを確保するらしいのですが、そんなん 絶対うまくいきまへん! ので、結果としてマイカーでの来場はあまりお勧めしませんと言いますか、大渋滞を覚悟の上でご来場くださいと断言しておきましょう。
ほなら、関空から船で… とか眠たいこと言うてるけど、これとて全体のパイからすると0.01%程度なので無視しときます!
で、本命はやはり鉄道言うことですが、これまた1970年万博とは違って 1回の乗換えでは来場できないのです!
言うてますように、人工島で開催される万博ですし大阪市の土地ですから、一番先市営だった 大阪メトロ が唾付けてますわな!
そやから、すでに夢洲までの海底トンネルは出来ていて、もう少し延伸すれば会場前に駅が出来るんですが、そもそもこの路線が見事なポンコツですねん!
路線名は 中央線 言いましてな…
遠く奈良の生駒から本町を経てコスモスクエアを結んでるんですが、肝心の大阪や新大阪とは繋がっておらず、構造上 直通列車も運行出来ない んです。
※みどり部分が中央線
ですから、新幹線や長距離列車で大阪入りした旅客は、重い荷物を持ってまず大混雑する 地下鉄御堂筋線 に乗車し…
※もうこんなん、小さな子供さんは耐えれません…
次に本町駅で中央線に乗換えるルートが一番ええんですが、この 本町駅の構造が更にポンコツ 過ぎて、階段を上がったり下がったり、長い通路を移動しないと中央線に辿り着けないんです!
ですから、今になって新大阪・大阪から直通可能な JR桜島線を夢洲へ とか眠たいことほざいているヤツ居るけれど、前述の道路と同じように高低差のある橋梁をふたつも架ける銭はJR西日本にはおまへんし、よしんば本気でするとなると30年以上前から構想練って、土地買収とかせんと絶対無理やちゅうねん!
まあ、一部に 新大阪や大阪から直通バスを走らせる ってな意見も聞いたりしますが、例えば16両編成の新幹線で来た客の一部が万博へ行くとして…
そうやなぁ~、例えば一列車の500人をバスで運ぼうとすれば10台のバスが必要ですし、それもピーク時には10台を10分毎に出さな捌ききれんけど、そんなこと出来ますか?
今やすでにドライバー不足の時代に入っているのに加え、前述の大渋滞に巻き込まれること必至ですので、直通バスはもはや使えるアクセスとは言い難いでしょう?
つまるところ、この2025年大阪万博は 交通アクセスの脆弱さが致命傷 とも言えるのですが、どれだけ良い器を作ったとて、そこへたどり着く術が貧弱であれば、かの兵站(へいたん)を疎かにして大敗北した インパール作戦 と同じ轍を踏むんじゃないか?と危惧する訳なんです!
何とかの会の代表が 空飛ぶ車 だとか…
はたまた、元の代表が阪急と地下鉄四つ橋線と南海が相互乗り入れすれば 関空が便利になる と言い放ち、軌間や電圧や信号方式が違っていても線路さえ繋がっていれば電車はどこでも直通できるという幼稚園児並みの発想しか出来ないので、恐らく頭の中はチンチラポッポなのでしょう!
そんなチンチラポッポの連中らが、肝心な会場への交通アクセスをないがしろにし…
いや、そんなことまで考えられない連中らが開催することだけにだけにこだわった万博ですから、上手く行くか行かないかは答えが出ているんとちゃいますか?
いや…?
今ですらまだ各国のパビリオン候補がほとんど決まってないんですから、2025年大阪万博は開催そのものが危ぶまれるかも知れませんね?