前回の続きである。

 

今回の旅行自体がGWの直近に決まったため、本来でしたら高崎市内あたりに宿を取れば良かったのですが、あいにく全てが満室だったため、仕方なく越境して佐久市という所で一泊する羽目になりました。

 

     

 

さて、早朝3時に起床したこともあって、身体はすでにクタクタの状況なのですが、ここで明日の行動計画をシュミレーションしてみることにしました。

 

 

 

まず、子供さんがお目当てのイベント列車は SLぐんま よこかわ という列車で、これを沿線随一の撮影スポットでもある 安中橋梁 で撮るのが第一希望だそうでした。

 

ここですね!

 

     

 

じゃあ、その肝心の列車が橋梁にさしかかる時間と言えば…

 

        

 

だいたい10時頃ですので、定時運行されるとすれば少なくとも9時半過ぎにはここに着いていなければならないので、高速道路経由ですと当地から1時間少々かりますから、逆算すると朝7時過ぎにに出発すれば良いのです。

 

     

 

あと、当ホテルの無料朝食が6時半からですので、優雅に朝食を頂いた後でも悠々と到着することが可能ですので、これにて一件落着!

 

     

 

 

 

 

ところが、どっこい大作!

 

        

 

子供さんが、どうしても朝8時頃から高崎駅構内ではじまる、当列車の組成の様子も撮影したいと言い出しました!

 

まあ、例えば趣味の釣りなんかでもそうですが、潮の流れなんかで寝食忘れて釣りに没頭するのと同じく、めったに顔を出さない列車がやって来るのであれば、それこそホテルの朝食なんかをとっている場合では無いので、結局朝6時に高崎駅に向けて出発することにしました!

 

     

 

 

 

さて、今回のイベント列車は前に電気機関車、後ろにSLという プッシュブル運転 が特徴なのですが、高崎駅近くで待っていますと、機関区から出てきました!

 

     

 

     

 

で、一旦引き上げてから真ん中に客車を挟み込むことで、一連の作業が完了するのですが、これを見届けてから例の橋梁まで走りましたが…

 

 

 

 

どっひぇぇぇぇぇ~~~~!

     

 

     

 

何じゃこらぁ~!

 

     

 

ぶっちゃけた話し…

押すな押すなの大盛況に加え、我々と同じく関西ナンバーの車だけでなく、遠くは四国や九州からの遠征組もありましたから、この列車がいかに人気なのかが証明されましょう!

 

で、私はあまりイベント云々には興味がありませんので、車内で子供さんを待っていましたが、撮影後は次のスポットに急行します!

 

 

 

 

実はこの列車、すぐ先の安中駅で8分停まりますので、その間に車で追い越し、昨日に下見をした次の撮影場所まで走って2枚目を撮影!

 

     

 

先頭に立つのは EF65-500番台 という機種で、私が10代の頃にはブルートレインを牽引していた名機なのです!

 

 

 

 

さて、キンチョールを掛けられたハエのごとく、ちちくり回って興奮していた子供さんでしたが、午前中のメインイベントはこれにて終了でございまして、午後からの帰路を撮影する間は、再び高崎へ戻ることにしました。

 

実は、ここだけの話し…

撮り鉄 という人種は、はっきり申し上げて自己中&コミュ障の者が多いのですが、私も含めて子供さんも周りの撮影者らと色んな会話を楽しむタイプでして、その会話の中から 高崎機関区へ行ってみたら色々撮れるで! という情報を頂いたので、だったら行ってみようということになったのです。

 

 

 

 

     

 

ええ感じでございます、です!

 

国鉄してます!

 

それと、当日は午後からこちらでもイベントがあるようでして、奥から古い客車を何両か出したり入れたりしていましたが、中でも最も古い大正時代の スハ32 という車に再会できたのはラッキーでした。

 

 

 

 

思い返せば40年前…

 

    

 

昭和57年に私が乗車した磐越西線の普通列車がこの客車でして、当時ですらかなりのオンボロでしたが、今もこうして現役で客を乗せることが出来るとは、感極まりました。

 

     

 

※当時、私の乗ったのスハ32

 

 

 

さて、高崎から横川までの上り勾配は電気機関車が先頭でしたが、帰路の下りはSLが先頭に立つのですが、子供さんが横川駅に停車中の列車も撮影したいとのことでしたので、とりあえず向かったのですが…

 

駅周辺は大渋滞で身動きすら取れず、仕方なく子供さんだけ降ろして、私は脇道に駐車してしばし休憩を…

 

     

※奥にSLが見えています。

 

 

 

午後からのメインディッシュも、これまた昨日シュミレーションしましたので、迷うことなく撮影場所まで急行し、私は軽トラの屋根に乗ってスマホで1枚撮ってみました!

 

     

 

どうでしょうか?

 

 

 

で、これまた列車を追いかけて…

までは良かったのですが、途中で 緊急地震速報が!

 

     

 

これは、昨日の能登半島地震を着信したもので、高崎あたりでもそこそこ揺れたのですが、有難いことに列車は定時にやって来ました。

 

     

 

と言うことで、子供さんの念願も叶った群馬への旅でしたが、あまり馴染みの無い関東圏ゆえ空気が合わないと思いきや、結構違和感なく過ごせた土地柄でしたので、再訪してみたいと思いましたね!

 

群馬よ! ありがとう!

 

 

 

補足

人間万事塞翁が馬 ということわざのごとく、初日に高崎周辺で泊まりたかったものの叶わず、何で1時間以上も離れた佐久市で泊まらないかんねん! と内心悶々たる思いでした…?

 

ところが、本来でしたら高速道路でスルーする碓氷峠を越えるために、旧道に入ったことで アプト式旧線の遺跡 を見学することが出来たのです!

 

     

 

時系列としては昨日のことですが、写真では何度か見たことのある 碓氷第三橋梁 (めがね橋) でしたが、こうして眼前にした時、図らずも全身に鳥肌が立ってしまいました!

 

     

 

この急な峠を越えるため、先人達が知恵と汗水を流し、コンピューターも重機すら無い明治時代に、このアーチ橋を完成させたのでした。

 

おまけに、これを管理する安中市の 鉄道遺産 に対する見識も深く、実際下から見るだけでなく、廃線跡を歩けるようにしてあるのに加え、近隣に広い駐車場まで完備している姿勢は本当に有難く、鉄道を愛する者として深く感謝申し上げます。

 

     

 

加えて、少し先にあって今は列車が来なくなった 旧熊ノ平駅 もきっちり整備されていましので、明治~昭和の往時を偲ぶスポットが堪能できたのは、とても大きな収穫でした。

 

     

 

おわり