先の日曜日…

滋賀県内を走る近江鉄道が、 1日無料デー と称して全線をタダで解放しました!

 

まあ、沿線を走る鉄道に一度は乗ってもらい、その良さを見直してもらうキッカケとしての無料であるのと、出来ることなら次からは お金を払って乗ってもらいたい という魂胆も見え隠れするのです。

 

     

 

 

 

ところで、 近江鉄道って??? とおっしゃる方に補足としまして、彦根や近江八幡から内陸部を結ぶ私鉄なのですが、輸送密度がおおよそ2000~4000人/日ですから、要は ローカル私鉄 という解釈でよろしいかと思いますが…

 

     

 

実は、1994年から 赤字経営 が続いている鉄道でもあるのです!

 

 

 

さて、奇しくも同一日に無料開放した私鉄がもう一社ありまして、それは岡山県の倉敷駅から水島方面を結ぶ 水島臨海鉄道 でしたが、こちらは路線が短いことと、言っても工業地帯を結ぶ性格ゆえ、さほどの混雑は無かったようです。

 

     

 

 

 

 

ところが、どっこい大作!

 

     

     

こちらの 近江鉄道 では、押すな押すなの大混雑となってしまい、主要駅では積み残しはもちろん、列車の遅延も多発する 大盛況 になってしまいました!

 

     

 

 

 

まあ、滋賀県内の 湖南地区 にお住まいの大人であれば、近江鉄道と言えば誰でも知っている会社なのですが、こと無料となりますと他府県からも大勢の客が押し寄せてしまい、ほとんどお祭り状態となってしまったのです。

 

以下、Twitterの切り取りを交えながら、私がツッコミを入れさせてもらいましょう!

 

     

 

     

 

いやはや、どこに行くか?では無くて、ただ単に無料だから 乗らな損 という、損得勘定の思考能力しか無い者たちなのでしょう?

 

 

     

 

一見すると正論のようにも見えますが、まあ100円でも取ろうものならこれほどまでに混雑しませんし、そもそも ワンマンカー で大半が無人駅ですので、各駅で運転士が料金を収受するとなれば、遅延続出で大混乱になるでしょうね?

 

 

     

 

     

     

 

もうね…

地元民が普段絶対に乗らないのに、無料の時だけ乗って 助かるわぁ~ って答える神経にヘドが出ますし、下衆ももここまで行けば大したものかと思いますが、近所に住んでいても絶対親しくはなりたくない人種ですね!

 

 

     

 

また、他府県から来た理由は 無料だから であって、胸張って「お金を使いました」とか、それで経済効果があったとか…?

 

あのね…

お前らみたいな雑魚が、地元に1000円や2000円落として俺様みたいなドヤ顔されてもね?

だったら逆に問いたいんだけれど、500円で乗り放題でも貴方来ます? いや、こんなヘタレはまず金かかるとなれば来ないでしょうな(笑)

いや、もう来てもらわんでええて!

 

 

 

 

さて、事前に大々的なPRもせず、ほぼSNSの発信だけでこれほどまでに集客出来たことは、単にイベントと解釈すれば、間違いなく 大成功 だと思いました。

 

ただ、全てとは言いませんが、ほぼ99%の奴らは単に 下衆の集団心理 そのものであって、かつてソフトバンクが 吉野家無料券 を配った時と同じ結果になるでしょうね!

 

     

 

つまり、無料だから寒くても雨が降っても並ぶのであって、あれ以降に吉野家の客が飛躍的に増えましたか? 業界ダントツの地位を築けましたか?

 

 

 

 

今回は違うと思うのですが、世の中には コンサル何ちゃら という職種があって、マーケティングがどうたらとか蘊蓄(うんちく)を垂れ、半額などの キャンペーン をすれば集客がアップしますよと煽るんですね。

 

     

 

でも、人間の心理として考えますと、よほどそのお店なんかが気に入ったり、はたまた波長が合ったりすれば別ですが、半額で来る客は半額が終われば来ない んですよ!

 

ですから、清水の舞台から飛び降りる気持ちで敢行した 無料デー ですが、本来の目的は遠く去り、残念ながら以降の集客アップに寄与する層はごくわずかであって、現場の方々だけが苦労された一日だったと思います。

 

 

 

 

それでも、赤字続きの 近江鉄道 というインフラを残すという方向で滋賀県が舵をとり、結果として2年後に 上下分離システム で再始動する訳ですが、年間7億円ほどという税金を投入する価値があるのかは、意見の分かれるところでしょう…?

 

まあ、過去には鉄道の延命措置として 第三セクター が花盛りだった時期もありましたが、言っても 自治体のド素人 が鉄道の経営に深く参入する訳ですから、そもそも上手く行くはずが無いんですよね!

 

     

 

で…

令和の今の流行りは 上下分離システム であって、要は線路などの施設管理は滋賀県でやって、運営だけが近江鉄道なので、近江鉄道の負担が軽くなるという訳なのです。

 

 

 

 

     

 

上の画像は近江鉄道の路線図ですが、唯一 黒字が可能な区間 は、中ほどの近江八幡~八日市の区間であって、これは京都方面へ通うビジネスマンらのベッドタウンとして、沿線にそれなりの人口が集積しているという理由があるからなのです。

 

しかし、こうして路線図を見てみますと、まとまった通勤通学路線がほぼ無いに等しいことが見て取れますし、だったら逆に観光客を誘致するにも、 多賀大社 以外にまともな観光スポットが無いんですね…。

 

だからと言って今さら観光地を作っても意味がありませんし、単発的に 町おこしイベント なんかも開催されていますが、そんなものは全国どこでもありますから、わざわざ他府県から足を運ぶキッカケにはならないでしょう。

 

     

 

 

 

あと、一部では黒字が可能な区間以外は BRT に変換してはどうか?という意見もありますが、これまた令和流行りの「BRT」をどこまで理解されているのでしょうか?

 

     

 

鉄道を廃止した区間を バス専用道 に再整備すれば、路線バスより定時性に優れるというのは神話に過ぎませんぜよ!

 

あのね…

オタクら 五新線 って知ってます?

知っていたら「BRT」なんて安易に口から出ませんけど…

 

     

 

実は、元祖BRTと言われた路線でしたが、国道と並行するバス専用道の補修に二重の費用がかかるからと、結局バスは一般道経由になりましたし…

 

そもそも、農道とか私道なんかと頻繁に平面交差しますので、その都度バスが減速や停止を強いられてることで速度が上がらないという 問題の多いシステム だと理解せんかい! と声を大にして言い返してやりたいですよ。

 

※現在整備中の日田彦山線BRT化も持って10年→並行する国道と二重の整備費がかかるから廃止ちゃいますか?

 

 

 

昭和40年頃までは、買い物するにも銀行行くにも、 とりあえず何するにも駅前に行かなあかん から、それなりに鉄道は身近な存在でしたし、それほどマイカーも無かった時代でしたから、仕方なくても鉄道を利用していたんです。

 

     

 

でも、平成を経た今はどうですか?

 

めし食うにも、服買うにも、携帯選ぶにも、銀行行くにも…

これみんな幹線道路沿いに集積してますやん!

 

     

 

だったら、誰が電車乗るん?

 

 

 

車あったら全て車で完結してしまう街を作ってしまった行政と言いますか、要は 道路作ったら銭になるからどんどん整備してきた 結果が今とちゃいます?

 

だったら、極論かも知れないけれど、郊外の ショッピングモールの駐車場を有料化 する条例を作って、その資金を鉄道の補修費用に回すのも有りですし…

 

大企業の工場やショッピングモールを誘致する時、近江鉄道の駅と隣接して作ったら税金安くするとか、企業の通勤に補助出すとか、なんぼでも打つ手はあるんとちゃいます?

 

     

 

そもそも、ド田舎の僻地という立地ではなくて、そこそこの人口が見込める滋賀県だし、まだまだベッドタウンとして伸びる要素もある地区だから、やろうと思えば 鉄道の延命策 なんていくらでもあると思うのです!

 

ところが、行政は何もせんと「廃止も視野に…」とか、

アホちゃ~~~~う?

 

     

 

 

 

それとね…

いずれ上下分離システムに移行したとして、滋賀県が設備の保守なんかを引き受けなければならないんだけれど、今の近江鉄道の車両は、親会社の 西武鉄道のお古 を使用してるんですね。

 

まあ、そのお古はお古としても、それらは大都市の通勤輸送の使用に耐えうる 大型車 ばかりなので、そうなると車両が重い割に線路がヘロヘロだから、摩耗が早くなって傷みやすいんです。

 

    

 

だったら、大型車から小型で軽量な路面電車に移行した 福井鉄道 のように、トータルとしてメンテナンスが軽減される方向を今から模索し、互いがスリムな運営が出来るように話し合いがあっても良い時期に来ていると思うのです。

 

※昔のチンチン電車とは違い80km/h以上での高速走行も可能な車両です。

 

     

 

 

 

まあ、どちらにしても今回の無料デーは単なる一過性の花火に過ぎませんが、地域のインフラでもある 鉄道を安易に廃止 する方向に舵を切るのではなく、はたまた補助金の負担が重いとか文句をダラダラと垂れる前に、八方手を尽くして将来を見据え、それでもダメならあっさりと廃止したらよろしいかと思います。