前回の続きである。

 

時は2022年9月25日、北海道に上陸して3日目の今日は、早くも大阪まで戻らなければならない日でもあるのです。

 

ただ、最終日も夕方いっぱいいっぱいまで滞在すれば、あとに2~3箇所の観光スポットも巡れたのですが、またまた前日と同じように早朝4時過ぎに起床して JR札幌駅 を目指しました。

 

     

 

札幌テレビ塔が示す時刻は5時01分…

 

まだ改札口も開いていない時刻に着いたので、コンコースでしばし休憩します。

 

     

 

さて、ここからは私用があって早朝の航空機で帰る訳では無くて、6時00分発の 特急北斗2号 に乗車して 新函館北斗 に向かい、そこから新幹線を乗り継いで新大阪まで向かうという約12時間の列車の旅のプロローグでありまして、これから皆様をご招待したいと思います。

 

     

 

 

 

 

まあ、毎度バカバカしいことをしているという自覚はままあるのですが、この9月に定期運用から離脱してしまう 281系気動車 に子供さんを乗せてあげたいのと、私自身が 北海道新幹線 が初乗車ということもありまして…

 

若かりし昭和の時代でしたら、列車で札幌から大阪までだと、その日のうちに到達することは不可能だったのですが、12時間ほどであれば奥様も何とか耐えられるということなので、あえてこの行程をチョイスしたのですが、お代はLCCよりも高めで、お一人様約35000円也でございます。

 

 

 

 

さて、ホームに上がりますと、すでに6時発の北斗が停車していましたので、最後尾の7号車自由席の左側に席をおさえました。

 

        

 

     

 

運が良いのかどうなのか?

同じ自由席の6号車は、登場時の古くてくたびれた座席でしたが…

 

     

 

こちら7号車は、リニューアルされた新しい座席が並んでいました。

 

     

 

 

 

ほどなくして札幌駅を 定刻6時00分に出発 し、同時発車の普通列車としばし並走しますが、こちらの方が強力なエンジンゆえ、すぐに100km/hまで加速します!

 

     

 

これより先は、苫小牧や室蘭、そして長万部などの主要都市に停車しながら、新函館北斗まで約3時間少々の道のりが始まりますが、早朝ながら自由席は60%程度の乗車率がありました。

 

     

 

 

 

で…

南千歳駅を出ますと、まんま北海道という景色が車窓に広がるのです!

 

     

 

それと、左側に席をとった理由は、途中から海が見えるからでもあって、東室蘭を過ぎますと、しばし 内浦湾 が車窓から拝めるからでした。

 

     

 

     

 

 

 

ところで、こちらの 281系気動車 は、国鉄時代には函館~札幌間を約4時間かけて走破していた同区間を、最短2時間59分で結んだ画期的な車両であって、新生JR北海道のフラッグシップ的な車両としてデビューしました。

 

ただ、厳冬の地を高速走行するために老朽化が激しく、実際乗車した7号車は、急曲線に入りますと 台車がパンクしているの? と思うほど突き上げが大きく、相当ダメージが来ているという印象がしました。

 

     

 

それと、あくまで 特別急行券 を徴収している列車なのに、天井の通風孔が ガムテープで目張り されていたり…

 

          

 

はたまた、6号車の荷物置場は、シートを向かい合わせてコンパネを敷いて脚立で重しをしているという状態でしたから、 JR北海道 はお客様をもてなすという考えに乏しい会社だと思いましたね!

 

     

 

 

と、あれこれ車内を観察しているうちに3時間が経過しまして、ほどなく 新函館北斗駅 に到着しました。

 

     

 

ここで、上り下りの281系が行き違いをするため、ホームには多くの 撮り鉄 で溢れていましたが…

 

     

 

私達は次に乗り継ぐ9時35分発の はやぶさ18号 までの乗り継ぎ時間15分を利用して、一旦改札を出て駅前広場に急行しました。

 

 

 

 

実は、東海道新幹線の開業当初の 岐阜羽島駅 は、田んぼの中の駅として有名でしたが…

 

     

 

こちらの 新函館北斗駅 も、函館市内から離れた辺鄙な場所にあることから、駅の裏側には1軒の建物も無いんです!

 

     

 

     

 

まあ、それがどうしたと問われても返答に困るのですが、実際にこの目で確認してみたかったという イチビリ には変わりはないんですが、そうこうしている内に「はやぶさ」の出発時刻が近づきましたので、急いでホームへ逆戻りします。

 

     

 

 

 

発車してしばし車窓を眺めていますと、長いトンネルに入るのですが、これが 青函トンネル のようでして、何の案内放送も無いままあっけなく北海道とはサヨナラして、晴れて本土へ上陸します。

 

     

     

さて、私とて初乗車になる JR東日本E5形新幹線 ですが、こちらは全車指定席でして、新函館北斗発車時の乗車率は10%ほどでしたので、まだまだ対北海道の旅客シェアは、航空機に太刀打ちどころか相手にもされていないのが現状のようです。

 

そして、座席は東海道新幹線と同じ2人×3人席が並んでいますが、東海道のそれと比較しますとクッションが柔らか目で、可動式の枕も装備しているため、いくぶん豪華な印象がしましたし、足元も広いのでゆったりと乗車できるのです。

 

     

 

 

 

さて、これより先の新青森で乗車率50%、盛岡で80%を超えてしまいましたが、まもなくお昼前というのに、こちらの列車も含め、先に乗った北斗でも車内販売がありませんでした。 

 

ですから、 秋田新幹線 を併結する盛岡駅で 7分停車 しますから…

 

     

 

     

 

その間に私が 3人分の駅弁 を買い求める訳なのですが、事前に駅に電話で問い合わせたところ、ホームの売店より改札前のコンコースの売店の方が駅弁の種類が圧倒的に多いと言うので、そちらへ猛ダッシュします!

 

     

 

こちらが、当日購入した駅弁ですね!

 

 

 

ぶっちゃけた話し、3人なのに駅弁が4ツとは計算が合わないのですが、肉好きの子供さんには 岩手あぶり和牛弁当 を…

 

好き嫌いの多い奥様には やまびこ幕の内 を…

 

そして私は 伊達鶏めし に加え、秋田県大館の 3種の鶏めし を皆でシェアしながら食べることにしましたが、意外や意外一番安価な「3種の鶏めし」がダントツで美味しかったと報告しておきましょう!

 

     

 

     

 

さて、流れ行く車窓を眺めながら食べる 駅弁 は、まさに何ものにも代えがたい至福のひと時でもありまして、列車は整備新幹線区間を抜けましたから、これより 国内最高の320km/h運転 に突入してまいりますが…

 

かつて、開業当初の東北新幹線は、窓際に タバコを立てても倒れない ほど揺れなかったのを、この目で確かめた世代ですが、さすがに経年劣化もあってか今はそこそこ揺れましたね!

 

     

 

 

 

 

さて、腹が減っては戦は出来ぬ! 腹が張っては睡魔が襲う! というのは当然でありまして、食べ終わった後に仙台を過ぎた辺りからコクリコクリとしていますと、ほどなく東京駅に到着してしまいました。

 

     

 

     

 

秋の三連休の最終日でもありますから、当然ながら東京駅ホームは人混みでごった返していましたが、それでも例えば大阪に帰るであろうTDLとかの行楽客が戻るピークの17~19時をわざと避けたこともあって、ゆるりと途中下車してみることにしました!

 

と言っても、赤レンガの丸の内口に出ただけですが、それでも外の空気を吸えたのでリフレッシュできましたね…(笑)

 

      

 

 

 

さてさて、ここで行程の半分以上を走破した訳なのですが、ここより先は 安定の東海道新幹線 と申しましょうか、何度となく通った道のりですので安心ですし、始発の東京駅から乗車しますので、時間の自由度が効く 自由席 の列に並ぶことにしました。

 

     

 

快適ですね!

ほんまに新幹線は快適です!

 

    

 

で、座席は硬さや質感などを含めますと、私はこちらの東海道新幹線が合っているように感じましたが、実は札幌駅からここまで タバコが吸えるスポットが皆無 でしたので、スモーカーの私のカラータイマーは鳴りまくりでした…

 

     

 

しかし、こちらには喫煙室がありますので、しばし一服して再び生き返りました。

 

     

 

 

 

 

ほどなくして 車内販売 が来ましたので、ビールで乾杯し…

 

     

 

     

 

ウトウトしていると、知らぬ間に米原駅を通過していて…

 

     

 

阪神高速で「堺」や「松原」、名神高速で「吹田」なんて文字が見えますと、 帰って来た感 があるのと同じように、車窓に見慣れたJR西日本の車両が見えると、それと同じ気持ちになるのです!

 

 

 

それから、「あ~う~」と言っている間に京都に着いて…

 

     

 

ほどなく、新大阪駅に到着しました!

 

     

 

思い返せば札幌のホテルを4時50分に出て、6時から始まった列車の長旅は、約12時間の時間を経て新大阪で無事完結したのですが、さすがに 鉄道好き とあって、もっと乗っていたい心残りも感じました。

 

ただ、よそ様から見ますと明らかに変人扱いされそうな行程でしたが、それも今回の 北海道旅行 のヒトコマと考えるのなら、こうした列車の長旅も捨てたものではないのです!

 

おわり