師走に入っても、コロナ禍の影響なのかどうなのか、それほど忙しくありませんので、弊社の入口 サッシドア を、ラッピングしてみることにしました。

 

 

 

ところで、Googleのストリートビューで観ていただくと分かるのですが、弊社は幹線道路沿いに面しているのと、その建物が横に長いので、かつて大阪駅旧11番ホームの壁面装飾に倣って、国鉄型気動車キハ58の側面をすでにラッピングしています。

 

※大阪駅旧11番ホーム

 

         

 

※現在のストリートビューで観る弊社

 

         

 

 

ただ、全体的なバランスとして見てみますと、左二枚のガラスとその横のサッシドア二枚は、それはそれで様になっていると自負しているのですが…?

 

         

 

続く右三枚のサッシドアがボケていると申しましょうか、どうもインパクトに乏しいただのドアに映っている印象がありました。

 

         

 

そこで、この三枚を使用して、 国鉄型気動車の正面をラッピングしてみましたので、その工程などを御紹介してみようと思います。

 

 

 

 

まずは、サッシドアの縮尺図をパソコンで描きます。

 

         

 

次に、それに合わせて実車の塗分けや機器などを重ねていきます。

 

         

 

ただ、サッシドアと実車の縮尺を重ねますと、どうしてもアンバランスになるのは否めませんし、三分割のサッシドアですので、窓の大きさや高さなどの配置は実車とは若干異なってしまいます。

 

 

 

さて、ここまで来ますとラッピング材料の加工工程に入るのですが、工法は フルカラープリントシール を一発でラッピングするのか?  はたまた、 カッティングシール で各々の色を貼り合わせていくかの二択になるのですが…?

 

 

 

データがすでに確定していますから前者の方が施工は簡単であって、この工法で仕上げたのは、ご存知姫路駅ホームにある えきそば のお店です。

 

         

 

しかし、これだと愛想が無いと申しましょうか、何か薄っぺらいやっつけ仕事のような感じがしますし、やはり 切ったり斫ったりしながらコチョコチョと製作する楽しみ も味わいたいので、手間暇のかかる後者の工法を選択しました!        

 

 

 

 

すなわち、以前に同じ工法でご提案から製作・施工までを弊社が請けたガラスラッピングが、今も大阪某所にあるのですが、今回はもこれに倣って施工に入っていきます。

 

         

 

細かなところを申しますと、国鉄型車両には塗分けの色番と言うのが存在していまして、前回は特急型なのでクリーム4号と赤2号(エンジ色)という組み合わせでしたが、今回は急行型なので赤は11号に合わせたカッティングシールを用意しました。

 

 

 

 

カッティングシールをカットしている様子です。

 

         

 

さて、ここまでの仕込みが完了しましたら、次にサッシドア以外の場所を塗装する工程に入ります。

 

         

 

実は、一旦白に塗装した部分は元々は外壁用のボードですから、そのままですとカッティングシールが上手く引っ付かない場合があるのです。

 

ですから、新しく塗膜をつくった上にラッピングする方が剥離の心配が無いという訳です。

 

 

 

次に、塗料が乾けば実際にラッピング作業に入ります…

 

         

 

こんな感じで作業を進めていくのですが、貫通幌をラッピングしたところで、何となく列車っぽくなってきましたが…

 

           

 

 

間近で見てみてますと、ペタンとした印象でしたから、何だかキハ187にした方がシックリ来る感じがしました…(汗)

 

         

 

 

 

さてさて、ここまで来ますと後は機器類を貼り付ければ完了なのですが、前回はこの部分もシールで仕上げたのですが、今回はいささかバージョンアップして、これらの部分は別パーツで仕上げて行くのですが、用意したのは看板用の3mmのパネルです。

 

で、これをシールを貼って型切りすることで凸凹を出し、かつ縁の部分を黒にすることで、より立体的に見せる手法を取り入れました。

 

         

 

中でも特にこだわったのはテールライト(尾灯)の色目でして、これは単色のシールだとリアリティーに欠けて、なぜかペタ~~っとした感じになってしまうのです。

 

ですから、赤いテールライトが消えた独特の風合いを出すため、黒のシールの上に透過する赤いシールを重ねて貼ることで、本物そっくりな質感に仕上げることが出来ました。

 

 

 

後は、それぞれをそれぞれの位置に貼り付ければ、 国鉄型キハ58系 の完成でございますが、屋根のRと裾部分の絞り込みの細部までシールで表現しみました!

  

         

 

冷房引き通しジャンパ連結器(三相電源)が備わった冷房化以降の姿ですが、このタイプは関東以南に集中配備されてた昭和40年以降の頃の姿ですから、私と前後する世代の方でしたら一度はお目にかかったことのある車両だと思うのです。

 

あと、特急型とは違いますので後々には カスタマイズし放題ですね!

 

 

 

すなわち、「うわじま」、「あしずり」のヘッドマークを付ければ四国の車に、連結幌に白で「オカキ」と入れれば岡山気動車区の車に、急行表示を「快速/名古屋」にすれば快速みえになりますが、ここまで来ると変態が楽しみですね!

 

それと、渡り板も別パーツで製作し、少し前に傾けて取り付けましたので、これまたリアルに表現出来たと自画自賛しているのです(笑)