大阪からの手軽な保養地として知られる 南紀白浜 へ、先の休日を利用して、日帰りドライブを楽しんでまいりましたので、少しリポートしてみようと思います。

 

実は、私の母が育った和歌山県田辺市の散策も兼ねて出かけたのですが、たまたまいつもブログに登場する親戚の子供さんらも来られましたので、大好きな鉄道を放棄して自動車で移動することにしました。

 

 

 

 

ところで、総勢4人ですからいつもの軽自動車で充分と言えばそうなのですが、高齢の母が快適に過ごせるようにと、コロナプレミオ1800ccという車を トヨタレンタカー でチョイスしました!

 

         

 

ただ、最近は不人気のセダンすので、ミニバンのようにたっぷりとした空間こそありませんでしたが、 5ナンバー枠 ギリギリの寸法ですので取り回しも楽でしたし、何と言っても車高の低さが幸いして、高速走行は快適そのものでした。

 

実に、メーター読みで100km/hで2000回転ですから、まさに静々と走るのに加え、トルクもそこそこありましたし、高速道路自体も白浜まで全通したことも相まって、堺・松原からですと所要は2時間もかからないんですよ、これが!

 

 

         

 

 

 

ですから、早朝に大阪を出まして白浜まではノンストップでサクサク走って、現地近くで朝食を済ませた後に 白良浜 (しららはま)に着いたのですが、時刻はまだ午前9時前という早さでした!

 

 

         

 

一見すると弓型の単なる砂浜ですが、まばゆい白砂と透明感抜群の海面は非日常を味わえる癒しの空間でして、コロナ禍の影響もあって人出も少なかったため、しばしまったりと過ごすことが出来ましたので…

 

次に、徒歩圏にある円月島を見て、足湯して…

 

         

 

もうひとつのスポットでもある 三段壁 へ足を延ばしたのですが…

 

 

 

 

ぶっちゃけた話し、福井の「東尋坊」とどこが違うのかという名勝なのですが、絶景は一瞬だけ感動のようなものを与えてくれる反面、私とて地形学者でもありませんから、ここで10分も居れば景色に飽きてしまうという一般人の本性が現れました。

 

         

 

ですから、断崖の先まで行ってくると言う子供さんをよそに、私は付近の土産物屋をひやかしたりしていましたが(昔ながらの梅茶を振る舞う店もありました)、二軒の小さな個人店が開いているだけであって、店内には誰が買うのかと思わせる 貝殻 の詰め合わせなんかもありまして…

 

         

 

確かにある意味でレトロチックではあるものの、半端ない場末感も漂っていました。

 

         

 

 

 

 

実は、今は最高の人気スポットでもあり、南紀白浜の雄でもある アドベンチャーワールド が出来る前までは、この三段壁の反対側に熱帯植物園で人気の ハマブランカ という施設もありましたし、千畳敷も近くて白浜有料道路の料金所なんかもありました。

 

 

         

 

このジェットコースター乗りましたよ!

 

まあ、そんなこんなでしたから、繁忙期ともなりますと終日大混雑が発生するスポットでしたし、大型駐車場を完備した土産物店なんかもあって、すごく活気があったんです!

 

 

 

 

がしかし…

はっきり言って通り一遍の散策ですし、コロナ禍という足枷もあるのでしょうが、どうも白浜温泉界隈に全く活気が感じられなかったのです。

 

すなわち、コロナ禍の今を差し引いたとしても、特に 南紀白浜でも特に宿泊業界 は、近年ほとんど大型投資が行われていないことから見ても惨憺たる状況でして、魅力に欠けるスポットと言えなくも無いのです!

 

 

 

 

例えばね、白浜で有名処の旅館と言えば…

 

個人的には 白良荘グランドホテル が最右翼なのですが、これとて元々は北炭という北海道の石炭会社が昭和38年に建設した建物を、今もそのまま使っていますし…

 

         

 

お隣で元近鉄系の むさし も、

 

         

         

三楽荘 も、

 

         

 

シーモア(元ハイプレイランド)も、

 

         

 

白浜館 も、

 

         

 

白浜御苑 、 古賀乃井 などの、今も白浜を代表する大型ホテルの大半は、昭和30~40年代の高度経済成長期に建築されたものばかりですし、比較的新しい川久にコガノイベイ、柳屋であっても昭和末期か平成初め頃の建築ですから、すでに築30年以上が経過しているのです。

 

         

 

 

 

 

そんなボロ旅館であっても、繁忙期(オンシーズン)の土曜日となると一人一泊4~50000円とかのボッ〇クリ価格を、今もやってるってね…?

 

         
 

なんかね、家族で一泊するのに宿泊費だけで20万円も使うんだったら、わざわざ白浜へ行くんじゃなくて、もっと他に選択肢あるんとちゃいますか?

 

ですから、大雑把な見方をすれば、温泉を売り物に強気な商売をしてきたツケもあってか、老舗だった天山閣、湯崎館、十河、みゆき荘、清涼閣(後のホテルマーキーズ)などは、とっくの昔に閉館していますし、老舗の白浜館ですら食事の提供を止めてしまっていますし…

 

瀕死の状態だった前述の白浜御苑と古賀乃井とホテル千畳らは、後に湯快ナンチャラと言う格安ホテルグループに、居ぬきで買収されてしまったものの…

 

         

 

※湯快リゾート白浜御苑

 

 

人の足元を見た高価格帯の旅館を敬遠する層や若年層を相手に、それなりに繁盛しているようですから、片や関西の奥座敷として知られる 有馬温泉 などと比較しても、全くもってして巨大資本が投下されていないのです!

 

 

 

 

元々は観光客らでごった返していて、温泉街の要だった 白浜バスセンター は閑散としていましたし…

 

         

 

元々は乱立していた個人の小さな土産物屋さんも、ほぼ壊滅していた現状を見てみますと、一般の人が白浜に来たとしても、アドベンチャーワールドでパンダ見てから、 とれとれ市場 でお土産を買って帰って、終わりとちゃいますかね?

 

         

 

お金は個人店には流れず、大手資本のみで完結する!

 

 

 

 

すなわち、この二極のみが繁盛している白浜の現状を目の当たりにしますと、とにも角にも 高速道路 が出来て便利になってしまった反面、わざわざ宿泊するに値しないスポットに成り下がってしまったのです!

 

             

 

 

 

 

この、ガッツポーズしているおいちゃんね…

 

         

 

和歌山の印南出自の方で権力もありますからすから、早く 紀南に高速道路を! とスローガンを掲げて、結果開通したんですが、だったら地元の紀南は儲かってますの?

 

お客がたくさん金落としてくれてますん?

 

 

 

元々は高速道路なんか無かったから、大阪からですと国道42号線をひた走って6~7時間も要したので途中でメシも食ったりガソリン入れたりしたから、和歌山県下にもそれなりにお金が落ちてましたし、日帰りなんてとうてい無理ですから、絶対に一泊しなければならないスポットだったんです、白浜は…。

 

         

 

でも、実際当の私達ですら、今回は余裕で日帰りできるようになりましたし、そもそもアドベンチャーを除けば大した観光スポットも無い土地柄ですから、白浜の名所を回るだけなら半日もあれば充分なんですよ!

 

だから白浜には泊らないし…

 

よしんば夕方早めに白浜を発てば、夜には大阪まで余裕のヨッちゃんで戻ってこれるので、だったら夕食は自宅近くのレストランで…となってしまうので、白浜を含めた和歌山県下には、ほとんどお金は落とさなくなってしまいました。

 

         

 

 

 

和歌山県は北から和歌浦、白浜、勝浦と、いわば古来より保養地が点在する 観光立県 だったのですが、高速道路の便利さの裏側には必ず犠牲になる何かがありますから、このままの状態で何ら打つ手が無いとすれば、南紀白浜の観光産業は確実に斜陽化が加速するでしょう?

 

和歌浦のようになりますね…

 

現場からは以上です。