先日の日曜日、またまた親戚のご家族が見えられたので、天王寺周辺へ散策にお連れしました。
ただ、普通なら天王寺の「てんしば」から動物園を経由して 通天閣 に至るルートでも良いのだけれど、これだと刺激が無いと言いますか、何も目新しさが無いんですね?
そこで、あまり一般人なら通ることが無く、逆に少しディープで昭和レトロな「下町風情」が今も色濃く残るルートにお連れしました。
で、まずは…
JR天王寺駅を出て真新しくなった陸橋を渡り、伊丹空港行きのバスが発着する「アポロビル」の裏側路地を、西に向けて進みます。
かつては、アーケードのあった細くてうらぶれた商店街でしたが、キューズモールを含めた再開発の影響で、どこの街でも見る風景に一新されていますね!
さて、少し進んで坂を下ったところには、高層マンションが林立していて、ここから あべのマルシェ という商店街に入りますが…?
殺風景でしたよ!
と言いますか、都会の一等地をしてほとんど営業している店も無く、歩いている人も稀である現状は、巨額の損失を垂れ流して失敗した あべの再開発 の今であって…
これを書くと長くなるので別の機会にするとして、ここを抜けると昔ながらの「新開商店街」がお目見えするのですが、ここから低層木造住宅が密集したディープなスポットが始まるのです!
と、アーケードに入口には、これまた何とも風情のある「末廣旅館」の先制パンチが、昭和のまんま姿でお出迎え…
来てます来てます!
私が若かりし頃、斜に写る整骨院は地域で一番大きな本屋でしたし、商店の多くが盛業されていましたし、それなりの人通りもあったのですが、今の西成という土地柄自体が高齢者が多いことから、やはり街全体に活気が見えませんでした。
まあ、団塊の世代が年金生活だったら、そら金も使いませんわな!
そうそう!
この左手一帯が 飛田新地 という歓楽街で、自然と足がそちらに向くのですが、本日は女性も同行しているので、後ろ髪を引かれる思いでスルーして…(汗)
オリジナル書体の看板が、いかにも昭和な喫茶店…
東芝のエスパー君、
日立のポンパ君と同じく、
家電メーカー3大キャラクターでもある ナショナル坊やが今もシャッターに残る家電屋さん!
おまけに、上の看板はアクリル板ではなく ガラス製 という骨董品で、恐らく1970年以前の代物らしく、イラストなんかも全て反転させて手書きの貴重な看板なのです!
※アクリル板を含むプラスチックが一般に流通する以前の内照式(電飾)看板は全てガラスでした。
既に閉店されているお店が多いのですが、やはりこの商店街に漂う独特の昭和風情は今も健在で、元々通ってきた「あべのマルシェ」もこんな感じだったのですが、更に一本路地へ入ると「タイムスリップ」したかのような雰囲気が…?
※イメージ
場所によっては私有地もありますし、個々が生活している場所なので、やみくもにカメラを向けることはしませんでしたが、この辺りは空襲の被害も無かったことから、戦前からの木造家屋が多く残っていて、それがここ西成の特徴とも言えるのです!
さて、新開商店街の途中から「山王市場商店街」を経由し、この地域では一番賑やかな 動物園前一番街 を、今度は北へ進みます!
ここを10分ほど歩けば「ジャンジャン横丁」に入り、そのまま通天閣の真下まで出れるのですが、インバウンドを含むそれらの他の多くは、串カツで有名な 八重勝 さん辺から先には来ませんね!
でも、私達が今歩いているその先が面白いのであって、かつての活気は無いにせよ、カピカピのサンプルがお出迎えしてくれる食堂なんかも多く残っているんですよね?
入りたいね!
でも、私ひとりであれば入っても良いんですが、女性も同行していることなので、商店街の中ほどにある 南自由軒 という洋食屋さんに入ります。
実は、30年ほど前に数回利用したことのある100年続く老舗なのですが、当時と違って外観が今風に一新され、3代目が営む今は特にオムライスが美味しいということでした!
確かに!
あっさりしていて美味しゅうございましたが、あまり多くを語りたがらない雰囲気のオーナー様は、どことなく「博多華丸」に似ていましたが…
店を出る頃には陽気な感じで、丁寧にもお見送りまでしてくださいました!
※私がツイッターでよく拝見する「BEのぶ」さんの紹介文の影響もあって再訪しました。
さてさて、更にまっすぐ進んで大通りを渡れば…
観光客らがひしめく商店街があって、道なりに進むと通天閣の真下に出れるのですが、少し道を外してみると…?
これまた昭和レトロな 国際劇場 という映画館が!
おまけに、看板は完全に手書きだし、懐かしの ポルノ映画 まで上映しているだけでなく、ポスターまで堂々と貼ってるし…(汗)
もうね…
観たいよね?
それにしても日本広しと言えど、身体が痙攣しそうなほど昭和レトロにどっぷり浸れるスポットと言えば、この西成一帯しか残ってないんじゃないかな?
と言うことで、皆様も大阪へお越しの際は、是非ともこのルートを歩いてみてください!
地図を貼っておきます!