昨日の続きである。

 

経営母体である南海電鉄が、来年2020年3月31日をもって、遊園地の みさき公園 の経営から撤退する判断をしてから、明日で半年になる…。

 

半世紀前には、在阪私鉄沿線に百花繚乱(ひゃっかりょうらん)だった遊園地も、もはやここと「ひらかたパーク」を残すのみとなってしまったが、今のところ新たな事業者は名乗りを上げていない。

 

 

 

 

噂では、地元の岬町長が「自然公園」として再出発させたいようであるが、そもそも広大な敷地と設備、ましてや動物らを維持していくだけの体力は、この自治体に無いのは誰が見ても明らかと言えまいか?

 

      

 

ところで、「みさき公園」が何のアクションも起こさず、今に至ったかと問われればそうではなく、例えば1980年代には、他社が導入すら検討しなかったプルーをはじめ、当時は「奈良ドリームランド」しか無かったスクリューコースターに対抗し…

 

      

 

 

ループ型コースター を導入するなどして、いわゆる絶叫マシーンの充実も図った時期もあったのである。

 

 

      

 

ただ、今はどちらかと言えば、「ひらかたパーク」などと比較すると、小学校低学年までに特化した施設しか無いのが現状で、乗り物を含めた設備のチープさが半端ないのであって…

 

客層を絞り込む戦略は良かったものの、その層の絶対数が少ないという致命傷に加え、見方によっては「やる気」が無い遊園地のように感じてしまうのだ!

 

      

 

 

ただ、閉園を発表した今夏には、プールを閉める代わりに、通常1350円の 入場料を100円 にする捨て身のキャンペーンを行ったのであるが、はたしてその効果は吉と出たのであろうか?

 

      

 

他方、私が幼少の頃と比較すると、今は鉄道も道路もアクセスが格段に良くなっているはずで、だったら期間中はたいそう賑わったのかどうなのか?

 

 

 

 

現実問題として、単に入場料金だけを比較すると7900円のUSJよりも…

4500円のアドベンチャーワールドよりも…

 

そもそも桁が違うのですが、やはり安いから行くのではなく、各々のブランド力の発信の仕方(戦略と戦術)で客が付く時代になってしまったように思うのです?

 

      

 

「USJへ行ってきた」と言えば…

「へぇ~楽しかった、どうだった?」と返されるのに、

 

「みさき公園へ行ってきた」と言っても…

「あっそう…?」で終わるのがオチなんですよ!

 

 

 

おまけに、夏の炎天下の遊園地よりも、エアコンの効いたショッピングモールが安上がりだし快適だし、そこそこゆるく楽しめるので…

 

よしんば、「みさき公園」が無料であったとしても、今の人達は行かないと言いますか、これらと同じ土俵に成り下がっている現状があるように思うのです。

 

      

 

 

 

お母さんが早起きをして弁当をつくり、お父さんが重たい荷物を持ち、子供が楽しめるように必死で頑張った後に、決して涼しくない木陰で弁当を広げてね…

 

      

 

たくさん遊んでクタクタになった帰り道に、今度は軽くなった荷物の代わりに、お父さんの肩車で眠る子供の姿も、もはや遠い昔話しになったのでしょうか?

 

 

 

少々入場料が高くても、お父さんもお母さんも頑張らなくても、入ればホストが老若男女を色々と楽しませてくれて、エアコンの効いたレストランに入れば、冷凍食品をチンした料理を美味しいと食べる方に傾いてますよね?

 

 

 

今は…

 

      

      

 

でもね…

近くのスーパーが閉店したとしても、少し歩けば違うスーパーがあって、こと足りるけれど…。

 

遊園地はスーパーじゃないんです!

 

 

 

 

沿線の人々の成長と共に生き、共に歴史を積み重ねる文化のような施設であって、個々に思い出が詰まったみさき公園は、みさき公園じゃないとダメなんですよ!

 

だったら、誰がその事業を引き継ぐのか?

それとも、そのまま閉園になってしまうのか?

 

次回に書いてみようと思います。

つづく