先般ご注文いただいたお客様の店舗が、今からご紹介する 安立(あんりゅう)商店街 にありましたので、施工を終えてからしばし散策してみました。

 

ただ、「安立」と言ってもどこにあるのか分からないので、読者の方でも迷わず来れるように、大阪市内より訪問する時系列で紹介してみます。

 

 

 

まず、JR天王寺駅または地下鉄恵美須町駅より、 チンチン電車 が出ていますので、これに乗るのが一番便利なのですが、今回は後者のルートで訪問したことにします。

 

通天閣が間近に見える「恵美須町駅」には、すでに先発の電車が停車中でした…

 

 

さて、全国でもほとんど走っていない「チンチン電車」ですが、ここ大阪では健在であって、そう言う意味では懐かしい乗り物なのですが、これまたノロノロと走るスピード感に加え、沿線の風景も 実に昭和的 であって、どんどん昭和へタイムスリップしていきます…?

 

 

そして、併用軌道という路面へ出て、車と同じ空間を走ります!

 

 

で、約半数の電車が あびこ道 という駅で終点なのですが、ここで下車すれば「安立商店街」までは目と鼻の先なのです。

 

 

 

踏み切りを渡れば、商店街の入口です!

 

 

よくわからないのですが、「一寸法師」のゆかりの地だそうですが、実はこの商店街自体が昔の 紀州街道 であって、商店街の入口にはそれをあらわす石碑がありましたし、これより南に進むと大和川を渡る橋があり、北に進むと堺筋に繋がるのです。

 

 

 

ところで、全国津々浦々にある商店街は、ややもすると シャッター通り と化しているのが大半だけれど、ここはそれほど致命的では無いものの、かと言って近隣の駒川商店街ほどの規模も無く、全長500mほどの小さな商店街なのです。

 

だから、とりたててココが凄いとか珍しいとか言うものは決して無いけれど、下駄履きでも気軽訪問できるスポットだと思うのです。

 

 

八百屋に荒物屋…

施工させていただいたお店の向かいには、「ボンテンキッチン」というパン屋さんがあって、メロンパンが美味しいそうな…?

 

 

 

 

ただ、時代の流れなのでしょうか…?

私の子供の頃の魚屋屋さんの軒先には、定番中の定番の 自動ハエ追い払い機 があったのですが、ポットン便所が淘汰されたおかげで、ハエそのものが少なくなったためか、ついぞやその姿は拝めませんでしたが…

 

 

 

昔懐かしい 吊りハカリ は、今なお現役でしたよ!

 

 

 

 

人はまま居てて、さほどの悲壮感は無いのだけれど、これが30年以上前だと「押すな押すな」の人ごみだったのでしょうね…?

 

で、中ほどにあった 銀座通り は、恐らく昔は公設市場だったよですが、今は残ったお肉屋さん1軒だけが盛業しています。

 

 

 

ただ、これと平行した東側にも、もう一本商店街があったのですが、こちらはすでに終わっていて、余裕のヨッチャンでボーリングが出来る有様でした…。

 

 

ところで、先の対戦で空襲を免れた地区だったのでしょうか?

 

平野区の中心部と同じように、周辺には古民家などが散見されますので、商店街の散策だけに限らず、当ても無く周辺をそぞろ歩きするのもまた良いのかも知れませんね。

 

 

おだやかな街でした…

 

 

おまけ!

 

あびこ道駅の踏み切りでは、お母さんと小さいお子さんが、電車を眺めていました。

 

 

母 「ほら! カンカン言うてるわ…  来たで! 来たで!」

 

子 「ガタンゴトン言うてるわ!」 「バイバァ~イ!」

 

何だか会話が聞こえてきそうですが…

 

 

かく言う私も、朝から晩まで踏み切りで電車を眺める子供でして、よく親を困らせていましたね…。