消費税の税率が変わったことで、看板に掲げてある価格も変更しなければならないので、私達の「看板業界」も多少は潤ったに違いない…
しかし、これを機に、看板の価格表示を 税抜き表示 にする傾向が強くなった。
これは、以前のブログでも書いたのだが、今後に予定されている改訂でもそのまま使用できるためである。
さて、看板に準じているわけではないが、私達に馴染みのあるスーパーのチラシも、以前の税込み表示から 税抜き表示 へと、大半が変更されてしまった。
私がよく行くスーパーのひとつ、 イズミヤのチラシ である。
税抜き本体価格が大きく太く、税込み価格が併記されている。
そして、破竹の勢いがある「万代」も同じだ!
はては、1円セールでお馴染みの スーパー玉出 も、同じ穴の狢(むじな)である。
しかし、日常的に利用するスーパーは、レジでの会計にまごつくこともあるので、できれば従来の 税込み表示がありがたい のだけれど、そうするとどうしても割高な印象がするため、スーパーとしての安さを強調できない忸怩(じくじ)とした葛藤があり、苦渋の決断がそうなったのかも知れない…?
ところが…
ところがである。
先日廃業した新金岡駅前の「しんかなCITYビル」に、新しいテナントとして入った 関西スーパー だけは違っていた!
そう!
従来のままの 税込み表示 である。
そもそも、大阪市南部から泉州地域にかけては前述のスーパー3社の縄張りであって、他の地域では馴染みのある「関西スーパー」も、ここでは新参者扱いである。
しかし、あえて南部方面へ進出する足掛かりとして「新金岡」を攻略せしめんとする中で、他の狢(むじな)とは違った特色を出すためにも、この 税込み表示 は好印象のひとつの戦術ではないだろうか?
確かにパット見は、他社の方が安く感じる…
なので、「関西スーパー」の幹部も大いに悩んだ末の決断だったであろうが、結局はお客様の立場にたって わかりやすい方 を選択したのだと思う。
しかしその甲斐あってか、私の家からは少し遠いのだけれど、「一度訪れてみようか?」と、ご近所さんが口々に話しているのを耳にしたのだ…
たかがチラシ…
されどチラシ…
単なるチラシ1枚であっても、 わかりやすい税込み表示 をすることで、その会社の優しさと言おうか、お客様に対する真面目な企業コンプライアンスが見えてくるのだと思う。
恐るべし「関西スーパー」である。