シルバーと言えば、銀色の意味であり、特に人を指すものではない。


しかし、我が国では「お年寄り」のことを シルバー と言い換えることに抵抗が無いだけでなく、「シルバー人材センター」という名称まであったりする。





では、なぜそうなったのだろうか?


これは、あくまで私の仮説だが…


その昔…

1960年代の国鉄は、1等2等3等という等級制を使用していたが、1969年以降は今と同じ「普通車」と「グリーン車」に区分されるようになり、在来線の座席の生地は、 普通車 = 青  グリーン車 = 赤 と明確に区別されていた。







そして1973年には、身体の不自由な方やお年寄りが優先的に着席できる 優先座席 をつくることにしたのだが、このスペースだけは他の座席の生地とは違う色にすることが決定された。


しかし、新たな生地を発注する時間に手間取ったため、仕方なく在庫が豊富にあった 0系新幹線の普通車の生地 を張ることにしたのだ!






そう!

写真の  部分の生地である。







つまり、この優先座席部分の生地の色が シルバーグレー になってしまったため、その色合いから、 通称シルバーシート と言われるようになった。



そして、以降はこの「シルバー」という言葉だけがひとり歩きしたことで、人々の頭の中に シルバー=お年寄り という固定概念が生まれたのだと思う。





まあ、真相は定かではないが、私の推理もあながち間違っていないと思ったりする…?


しかし、もし当時の国鉄幹部の生地の発注が間に合っていたのなら、はたして「優先座席」は何色の生地で誕生したのだろうか…?






茶色なのか?  緑なのか?   はたまた白なのか…?


歴史にIFはないけれど…


もし「優先座席」が茶色の生地になっていたのなら、今頃はシルバー人材…ではなく、「ブラウン人材センター」になっていたのかも知れない…?