赤バス東住吉ループの廃止が確実となり、それを引き継ぐバス業者に立候補したのは、南海バス、大阪バス、そして我がパートナーでもある「日本城バス」であった。
しかし、時が経過するにつれて「日本城バス」が担うことが濃厚となり、私が営業所を覗くたびにその話で持ちきりになったりしていた…
しかし、冷静に判断すれば、ただ単に路線の一部を譲渡してバスを走らせたところで、当初は認知度も低く、利益に結びつくのには時間がかかるであろう? と予想していた。
なので、瓜破ルートに固定で投入するバスを購入した際には、何かド肝を抜く秘策が必要であった… そう、人々の印象に残る何かが必要であった!
どすれば良いのだろうか?
所長と私は協議を重ねた… と言うか、看板屋として私が援護射撃できる方法はどんなことなのか? を、日々模索していた…
結論は、ゼブラ君であった。
ところで、昨日のブログ記したように、新規路線のお客様になってくれそうなターゲットは子供と老人である。
そして、アクションの大小は別として、子供向けにはキャラクターという手段を用いることで親しみを感じてもらう一方、私の世代以降の方々には「ひと目見て印象に残る、覚えてもらう」ためには、どうしても奇抜なラッピングでは無く、ゼブラ君が必要であった。
加えて、資金にも制約(実際には、いつものボランティア)があるので、私ひとりで3日を要し、深夜に至るまでこつこつと手仕事で仕上げるしかなかった…
しかし、私ごときの看板屋の提案を快く承諾していただいたことには、ある意味感謝しなければならない。
けれども、これは他社を揶揄したり駆逐したり、ましてや面白半分でしているものでは決して無いことだけはお伝えしておこう!
大阪が最も元気があった1970年!
あの頃の活力をもう一度!というメッセージが込められたのはもちろんですが、実は府道大阪狭山線(長居公園東筋)を走る路線バスは、毎時1本という現状であって、とても都市部の公共交通機関としての役割を担っているとは思えないのです。
けれども、別の見方をすれば、新たに日本城バスが入ることで毎時4本と飛躍的に便利になりますね!
まあ、これを侵略ととるのか? それとも共存ととるのか? 人それそれぞれだと思いますが、私は後者になれば理想だと考えています。
すなわち、会社の垣根を越えて頻繁にバスが走ることで、沿線が活性化されればそれに越したことは無いと思いますし、実際にはどこの会社のバスだから乗る?乗らない?とはならず、普通の人から見れば、バスはバスでひとくくりだと思うのです。
ですから「緑の多い長居公園があり、大きな病院もある、スーパーも近いし、おまけにバスの本数も多いから案外便利で住みやすい場所だよ!」となれば、人々はその地域に定住し、子供を生み、益々繁栄していくのだと思うのです。
そして、バスが便利になることでマイカーを捨て、ほんの少しでも公共交通へシフトすれば…
家族でおでかけにはバスを利用することが当たり前になれば…
子供が幼い頃から、公共交通に親しみを持つようになれば、
「来たバスに乗れば良い…」
公共交通が互いに補完しあい、時には手を繋げば良いことで、いがみ合う必要なんかサラサラありませんね!
さて、いよいよ明日4月8日から運行が開始されます!
もっと便利になれば…
そして、あの頃のようにバスを日常的に足として利用するようになれば…
そして、できることなら地域に今よりももっと活力が出れば…
これこそが、瓜破ルートを走る「ゼブラ君」に託した、私なりの戦術なのです。