売却が決定してから今日まで、本当に長かった。ついに実家を買主様へと引き渡す日がやってきた。
終盤に度重なる設備故障に見舞われたものの、全体的には築30年超とは思えないほど良い状態で買主様へ引き継げることになったと思う。何事にもきっちり対応してきて良かった。
“人生最大の仕事”が、ついに実を結ぶ瞬間を迎えた。
以下、当日の記録。
●5:30 緊張のため早く起きる。
●8:00 自宅を出る。
案内された会場へと向かう。あいにくの空模様だが、とても清々しくて空気がおいしい。電車が遅れるといけないので1時間前には会場の近くに着き、カフェでゆっくり気持ちの準備をした。
当日の持ち物
①登記済権利証
②実印
③印鑑証明書
④入金する口座の通帳
⑤銀行印
⑥物件の鍵
会場には自分のほかに買主さん、担当者さん、登記の手続きをする司法書士さんが集まった。
●10:00 手続き開始。
最初に司法書士さんから、物件の信託解除の書類を渡される。説明を受けながら署名、捺印。
続いて所有権を買主様に移転する書類に署名、捺印。
●10:45 ローン決済。
登記済権利証の内容を確認した司法書士さんが銀行に電話して、即座にローンの決済が実行された。
●11:00 銀行で通帳記入。
仲介担当者さんが同行され、その場で予定通りの金額が当方に入金されたことを確認。
実家がお金に代わった瞬間だった。これで実家の権利は完全に買主様へ。ついにこの時を迎えた。
これほどまでの金額を扱ったことがないので、喜びや安心とかの前に変な汗が一気に吹き出る。
●11:15 物件の引き継ぎ確認。
引き継ぎ事項について買主様と確認を行う。その場で全部を伝えられるか心配だったので、あらかじめ箇条書きにしたものを印刷して用意しておいた。変に緊張していたので、これは役に立った。
●11:30 買主様へ領収証と鍵を手渡す。
「よろしくお願いします。」
これにて予定通りの引き渡しが完了。丁寧にご挨拶をして、買主様を出口でお見送りした。
買主様とはインターホン修理の件で今後も協議を続けることになっている。これからも変わらず丁寧に対応していきたい。
●11:45 手数料の振り込み。
仲介の担当者さんと銀行を再訪し、仲介業者への手数料の半金、および司法書士さんへの手数料を振り込む。
どちらも現金で支払えば手数料が掛からないのだが、信託財産から拠出する手前、通帳に記録を残せるよう窓口での手続きとした。
ここまで終えて、本日の予定は全て完了。解散となった。
次々と渡される大事な書類に署名、捺印を繰り返したので、大汗たらして目を白黒させるのが精一杯。手続き中にしみじみ感じる余裕は無かった。
●13:00 一息つく。
ついに終わったんだ。
実家がこの手から離れて、銀行口座の残高へと姿を変えた。少し落ち着いてその現実に向き合うと、何だか急に寂しい気持ちがこみ上げてきた。これは自分でも想定外の展開だった。
ただしこれは何年も何十年も苦しんだ末に自分が選んだ道。かつて思い描いたとおりの結果がきっちり残ったではないか。これまでの苦労がきちんと実を結んだではないか。
ほんの少しだけここで立ち止まるかも知れない。しかし、後戻りする理由はどこにもない。
ゆっくりでも良い、前へ前へと突き進んで行かなくては。
これからも前進し続ける。