ついに母も売却の決断をしたことから、正式に仲介業者(不動産屋さん)にお願いして売却活動をスタートさせる。

 

ただし以前から書いているように、家は心の拠り所。それを処分するのだから、途中で母が不安になったり混乱する心配が大きかった。安心感を持ち続けてもらえるようにしっかりとフォローしたい。施設の職員さんにも進捗を共有して、母の言動に変化があったらすぐに教えてもらえるよう頼んだ。

 

 

自分が不動産の売却に関わるのは、祖母が住んでいたマンションの売却に次いで2回めとなる。祖母のマンションは長期間売れずに困り、祖母の判断で管理会社に無償譲渡する運びとなった(祖母もすごい決断をしたな…)。自分が売主となるのは今回が初めてだ。

 

 

後日。

 

不動産屋さんに行って契約を交わす。この契約は【媒介契約】となり、個人間の売買に不動産屋さんが媒介することで公正かつ抜けのない手続きを進めてもらうことを目的とする。

 

家族信託によって売買の権限が自分に移っているので、契約自体は自分1人で行うことができる。

 

担当者さんは若くてテキパキ動いて仕事が的確。それでいて、こちらにもしっかりと寄り添ってくれる。その能力をちょっと分けてほしい…。

 

信頼できる担当者さんについてもらえたのは本当に良かった。

 

 

説明を聞いて書類に記入していく。確認することが複雑で細かくて多い。これを1つずつ理解して進めていくのがどれだけ大変なことか。高齢者が当事者として家を売るのはかなり困難なことだと思った。所有者が認知症になっていなくとも、心理的なハードルの高さから売却できずに空き家のまま放置されている家が相当数あるのではないかと思う。

 

 

売却活動で大切なのは“自分も必死に頑張る”ということ。決して業者に丸投げせず、努力して自力で付加価値を高め、効果的にアピールし、買主さんに満足して買ってもらえるように。ここでの取り組み方によって、結果は数百万円単位で変わってくるだろう。まさに、自分の営業力が試される時だ。

 

今はこれが本業のつもりで、全力で取り組む。