闘病しながら仕事をしてるってストーリーは、みんな好きだよね。


まさか、自分がそんなストーリーの主人公になりうるなんて考えたこともなかった。正直言って。


よくあるストーリーって、たとえば次のようなやつ、


大きなプロジェクトを中心としてまとめていた人物Aさんが、実はがんでした。

がーん(という効果音、そして、画面を暗転)

そして、ついにはそのプロジェクトは成功。その影には闘病しながらも最後まで仕事をしていたAさんがいました。

なんて、そんな古くさい演出、台本。


NHKのプロジェクトXのような番組でも時々このパターンを見ます。


陳腐です。陳腐です。


そんな台本なんて、くそくらえ、です。

わたしがプロデューサーだったら採用しません。ディレクターだったら、がんであった事実なんて消しちゃいます。


さて、そんなストーリーに自分を当てはめることができると気づいたのは、今日の午後の作業のひとつとして人事面談を受けるための評価資料を作ったからだったりします。


今日がどんな日だったかというと、

午前中からオンライン会議3つがあって、当然それらすべてにベッドの中から参加しました。

実はそれだけでへとへと。


その後の仕事が手につかないこともあったのですが、提出期限を過ぎた人事評価の資料作成などやりました。


年度が始まったころに立てた年間目的に対して、年間とおしての業績とかをまとめるのですが、今の治療生活に入ってから業績をまとめる作業はテキトーです。


でも、数年前から立ち上げたプロジェクトは成果がでる時期にさしかかっているはずのものの、もしかすると、わたしが休んでいた分だけ、なかなか終わりません。


また、今年度から立ち上げたプロジェクトは、

「ヤギさん、いなくならないよね?

 続けてくれますよね?」

あちこちから言われて会議にも呼ばれます。


先日の会議も当初は出席するつもりだったらところを、わたしの治療プログラムが変更になったこともあり別診療科への受診とかのために会議は欠席することになっちゃいました。


そもそもわたしはそのプロジェクトのどこにも名前が出てないはずなので、わたしが抜けても問題ないはず。

でも、その夜に聞いたのは、その会議が荒れに荒れて収集がつかなくなってしまったということ。

わたしが出席してれば、そんなに混乱することはなかった?

そんなふうに思いたくないのだけど。


とにかく目の前の人事評価のための資料を作成しなきゃと、あれこれ考えました。

「昇進」することはもうないし、転職することもないので、思い出すのも面倒なので今年度の業績達成率はゼロでいいやと空欄にしました。


ちなみに昨年も一昨年も達成ゼロにしてました。


まぁ、昨年も病気の治療しながら業績評価を受けること自体が面倒な気がしたなぁと、思い出しました。

それでも、毎年、給料があがるのは何かのシステムのばぐなんだろうと思ったりします。


何もしない従業員の給料あがるというシステムって、どうよ?


そのシステムの裏側に、もしかして、がん患者によくあるストーリーが用意されているんじゃないかなと、かんがえたりしました。


ははは、まさかね、


業績資料については、1時間くらいだけで簡単にまとめて、それでも疲れて夕方までベッドの中で熟睡。


昼間からベッドの中でうとうとしていると、夢のようなものを見ました。


わたしの知っているプロジェクトの完成式典、パーティーのような場、

「ヤギさんがいてくれたから、これは成功した」

みたいなことを囁いている参加者に対して、透明人間のようになっているわたしは、

「陳腐だ」

「茶番だ」

「やめてしまえ」「やめてください」

と叫んでる。


うーん、陳腐な物語なんぞ、どっか行っちゃえ!です。

そんな陳腐なストーリーの主人公になんかされてたまるか、なのです。