この先、医療用麻薬の量がゼロになることはないはずなので、少し早いかと思ったものの自家用車を売却することにしました。


昨日には業者さんに引き渡し、必要な書類処理がすべて無事に済んだとの連絡を受けました。


いろいろ思いはありますが、この段階で売却手続きして良かったと思うのは、いろんなやり取りや書類処理を全部自分でできちゃうところ。


動産の処分ですので、本人である私が動き回れるうちならなんでも全部やっちゃえます。


実際、先週に査定見積もりに来てもらったその場で売却契約まで進めて、その後すぐに印鑑証明書の取り寄せなどもサクッと進めることができました。


私が動くのが難しくなった後になってしまったら、全部、家族にやってもらわなくなりますからね。



自動車をいつ処分しようか?悩みました。


思えば、2年前の車検の時にも悩んで、その後の大きな故障の修理の時にも悩んで、最後は今年の車検を通す時にあれこれ悩みました。

ステージIVのがん患者が、いつまで自動車に乗り続けられるかなと。整備や修理にかけたお金が無駄になるんじゃないか?

悩んできたその結果、お金のことは考えずに、乗れるだけ、動けるうちに好きなところにドライブをでするようにしようと割り切りました。そのために、きっちりお金をかけて完璧な状態に自動車を整備してきました。


一昨年は、タイヤをブリヂストンの最高ランクのものにするなど足回りにお金をかけました。

昨年はラジエーターの交換など、冷却系にお金をかけました。

今年は、クラッチのオーバーホールなどトランスミッションにお金をかけました。


その甲斐があって、今年だけでもたくさん乗ったなぁ。あちこちドライブしたよなぁ。

峠も海岸も、湖畔も走りました。フェリーにも乗りました。雪の中も走りました。

四国も走りました。北陸も走りました。東北地方まで足をのばしました。


ウロストミーになってからは、ナイトバッグ(蓄尿袋)のチューブをつけっぱなしで長時間ドライブできるようなことが妙に楽しかったり。


新車で購入してから、21年間。

娘が小さかった時には、保育所のお迎えにも行きました。ジュニアシートをつけて、そこに座った娘は窓からほかの車を走るのを見るのが好きになってくれました。

彼女が小学生のいつだったかの誕生日プレゼントに、「自動車がたくさん掲載されている本が欲しい」とリクエストされたくらい。

「カーセンサー」とか、いろんな中古車の状態が写真と一緒にいっぱい載っている雑紙を買って誕生日プレゼントにしました。


その娘を自動車に乗せた最後はいつだったかなぁ。

北関東で、山岡家のラーメンを食べに行ったこともありました。

帰省先の関西の実家から北関東へと、娘を助手席に乗せて長距離ドライブもしました。


妻とはもっとたくさん2人きりでドライブしました。

毎週末の買い物を兼ねたデートも、クルマでお出かけでした。


全部、同じクルマ。

思い出の詰まったクルマです。


終活とは、やっぱり寂しいものだと思いました。