緩和ケア病棟で亡くなるということは、たっぷりと死ぬまでの準備ができるということもあり死んだ後にどうして欲しいかという希望を残された家族は漏らさず聞くことができることでもあったりします。


死ぬのに際して、後悔のないよう全て準備し尽くすことができたとしたら、それは死んでいく者にとっては最高なのかなと思ったりします。


でも、残された家族は?


遺された希望をただ黙々としていくだけなのかも。


葬儀の手配をしながらそんなことを考えました。


昨夜は遅くまで病室にいて、とりあえず死亡診断だけ当直の医師にしてもらいました。そのあと、あらかじめ決めていた葬儀社に連絡。

電話で相談をしていく中で、死亡診断をすぐにしてもらっていて正解だったと気がつきました。


ドライアイスなど冷やすことができるのは、死亡診断した後でないといけない。この夏の暑い気温のもとで、とにかくキレイな状態にしてもらうためにはいかに冷やすかということでした。


病院から引き取る先もいくつか候補は考えていましたが、暑さということを考えて、まずは葬儀社がもっている安置所に運んでもらって預かってもらうのが確実。


そうしながら、葬儀の内容などを決めていきました。


決めるにあたって、故人の希望が優先。そう割り切りながら淡々と進めていくうちに、葬儀、葬式っていったい誰のものだろうなんて考えも頭をよぎります。


悲しむことなどは、とっくに済ませたつもりになって、ただ、淡々と。