いわゆる抗がん剤と呼ばれる殺細胞性抗がん薬は、耐性ができていずれは効果がなくなるため、維持療法である免疫チェックポイント阻害薬が検討材料となっていました。
今日の診察では、主治医と抗がん剤による治療成績を検討し、結論として来週からバベンチオによる維持療法に切り替えることにしました。
治療方針の切り替えにあたって、大学病院の腫瘍内科では午後の遅めの時間に、それも長めの時間枠での予約が設定されています。
病院に向かう道、わたしの目の前を歩いている人も見るからに私と同じようなヒョコヒョコとした歩き方で、この人も抗がん剤治療中の患者さんなんだろうなぁと思って歩いていたら、案の定、診察室までわたしと同じでした。つまり、主治医はわたしと同じ。
わたしも外見や歩き方から、同じように見えるのかしら?
腫瘍内科の診察室の午前中は診察は抗がん剤など治療直前の診察に当てられているようで、ひとりあたり10分おきに流れ作業のように診察室に呼ばれます。一方で、午後の診察はというとひとりあたり30分くらいの枠で設定されているようだと気がつきました。
しっかし、わたしの前をヒョコヒョコ歩いていたその患者さんの診察時間は長かった。病院で合流したと思われる家族といっしょにあれやこれや主治医と相談しています。細かな会話は聞こえないけれど、なかなか納得しない家族に対して説明をつくす主治医って感じでした。
45分ほど待たされました。
わたしも長くかかるのかな?
診察室に入って、まずは先日の造影剤CT検査結果の説明を受けました。
説明では、転移先の骨の腫瘍の大きさは変わらないということで、
「抗がん剤治療により腫瘍が大きくなることを抑えられた」
と判断しましょうということになりました。
この判断が重要で、なにが重要かというと抗がん剤治療はもともと期間に制約があってわたしの場合は4ヶ月~6ヶ月しか使えないそうです。
そこで、バベンチオという免疫チェックポイント阻害薬を使う免疫療法を考えるのですが、これが私の腺癌に対して効果があるかどうかわかりません。
正直な疑問として、シスプラチン-ゲムシタビンの抗がん剤は効果があると考えられるのに対して、効果がわからない免疫療法に移行すべきかどうかというところです。
この疑問を主治医にぶつけたところ、あれこれデータなどを使って議論になりました。
結論としては、4ヶ月の抗がん剤を6ヶ月続けた場合の有意な統計データは見られないということ、抗がん剤の副作用が無視できなくなってくるということ、この2点と効果のわからない免疫療法を試すなら今のうちということで、この12月で抗がん剤を終了することになりました。
ものは考えようで、
無事に「抗がん剤治療を終了した」と言えます。
めでたい! のかなぁ?
でも、副作用の味覚障害などは、これ以上ひどくならず、おそらくは数ヶ月をかけて治っていくだろうし、身体の不調もこれ以上は深刻にならないだろうと思うと、まぁ、良かったかなぁと。
そんな相談で、わたしの診察時間も45分くらい。
疑問点を解消して、来週(来年)からは免疫チェックポイント阻害薬での治療の開始です。
診察後、院内のカフェで休憩しながら家族などにLINEやメールで状況報告しました。