僕と写真と世界平和

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初夢




僕と写真と世界平和





まだ内緒にしてるけど

赤い糸のあっち側が

あなたの望む何かに

ちゃんと繋がってる

そんな夢を見たよ





揺れる - 写真日記



僕と写真と世界平和



河原を散歩をしていたら

ほぼ黒ずくめの男が

身体に似合わない

小さなテーブルに

腰掛けていました

考え事でもしているのか

上半身がゆらゆらと

揺れていたので

答えが導き出される前に

こっそりと写真に収めました





ご自愛下さい - 写真日記

僕と写真と世界平和



北風からの便りによると

最近冷え込んだせいか

太陽も風邪を引いたらしく

いつもより体温が高いみたい

「なるほど」と

空が燃えてしまっている事に

妙に納得しながら

恐る恐る

かなり遠くから

写真に収めました


イエス・キリスト - 写真日記




僕と写真と世界平和




ある日の夕暮れ

散歩をしていたら

軍手やらゴム手袋が

多数棒に刺してあった

その光景はまるで

「哀願する民衆」

と題を付けたくなるような

ルネサンス絵画の様だったので

世界が闇に飲み込まれる前に

写真に収めました






止マレ ー 写真日記

photo:01




廃墟の窓硝子の向こう側に

紅色に染まった葉っぱが

閉じ込められていました

時間の停まった建物が

特別な時間を出来るだけ

留めようとしている姿が

いじらしく感じたので

全てが枯れてしまう前に

写真に収めました




もつれ - 写真日記






僕と写真と世界平和


寄せては返す波に揉まれて

誰かが落とした赤い毛糸が

ぐちゃぐちゃになっていました

他人事とは思えなくて

解いてあげようとしましたが

悪化してしまいそうだったので

この状況を少しでも

留めてあげられたらと思い

写真に収めました

一瞬の輝き - 写真日記






僕と写真と世界平和


下水管から放出された

汚れている水が

黄金色の夕日に照らされて

まるでガラス細工みたいに

キラキラしていました

もう二度と出会えない

この名も無き名作を

記憶と一緒に

写真に収めました

君を待つ - 写真日記




僕と写真と世界平和



もっと上から飛んだら

もっと遠くまで行ける

もっともっと上から飛んだら

もっともっと遠くまで行ける

もっともっともっと上から飛んだら

もっともっともっと遠くまで行ける

もっともっともっともっと・・・

そんな彼を見守り続けたら

夕方になってしまったので

日が暮れてしまう前に

写真に収めました



漂流 - 写真日記






僕と写真と世界平和




流されて、漂って

流されて、漂って


根を張って大事に芽を育てる


なんて余裕は無いけれど


それでもまだ藻掻きたい


そんな彼の思いが

波音に消されてしまう前に

写真に収めました




また会う日まで - 写真日記




僕と写真と世界平和



扇風機が男性ならば

サーキュレーターは女性

だからって訳じゃないけど

別れを惜しみつつ

再会を約束した後で

写真に収めました




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