リベルタドーレス決勝1st レグレポート | DLIVE LOG

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Football goes on 特別編 ~itch ブラジルへ行く~ vol.16

「リベルタドーレス決勝1st レグレポート」


フットピーポーよ!拠点をリオのバビロニアというファベイラに移したitchです。シティ・オブ・ゴッドな風景の中からお届けします!


今回はそんなファベイラの人達と一緒にバーでTV観戦した、いろんな意味でスリリングだったリベルタドーレス決勝1stレグを振り返ってみたいと思います。


今回のキックオフもセミファイナルと同様に22時!しかもここはファベイラ!まず観戦するだけで命がけですよ!といいながらも試合をTVで流すお店にはここ毎日顔を出して食事をしてたので、顔を出すと、おお、来たか!みたいな感じで席を作ってくたんで無問題!当初はガロのユニを着て行ってやろうかとも思いましたが、さすがにここでは自殺行為だと思うのでヤメました(笑)


さて試合ですが、まずは国際基準を完全に無視して満員電車のような状態になったオリンピアのホーム「Estadio Defensores del chaco」のあの観客たちを無視してはこの試合は語れません。ひさしぶりにあんな無茶苦茶な状態のスタジアムを観ました。


その雰囲気に気圧されてしまったのが審判です。かなり、オリンピアには甘く、ミネイロには辛い笛だったと思います。


試合はその力関係から守るオリンピア、攻めるミネイロの展開でした。この日もジョのポストプレーは冴えわたっていました。僕の中でジョはクライファートとダブります。少し引き目のジョのポストプレーからミネイロの攻撃はほぼ始まります。


ただこの日のミネイロには、ベルナールがいませんでした。セミファイナルで審判に抗議をした際に痛恨のイエローを受けてしまいサスペンド。その影響はあまりに大きかったです。最初は代役のルアンが健闘していましたが、オリンピアコスの激しい、というよりもファールまがいのディフェンスに沈黙。ミネイロの活路はタルデッリの突破のみになっていきます。


本当はそんな状況で違いを見せチームを救わなければいけない王様ロナウジーニョも、この日のオリンピアの激しいディフェンスに精彩を欠きました。


ファベイラの人達は試合中しきりにロナウジーニョの話題を話していました。ロナウジーニョはついこの間まで、フラメンゴに所属していました。ファベイラに住むような貧しい庶民から絶大な支持を受けるフラメンゴ。きっとこの人達も「メンゴー(フラメンゴファン)」なんだと思います。


愛憎半ばのロナウジーニョの出来について、「今日は全然ダメだ!」から「ロナウジーニョはクラッキ(名手)か論」に発展していき、最後は試合そっちのけでケンカしてました(笑)
でも「こういう試合で活躍してこそクラッキ」という説には大きく僕も頷きました。


そしてそんなお喋りが前半24分に止まります。カウンターで右サイドを駆け上がるオリンピア3番がそのまま中へカットイン。ミネイロの4番レーベルの寄せが甘く、フリーの状態で撃たれたミドルシュートは右ポストを叩き、ボールはゴールの中へ跳ね返りました。オリンピアにとってはしてやったりの先制点。


確かにオリンピア3番のカットインとミドルシュートは素晴らしかったのですが、ミネイロの守備の拙さも目立ちました。ミネイロはディフェンスラインが低く、前がかりになる前線と間が開いてしまい、バイタルがぽっかり空いてしまう。この試合ではそのスペースをオリンピアのカウンターが襲います。


攻撃している、というよりも持たされている。先制点後にはそんな展開になっていきます。スタジアムの観客を凍りつかせるシーンを作れず、前半は終了。ハーフタイムに入る前にブラジルの放送局は、しつこくオリンピアのファールまがいのディフェンスのリプレイを流して視聴者を煽ります。


リオの人達が、唯一ブラジルで生き残ったチームとは言え、ベロオリゾンテのチームの試合に対してどのようなリアクションを取るのか興味がありました。


ヨーロッパでは、同じ国のチームだからといって無条件で応援したりはしません。特にそれがライバルチームだったりした時には、あからさまに相手チームを応援します。憎きライバルチームが無様に敗北する姿を望むのです。


ブラジルもそうなんじゃないかと思っていたのですが、一緒に観ていた人たちは普通にミネイロのチャンスで沸き、ピンチにヒヤリとし、ミネイロサイドで試合を観ていて意外でした。まあこれが例えばリオの嫌われチームであるフルミネンセとかだったりしたら、また違ったのかもしれませんが。


ハーフタイムでもロナウジーニョ論は続きます。こちらの人は何かを比べる時に手のひらで高さを示して、比較対象との差をその高低で表現するの好きです。ロナウジーニョはクラッキか?クラッキだと主張する人に、違うと反論する人が過去の英雄たちの名を並べ手で高さを作っていきます。


まず出る名前はペレ。ペレはもう彼の手が届くマックスの高さに設定されます。次に出た名前がロマーリオでした。誰も反論はありません。ロマーリオはペレからだいぶ下の頭の高さぐらいです。次に出たのが意外にもロナウドです。そしてこれも異論はなし。さらに驚いたのがロナウドの評価でロマーリオとほぼ同格。ほんのちょっとだけ下に設定されていました。


このトップ3に共通している事は「ゴール」でしょう。しかも重要な重いゴールを決めたか否か。だからジーコも、レオナルドもまったく出てきません。彼らブラジル人が評価するのはあくまで「ゴール」のようです。


第4位からは異論が続出、リバウドだ、いやベベットだとまとまりません。そこで本題に戻り、じゃあロナウジーニョはどの高さか、と彼が表現したのがもうお腹のあたりの高さ!なぜか?「奴はセレソンで点を取っていない」。クラッキは名手と訳されますが、実情はもっと複雑でシンプルです。国を救った英雄か、否か。


話はそこからお約束の口ゲンカになり、お互いのプレーの下手くそさをゼスチャーで表現しあい、お互いの体をドンドン突つきあう言い争いになり、さあそろそろ殴り合いという所で後半が始まりました(笑)


後半も基本的に前半の繰り返しでした。1-0ならホームインディペンデンシアで充分逆転可能な範囲でしたが、ミネイロはボールを持たされ、いい所まで行けるので徐々に前線は前へ、ディフェンスラインは追加点を恐れ下がり、前半以上にバイタルにスペースが生まれます。


そしてロナウジーニョが残り30分ぐらいを残して早くも交代してしまいます。ロナウジーニョはかなり不服そうな表情で、嫌々、という感じで交代しました。たしかにこの日のロナウジーニョは完全に相手のマークに抑えられ、交代もやむなしという感じでした。勝ち誇ったようにロナウジーニョ非クラッキ論を展開していた親父が「な!」という感じで自慢します。


ロナウジーニョがいなくなったミネイロからは中盤が消えます。ジョめがけてロングボールを放り込み、そこにタルデッリや、交代で入ったセミファイナルの救世主ギレーミがからむという攻撃。オリンピアは全員守備でこれを跳ね返し続けます。


それでも1-0だったら御の字と思っていたロスタイムでした。ぽっかり空いたバイタルエリアにオリンピアが蹴りこんだロングボールの競り合いで、主審はミネイロのファールを宣告します。あれは観客が吹かせた笛です。同じプレーでミネイロは吹いてもらえない笛でした。


そしてそのゴール前絶好の位置のFKを、オリンピアコスの8番に決められてしまう!痛恨の2-0にファベイラの人達は手を挙げて「なにやってんだ!」と本気で怒ってました。ブラジル愛です。


こうして我がガロはセミファイナルとまったく同じシチュエーションで、2ndレグを迎える事になってしまいました。どんだけ学ばないのか!ベルナールがいないのであれば、もう少し守備を意識した戦いをしても良かった気が…


今頃ベロオリゾンテのガロどもの合言葉はまた「トレイス、ゼロ!(3-0)」でしょう(笑)。さすがに2試合連続でこの過酷な条件をひっくり返すのは難しいと思います。それだけに!やはりこの勝利のタリズマンitchが必要でしょう。


幸い、今日アミーゴのフェルナンドからチケットがなんとか手に入りそうだというメールも届きました、そんな訳で次回はまた、インディペンデンシアのゴール裏からお伝えしたいと思います。いやあセミファイナルであれですからね。一体どんな事になるのか、ちょっと怖いぐらいです!それでは!トレイス、ゼロ!ガ~~ロォォォオ~~!!!!