Football goes
on vol.79
フットピーポー!3大会連続世界最速W杯予選突破~~~~!それはアジア予選がユルユルだという証明では?って突っ込みは無しにして、今は選手を称えようじゃありませんか!
しかしやっぱり本田ですな!なんでしょうかこの本田がもたらすチームへの影響。クライフかと思いましたよ途中から。やっぱりボールを確実に預けられる存在ってのは大きいです。プレスを浴びても落ち着けるし、引き付けられてスペースもできる。さらに信じて走れるからパスが実に小気味よくつながる、つながる!
本田が入ると本当に他の選手の動きが活性化します。シンジ君、実に良かったです。本田が中央で構える為か、サイドの持ち場もしっかり守り、そして本田と二人で「翼君!岬君!」状態でしたね~。やっぱり香川は使われてこそ輝く選手のような気がします。そして今の代表で香川を一番うまく使える、ユナイテッドで言うルーニー的存在はやっぱり本田だな、と。
強烈なエゴに貫かれた発現とは裏腹に、代表での本田ってプレーはかなりバイプレーヤーですよね。後半そこに少し物足りなさを感じ始めたころでした、あのPKですよ。
PKになった瞬間に思ったのは、「遠藤ヤバイな」でした。前節バーレン戦でのまさかのPK失敗。そしてこの日は何よりも遠藤の内容が悪かった。特に後半、スタミナぎれからか生命線であるはずのパスの精度が乱れ、何度か危ないパスミスを犯してました。メンタル状態が結果に直結するPKという行為、この日一番蹴らしたくない選手だったのが、僕は遠藤でした。
そんなところに画面にはボールを抱える本田の姿が。はたしてあれはエゴでしょうか?PKで自分の代表ゴール数を伸ばそうと企む行為?いやいやいやいやいや、あんな蹴りたくないPKないですよ。ホーム1点ビハインド。決めればW杯突破がほぼ決まる。決めれば英雄、外せば戦犯。できれば誰かにゆずりたくなるPKです。
それは王様のわがままじゃなくて、王様の責任。一番重い荷物を持つ行為でしょう。自分のためじゃない、チームのためにペナルティースポットに向かっていく本田に震えました。そしてあの真ん中ズドン!なんてかっこいい選手、いや男でしょうか。バイプレーヤー的なプレーも状況を見てチームの為にという所でしょう。でもやる時はやる。やっぱりここ一番の時にボールを託したいのは、僕は現代表では本田です。
15分ぐらいからもうオージーから点を取られる可能性は無いなと思って観てました。やるじゃんザックって。ユーロのスペイン対アイルランドのような、一方的な展開になるぞこりゃって思ってました。実際、日本はカウンターからの事故みたいなピンチ以外は、試合を圧倒してたんです。
そんな矢先ですよ、前田、栗原。FWを外し、センターバックを入れちゃうザッケローニさん、嗚呼…。
瞬間的に思い出したのはアジアカップ準決勝の韓国戦。あの勝ち越しからの守備固めですよ。やっぱりこの人は、ミラン初年度にスクデットがちらつくやいなやトレードマークだったはずの3-4-3をやめて、3-5-2を採用した時から変わっていない!
正直僕もこの試合、結果0-0でもいいって思ってました。監督が腹の中でそう考えるのも構いません。何が何でも守備固めに反対って訳じゃありません。僕が問題にしたいのは状況判断と、そのサッカー観です。あの日本ペースの勢いをそぎ落とし、後ろに意識を持たせる交代を行う所です。
この試合、日本がペースを握ったのは後ろに引いて守るのではなく、ドルトムントよろしく前陣に構えた所が、相手の引いて構える陣形とマッチしたからです。その有利なポイントを自ら放棄してでも、より確実と思われる安全策を採ってしまう。
しかもその安全策は全然安全じゃない。後ろを意識させられる交代に日本は一気にラインが下がりました。そしてあの事故のような失点が生まれる訳です。確かにあのゴール自体は事故です。しかしその事故に至るきっかけはあったんです。
現在の世界のサッカーシーンではなかなか見られない交代です。今風な交代ならばあそこはせめて駒野か、高徳を入れて長友を1列上げるぐらいでしょう。しかも今ではその交代でも消極的。攻撃サッカーに染まる世界の状況では、多くの監督がもっと早くに攻撃の選手を入れて、試合を決めにいくでしょう。ペースを握っている以上、その方が何が起こるか分からない0-0よりも安全。それが今のサッカーです。
ここまで見ていて、ザッケローニという監督は確かに戦術家を自負するだけに、試合前の分析、対策には一定の能力があると思います。しかしリアルタイムで判断しなければいけない試合中の判断力に多いに疑問が残ります。そして一番僕が問題だと思うのはその現代の主流とはかけ離れたサッカー観です。
ザッケローニはしばしば「バランス」という言葉を使います。しかしこの「バランス」の設定が現在の世界的な基準と大きくズレている気が僕はします。あまりに守備的です。
思い出したいのがあの難航した監督選びです。難航した理由は初めてサッカー協会が、明確な基準をもって監督を選んだからでした。それは「日本の攻撃面での問題を解決してくれる攻撃的なサッカーをする監督」という基準でした。ペケルマン、ペジェグリーニ(惜しかった!)、ビエルサ(いまなら空いてる!)、漏れ伝わる監督候補はやるサッカーは違えど、確かに「攻撃的サッカー派」に分類される監督でした。
そして決まった監督がザッケローニ。その異名は「守備的なイタリアで3-4-3を採用し成功を収めた異端の攻撃サッカー派」でした。しかし3年という長い時間が流れ、その慎重すぎる試合運び、冒険の無い固定化された人選を見ると、それはこういう事だったのじゃないでしょうか「ザッケローニは“イタリアの中では”攻撃的な監督」。じゃあその比較対象が特殊な土地イタリアじゃなく世界になったら?
当初の監督探しの基準を、ザッケローニはこの3年で満たせなかったと僕は思います。3年前に新監督に期待した、代表の攻撃サッカー化は残念ながらはたせなかった。ここから先はザッケローニの責任じゃありません。基準を満たさない人物に、この先も指揮を任せ続ける任命者の責任でしょう。
本田が翌日の記者会見で言ってました「まだ1年ある」と。本田はその1年で各選手がいかに個の能力を伸ばせるかだと。それにW杯の結果はかかっている、と。しかしまたもや、前回に引き続き、選手に全てを背負わせてしまう戦いを、日本はやってしまうのでしょうか?
「まだ1年ある」んです。この1年で日本代表はより上のレベルにシフトアップしなければ、前回以上の成績は望めない。それは何も選手の個だけじゃありません。もちろん監督も、そしてその監督を任命する者にも、日本代表を構成する全ての人が問われる「まだ1年ある」発言なんです。
よその国と交換不可能な選手と比べ、その選択範囲は全世界から選べ、すぐにでも“補強”ができる監督というポジション。はたして残り1年を託せるに値するかどうか。それをコンフェデで判断しなければいけないと僕は思います。
その国がどんなサッカーをするのかは、見守る人達が求め、それに応える形で決まっていくものです。そうなんです、僕たち日本人を代表するチームが日本代表である以上、僕らも実は日本代表を構成する一員なんです。
この1年ではたしてどんなサッカーを代表に求めるのか。どうやら日本代表を構成する端っこの端っこである自分にとっても、個の成長が求められそうです。
と、いうわけでちょっくら個を磨きに、今週末から単身ブラジルに行ってきます!次回からはなんと現地ブラジルからFGO特別版をお届けします!!!!!
え、個を磨くってお前ただの観光じゃねーかですって?いやいやいやいや、地球の裏側まで飛んでって、あの憧れのコパカバーナビーチでビール飲んだり、伝説のスタジアム、マラカナンで試合観たり、最果ての地で日本代表を観たり、やっぱりどうせ行くならイグアスの滝も見ておかなければと思うと、もうほんと個を磨くって大変だな~って顔がニヤニヤしちゃいますよ(笑)
アクシデントがない限り、現地の空気をお伝えするので、無事を祈ってて下さい(笑い)。それでは次はブラジルから!
ボア・ノイチ!
(次回より Football goes on ~ブラジル編~ のスタートです!)