もうこんなに経ってしまったのか、という人もいるかもしれませんが、社会全体に変化が出て来たとはとても思えません。
今日7月26日で、神奈川県相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」でおきた殺傷事件、いわゆる「相模原事件」から10年経ちました。元職員の男が「障害者は不幸を作ることしか出来ない」「意思疎通できない障害者は殺そうと思った」などという「優生思想」を持った差別的な発言をもとにして起きてしまった事件であり、19人が亡くなり、26人が重軽傷を負いました。
こういった事件を起こしたことももちろん衝撃的なのですが、あまりにも差別的な考えを持っていること自体も衝撃的で、恐ろしい考えを持った人が出てしまった、と思っています。
そんな衝撃的な事件から10年。こういった事件を起こしたこと自体許しがたいです。犯人の男は死刑判決を受け、その後確定したそうですが、この男が弁護士宛に書いた手紙には障害者について、「生きている自覚が全くない存在」と書いてあったそうです。そんな風に勝手に決めつけられてはたまらない、と真っ先に思ってしまいました。そういう意味ではこの男は、10年前と全く変わっていないと思います。
とは言え、最近障害者施設で虐待事件が相次いでいるのが気になります。神奈川県横浜市戸塚区の障害者支援施設「朝日塾」では、職員が入所者に「クズ」などの暴言を浴びせたほか、必要な手続きを経ずに居室に閉じ込めたり、ベッドに拘束したりしていたことが判明しています。毎日新聞の取材に対してこの施設の理事長が認める事態になったそうですが、結局はこの施設の職員たちは、犯人の男と考えに大差がないように思います。
志を持って施設で働いていたのかもしれませんが、こういった暴言や虐待行為など、入所者に対する人権無視もいいところのように思います。障害者を施設に預けさえすれば万事解決、とはどうしても思えません。
「いじめはよくない」「虐待は許さない」なんてみんな口々に叫んでいても、施設の実態はこんなお寒い限りなのか、とどうしても思ってしまいます。こういった障害者施設等の福祉に分野で働いている人の人手不足が大きな問題になっているけれども、ただ単に人を増やせば、こういった虐待の問題が解決するわけでもないように思います。こういった福祉の分野の問題、特に福祉の人材の量と質をどうやって確保するのか問われているように思います。
そんなことを思った今日一日。第二第三の「相模原事件」は起きてほしくありません。でも現状は何も変わっていないように思います。障害の有無にかかわらず、どんな人でも、一人の人間として見てほしいと心の底から願って止みません。車いすを使っている人たちだけでなく、発達障害やギフテッド、HSPみたいな人たちにもいたわれるようになってほしいと願わずにはいられません。これ以上「優生思想」のはびこる社会はごめんです。