最近、大阪で、「アスペルガー症候群」と認定された、殺人罪に問われた被告が、求刑を上回る懲役20年を言い渡した判決があったという報道がありました。
報道によると、
この男性の被告は、小学5年生で不登校となってから、自宅に引きこもる生活を送っていて、引きこもりの問題を姉のせいと思い込んだ被告が、姉に恨みを募らせた上での犯行とのこと。
ここまでなら、通常の殺人事件となんら変わりないかもしれませんが、問題は以下の判決理由にあります。
母親らが被告との同居を断り、被告の障害に対応できる受け皿が社会にないとして、「再犯の恐れがあり、許される限り長期間内省を深めさせることが社会秩序のためになる」と述べ、殺人罪の有期刑の上限が相当とした、とのこと。
2005年に「発達障害者支援法」が施行され、各都道府県や政令指定都市に「発達障害支援センター」が造られるなど、発達障害者への支援が整いつつあります。
個人的には、「発達障害者であることのみを理由に刑を重くしている」としか思えません。
この判決を出した裁判官には、発達障害の知識を持ち合わせているとは思えません。
こんな判決が出てしまったら、発達障害者の人たちへの差別や偏見がかえってひどくなる一方だと思います。
「日本自閉症協会」や「日本発達障害ネットワーク」の皆さんが、この判決を批判するのは当然だと思います。
こんな時こそ、発達障害に対する正しい知識が求められると思います。裁判所の皆さんにそのような知識を求めるのは無理なのでしょうか?