●Smartな知将が日本シリーズで打ち出した大胆不敵な方針とは!?
前回のwebセミナー「Smart!〜知将たちのアタマの使い方〜」での最大のポイントは「意識に上げる」でした。
意識に上げる力を磨き続けることこそが、楽しいのです^^
Smartな人たちは、どこまでも楽しんで「意識に上げる力」を、磨き続けていらっしゃいます。
僕が高校野球の現場で働いていた頃はよく、知将の方々と、一緒に試合を見せてもらいました。
彼らはまるで預言者の如く、次に起こることを次々と言い当てます。
「次はこう動いてくるぞ」
「ここでこういうミスが起こるぞ」
みたいなことが、バシバシ当たります…
「なんで、監督さんそんなことわかるですか?」と聴くんですが…(めちゃくちゃ野暮な質問ですが…)
当時は不思議過ぎて面白くて、ずっと質問していました。
「見ときゃわかるじゃろうが!」
といつも一蹴されていました。
「こんなことが分からんのじゃ、お前は勝てんぞ!」
とよく笑われました…
ご飯を食べている時なんかも、ずっとずっと野球の話です^^
「最近どんな練習を、どんな方針でしている」
とか
「この試合のこのケースで、このボールを投げさせた意味がわかるか?」
とか
「あの投手が、一番やられて嫌なことはなんじゃ思うや?」
などなど。
本当に、野球をしている人でもマニアックに感じるような、めちゃめちゃ貴重な経験を、積ませていただいたと思います。
実際にそうして、Smartな人たちの「視点」に触れることで、野球の見方はかなり変わります。
逆に、練習試合で自分が采配を任される時は、めちゃくちゃ緊張しました…
「なんであの場面で、ピッチャーを変えなかったんや?」
「なんであそこの代打で、あいつを使ったんや?」
と、試合後はずっとずっと、その指導をしていただきました。
自分がいかに考えていないか、いかに考えが浅はかか…
そういうことを「意識に上げる」ことでしか、我々は、Smartになることができませんよね…。
例えば、野球指導者の方にお勧めなのが、1試合、試合を見た時の「試合のポイント」を解説できるように、「意識に上げて」試合を見るようになるだけで、指導者としてのI.Qが上がっていきます。
仰木監督も鬼渋ですよね!
もちろん、唯一無二、絶対に正しい「試合のポイント」などは存在しません。
でも、そうしたものを「想定」して「仮説」を立てながら野球を見るようになると、まるでこれまでとは違う「視点」を、獲得することができるのです。
それだと少し難易度が高ければ…
例えば、相手チームの「要注意選手」を、ちゃんとマークする(意識に上げる)ことだけをやってみるのも手です。
野球チームって面白くて、やっぱり、そのチームの中心選手を、徹底的に押さえ込むと、面白いほどに機能不全に陥るのです。
あれよあれよという間に、流れを掴めずに負けてしまいます。
特に高校野球や大学野球などの一発勝負の現場では、そういう戦い方が絶対に必須です。
野村監督も、1995年、オリックス・ブルーウェーブとの日本シリーズでは、当時売り出し中だったイチローを、徹底的にマークしました。
「イチローに絶対に好きにさせるな。それさえできれば勝てる」と、イチローの苦手な「インハイ」のボールで攻める方針を打ち出し、とにかく徹底的にイチローを攻めまくりました。
わかりやすいくらいのインハイ攻めでイチローもさすがに、第3戦の第二打席には対応してきます。(上に貼り付けている動画を是非ご覧ください!)
でも逆に言えば、イチローが初のクリーンヒットを放つまで、2試合と少し掛かった…ということなのです。
そして、イチローがインハイを意識していると見るやいなや、すぐに低めの変化球に方針を転換していくところもさすが野村監督と言えると思います。
そしてイチローが合ってきているな…と感じると、すぐに敬遠。
そして、3戦目の高津投手のインハイなんかは、物凄い見応えですよね。
イチロー選手に対する高津投手の「このシリーズは好きにさせないぞ」というメッセージのこもった、あのインハイのストレート。
イチロー選手は頭に焼きついて離れないのではないでしょうか。
確実に、相手が自分に対して、何か意志を持って、徹底的に攻めてきている…
打席に立っていて、そんなに怖いことはありません。
ヤクルトの投手陣は、「イチローを抑える」というよりは「インハイに投げ切る」というシンプルなゴールにフォーカスして、徹底的に貫いているように見えます。
「場合によっちゃ、ぶつけてもいいぞ」
そんな指示がもしかするとあったのかも…
そう思わせるほど、鬼気迫る攻めです。
野村監督を中心として、ヤクルトスワローズ投手陣、そして野村監督の方針を体現した古田捕手…
全員で、イチロー選手に襲いかかっているように見えます。
第5戦あたりになると、さすがにイチロー選手が、どこか吹っ切れた感がありますね!(ホームランを放ちます)
あれだけ攻め込まれて、凄すぎます…
しかし、結果として第5戦までイチローを自由にさせなかったことで、ヤクルトは4勝1敗で日本シリーズを制しました。
これが「キーマン」をいかに抑えるか!という最もわかりやすい例ではないかと思います。
まさに、Smartな采配ですよね。
当時のオリックスには、他にも「田口」「DJ」「ニール」「藤井」などなど、往年のファンが唸るような強打者たちが名を連ねていました。
しかし野村監督は「イチローさえ好きにさせなければ、あとのやつは打てないから」という、指示を出したのです。
むしろ、他の打者を抑えても、イチローに打たれれば勝てない…とまで。
でも、野球ってそういうものですよね。
だからこそまず、一発勝負である高校野球や大学野球は、「誰がキーマンなのか?」を、見抜くこと。(例えば慣れてくれば、オーダー表を見ただけで分かったりしますし、ウォームアップの様子などを見ていたらわかるようになります)
「あ、あの子をマークすればいいんだね」ということが「意識に上がる」と、闇雲に試合を進めるよりも、結果は全く違うものになります。
そうした野球の見方をするだけでも、Smartさを獲得していくことができるのではないかと思います!(うまくいけば!)
さらにここに…
「解剖学」が入ってくると…
次にどんなボールが来るか、どんな打球がどの方向に飛ぶか。
どういうボールを打ち損じる可能性が高いか、どのボールが危険か。
そういうことが、見えるようになって来るのです。
「パターン」が、見えてくるようになるのです。
例えば「見逃し」における「着地」のシーンをちゃんと見るだけで(これは明確に見方があります!)その打者のイメージの中にどのコースが、どの球種があるのか?が、わかりやすく見えるようになります。
ちなみに…
それを逆用するのが、福留孝介選手です。
わざとタイミングをずらしたり、打ち損じを演出したりしながら、最終的にバッテリーを騙します…
凄すぎます…
長年NPBでプレーされるのには、理由がありますね。
PL学園の4番として登場した福留選手は衝撃的でした!
そうやって、少しずつ「意識に上げる」ことを楽しんでもらうと、野球の楽しさって無限に広がる!ということが見えてくるのではないかと思います。
そして、その楽しさとか面白さを、子供たちに「野球、面白くない?」ってご紹介できる監督さんが、きっとすごい成果を上げられると思います^^
結局、一番強いチームって、一番野球が好きなんです。
そのためにはまず、指導者さんご自身が、どこまでも野球の面白さを感じないとですよね。
凄まじく高い解像度で、野球を見られると面白いですよね^^
どこかで、「1試合まるまる解説講座」とか、できたら面白いのかもしれませんよね〜^^(めちゃめちゃニッチすぎますけどwww)
Smartになればなるほど、野球の楽しさ、面白さが、分かるようになります!
あとはもう、その面白さ、楽しさの沼にどっぷり浸かって、選手たちと一緒にどこまでも、面白すぎる野球を、楽しんで欲しいなと思います^^
I.Qが上がるからこそ、見える世界があり、広がる楽しさがあります。
是非、楽しみましょう!
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