【正義のミカタ】『朽ちないサクラ』を観て、タイトルが「桜」でなく「サクラ」である意味を考えた | 【出口貴章(ターキー)のブログ】喋りで大切にしてほしいいくつかのこと

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CHANGE TALK,CHANGE LIFE
「話し方を変えたければ生き方を変えろ」
一般社団法人日本フリートーク協会代表理事
現役ラジオDJ
もっと自由に、もっと自分らしく、もっと自信を持って
小手先の技術(やり方)ではなくあり方にこだわって欲しい

正義のミカタ


Change Talk, Change Life


"話し方を変えたければ生き方を変えろ" 


喋りは「生き方」が9割


「話がちゃんと”伝わる人”と 

    話をちゃんと”聴ける人”を増やす」 


「大事なのは、伝え方ではなく伝わり方」 


伝え方や話し方だけにフォーカスした 

自己満足、利己的思考は

27年間ラジオの現場で培った“DJ思考”を伝え

話し方、聴き方、生き方をイノベーション 

一般社団法人日本フリートーク協会代表理事 

Lifeskill Talk College 学長の出口貴章です 


こんにちは! 

僕のブログに来ていただき 

本当にありがとうございます!



こういう映画


「正義」に一石を投じる


好きだな、こういう映画


日頃から「正義」にこだわります

それは決して「正義の味方」のような

単純なヒーロイズムのことではなくて

「正義の見方」という「捉え方」のこと


「正しさ」とは何か?

ではなく、「守るべきもの」は何か?


つまりこの「守るべきもの」

これを守る「理由や動機」だったり

守る上での「やり方」が正義ではないか

僕のなかではそんなふうに解釈をしています


『朽ちないサクラ』


観てきました


タイトルにある「サクラ」

サクラはサクラでも

なぜ「桜」ではなく「サクラ」なのか

映画の中でその理由が明らかになります


いわゆる「正義の味方」であるはずの警察

時にその警察による「悪行」が明るみになる

ところがこの「悪行」が巡り巡って最後は

「日本を守るため」という結果ならどうか


「正義」という「定義」を揺るがす

そして観る人の「魂」をも揺るがす


目に前の一人を守る正義か

将来的に国を守る正義か

果たしてどっちの正義が「正解」か

今までの警察映画とは一線を画した内容


「大(多)」を守るための

「小(少)」の犠牲は仕方ない


警察にとどまらず民主主義であるなら

このテーマは日常我々が体験すること

選挙や多数決もそのひとつでしょうか

「大(多)」がいわゆる「正義」になる


映画の中である人物がポツリと呟く


「警察って、何なんでしょうね…」


この問いこそが映画のテーマとなります



桜の花言葉


相対的に「桜」の花言葉は

《精神の美》《優美な女性》《純潔》


おもな桜ごとに見てみると…


「ソメイヨシノ」は《高貴》《清純》

「枝垂れ桜」は《ごまかし》《淡白》《円熟美》

「八重桜」は《淑やか》《豊かな教養》《理知》


「高津桜」は《思いを託す》《純潔》

「山桜」は《あなたに微笑む》《高尚》《美麗》

「冬桜」は《冷静》


「江戸彼岸」は《心の平安》《独立》

「大島桜」は《心の美しさ》《純潔》

「寒緋桜」は《きまぐれ》《艶やか美人》《善行》


ここまで「サクラ」の花言葉を見ると
映画タイトルの「サクラ」が「桜」でなく
なぜ「サクラ」になっているのかが納得

また警察組織としての「公安」のことを
「サクラ」と呼んでいることもあります
たった三文字ではありますが結構意味深
この「サクラ」には様々な意味があります

そう思うとタイトルの「朽ちないサクラ」
先ほどの花言葉と掛け合わせて考えると
何か「皮肉」にも聞こえる節があります
「朽ちない美しさ」など存在するのか?

つまり…

「綺麗事」という解釈も出来ます

そうです
世の中は「綺麗事」だけではない
というのは「正義」だけではない
ひいては正義だけでは息苦しいとなる

だからこそ必要なのは「正義」ではなく
「小(少)」となった時の「あきらめ」
もしくは「妥協」ということでしょうか
もちろんこういうことも映画で描かれる

だからこその台詞

「警察って、何なんでしょうね…」

描かれているのは公安や警察という
もはや個人では抗えない大きなモノ
我々にとっては「会社」などの組織
あるいは「社会全体」にもあてはまる

そう考えると「朽ちないサクラ」
このタイトルはかなり現実味を帯びる
一気に「他人事ではなくなる」のです

だからこそ魂が揺さぶられるのでしょう



まったく笑顔が描かれない


これは本当に見事でしたね

登場人物の笑顔が思い出せない

笑顔のシーンが皆無に近いのです

微笑みさえも浮かべない徹底ぶり


本来なら長い冬が終わって

桜のシーズンが到来すれば

お花見に出かけたりもして

人の笑顔もほころぶものです


もちろんタイトルを踏襲し

これでもかという桜のシーン

構図の中に桜が多く映っています

つまり画面は「華やか」なのです


でもその前や下にいる人たち

華やかであるはずの画面ですが

笑いませんから華やかでなくなる

この「対比描写」も素晴らしかった


だから最後の最後にあった台詞


「今度はちゃんと笑ってください」


まったく笑わなかった人に対して

労いや願望も兼ねての優しい言葉

この「笑ってくださいね」の台詞

人間の暖かみを感じた場面でした


こういう「正義」や「対比描写」

そんなテーマの映画が好きですね

あいにくそろそろ公開終了となる

劇場で観たい方はどうかお急ぎを


今日も読んでくれてありがとう

ほいじゃまた明日!!