【麒麟がくる】今回の「大きな国」の物語は「大きな人間」になるヒントが満載 | 【出口貴章(ターキー)のブログ】喋りで大切にしてほしいいくつかのこと

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CHANGE TALK,CHANGE LIFE
「話し方を変えたければ生き方を変えろ」
一般社団法人日本フリートーク協会代表理事
現役ラジオDJ
もっと自由に、もっと自分らしく、もっと自信を持って
小手先の技術(やり方)ではなくあり方にこだわって欲しい

大きな国

Change Talk,Change Life. 
"話し方を変えたければ生き方を変えろ" 

 22世紀に「広辞苑」から"人見知り"を削除 
喋りの精度と自己発信力を高める専門家 
炎の喋りのコーチTURKEYです




道三の遺言にも聞こえる

前回と今回は完璧に本木雅弘さん
あ、いや斎藤道三の回ですよね!!
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』
今日は第16回《大きな国》の放送でした

はぁ...
大きな国とはそういうことですか...

美濃の蝮にもそういう野望があった
むしろあって当然だったでしょうね

なぜ織田信長を高く評価したのか?

多くを語り合ったわけでもないけれど
斎藤道三は織田信長に惚れているのです
それは育ちや境遇が似ていたこともですが
二人は「同じ未来を見ていた」んですね

斎藤道三はそれを信長から感じとった
だから十兵衛に「信長から目を放すな」
そして「信長とそなたなら必ず出来る」
そう言い残し高政との戦いへ出陣する

そう...

斎藤道三はまさしく

「信長と二人で大きな国を作れ」

こう言ったのです

そして...




ここも本当に涙なしでは観れません
最後道三は光の中に消えていくのです
十兵衛の「殿ぉ~!」という悲痛な叫び
これがまた別れをさらに辛くしますね

そしてこのあと...

十兵衛は明智荘に帰り
戦仕度を整え藤田伝五たちに言います

敵は...高政さま!!

なにかこの構図は未来予想図か?!
覚えておくといいかもしれません
最終回近くの物語で信長を討つとき
またこんな中で藤田伝五に伝えるでしょう

次回放送の物語「長良川の戦い」
《斎藤道三 vs. 斎藤高政》
いよいよその怨恨に決着がつきます
結果が分かるからこそ悲しい別れでした

ここで十兵衛は「高政を裏切り」ます
味方すると約束をしていたにも関わらず
敵である斎藤道三につくことを決意した
本当に胸が張り裂ける思いだったでしょう

ただこの決断が流浪の人生の始まりです
時代の波に翻弄されていく十兵衛と煕子
ここから煕子さんの心を打つエピソード等
美濃編とは違う魅力が満載の物語ですよ!




藤吉郎が口にした未来

実は十兵衛が斎藤高政を裏切るこの展開
前に藤吉郎(のちの豊臣秀吉)が予言?
厳密に言うと予言ではありませんが
物語でこの展開を口にしていたのです

藤吉郎が駒と出会うたび必ず言います
「字を教えてくれ!」と懇願します
それはそれはかなりの執着ぶりで(笑)
菊丸がヤキモチを妬くほどなんですよ

その時に藤吉郎は一冊の本を持ってます
本の一節を音読をしながら駒に言い寄る
その本は吉田兼好の『徒然草』なんです
藤吉郎が音読している一節がこれです

『一生は雑事の小節にさへられ...』

これは『徒然草』の第112段の一節です
ここで兼好が説いた内容がこういう意味

大義や目標のためなら
くだらない義理や人情は捨ててもいい

ねっ!驚きでしょ!
まさに藤吉郎が口にしていた一節こそ
十兵衛の未来を説いていた内容であり
このドラマの最も重要なテーマなのです

高政に「味方をする」と伝えておきながら
敵である斎藤道三につく決心をかためる事
ただ単なる義理や人情に流されるのではなく
しっかり未来を考えた上で冷静に決断する

この考え...
今の時代にもそのまま当てはまります
会社や組織の経営において大切なこと
必要な決断を冷静に下すことなのです

小さなことにとらわれ過ぎて
大きな決断が下せずに動けない
そん人をよく見かけますよね
今のあなたもそうじゃないですか?

The point is not whether you can do it or not,
 but whether you want to do it or not.

(出来るかできないかではなく
    やりたいかやりたくないか)

あとスター・ウォーズのヨーダ
ルークにこんなことも言います

「分かった、やってみる」

こう言ったルークに対して... 

「No. Try not. 
    Do... or do not. There is no try.」

やってみるはない
やるかやらないかだ

この言葉はボクの行動指針です

No. Try not. Do... or do not. There is no try.




あと今回はこんなシーンもありました
これも本当に深く考えさせられるシーン

『古今和歌集』を読んでいた織田信長
ある和歌の解釈が分からないと憤ります

その和歌がこちら...

『冬ながら  空より花の  散りくるは
    雲のあなたは  春にやあるらむ』

古今和歌集第6・冬歌に収められている
清原深養父(きよはらふかやぶ)の歌
ちなみにこの方は清少納言の曾祖父です

信長はこう言います

「冬なのに
    なぜ空から花が散ってくるのだ!」

それをそばで聞いていた妻の帰蝶
信長に一言だけ言い残して立ち去ります
立つ瀬を無くした信長は苦笑いしかない

「雪を花に例えているのです!」

まだ信長の未熟さを揶揄したシーン
物事を真っ正面でなく多角的に見る
そういう「目」を持つことの大切さ
信長が帰蝶から学ぶという設定と感じた

これも今のご時世で大切なテーマです
断片的な情報だけで物事を判断しない
その物事を俯瞰することも大切です
多角的に捉え判断しようというメッセージ

なので今日も学び多い示唆深い回でした
シーンひとつひとつが発するテーマや
投げ掛けられるメッセージを読むこと
それもこのドラマの楽しみなのです

まさに...

『冬ながら  空より花の  散りくるは
    雲のあなたは  春にやあるらむ』

この和歌をどう詠むのか問われている
それこそが「大きな国」を成し遂げる
すなわち「大きな人間」になれること
これがドラマの普遍的なテーマなのです

さぁ来週はいよいよ斎藤家親子対決
そして十兵衛の人生も大きく変わる
まだまだ面白さが止まらない大河ドラマ
来週も一緒に楽しみましょうね!

今日も読んでいただき
本当にありがとうございます
炎の喋りのコーチTURKEYでした
また明日!!!