いま結構話題になっているドキュメンタリー映画「マン・オン・ワイヤー」見に行ってきました。
1974年ニューヨークのワールドトレードセンターのツインタワーを綱渡りで渡ろうとした男、フランスの大道芸人フィリップ・プティのドキュメンタリーである。
高さ411m、地上110階という巨大な二つの建物にワイヤーを渡して歩こうとしたのだ。
そう、大馬鹿野郎の犯罪話である。けど、感動してしまうんだ、これが。
まず、どうやってビルとビルにワイヤーを渡したのか?これがまたドラマチックな話なのである。
フィリップの友人や知人が配達人に変装し偽の身分証を作ってセキュリティをかわしたり、
実際にワールドトレードセンターで働いている人に協力してもらい進入を手伝ってもらって夜中に忍び込み、
警備員に見つからないようにじっと息を潜め真夜中を待つ。
ここのくだりは再現映像なのだが、モノクロで臨場感あるカメラワークでどこからがドキュメントでどこからが再現VTRかが混乱するぐらい緊迫感のある映像で見せてくれる。
夜が明ける寸前まで必死でワイヤーを引っ張る仲間たち。
そして、ついに夜が明け綱渡りが決行される。その緊張感あふれ美しい映像、写真にエリック・サティのジムノぺディが流れる。なぜだか泣きそうになってしまった。
別にこいつは勝手にやってるだけなのに、しかもいろんな人を巻き込んで。だけど感動した。
皆さんも一番疑問に思うであろうこと、「なぜ、こいつはこんなことしたのか?」やはり当時の警察やマスコミも彼に同じように質問した。
彼は答えた「理由なんてない、詩的で美しいものに意味や理由なんかを探すなよ、理由がないから美しいんじゃないか」 と。
素晴らしい言葉だ…これは芸術全般、いや人生にも置き換えられる。意味や理由ばかり追いかけて詩的な美しさなんてまるで理解しない現代人へのアンチテーゼだ。
まあ、この話自体が意味がわからないっていう人がいるかもしれないけどさ…意味なんてありません。理由もねえ!


