次の日の夜…。
コンコンコン!(ドアを叩く)
社長「どうぞー?」
ユウタ「失礼します…」
俺は事務所の社長室に入った。
社長室なんか滅多に入らないから緊張するんだけど…。
ソファーに目をやると既にHIROさんが居た。
HIRO「どうも!初めまして!HIROです」
ユウタ「初めまして…!ユウタです!」
HIROさんと握手を交わした。
社長「お2人とも、どうぞお座り下さい」
HIRO・ユウタ「はい」
社長「HIROさんから、どうぞお話を…」
HIRO「はい…実は日本からでもユウタさんの活躍は見させて頂いておりました」
ユウタ「えっ…本当ですか?」
HIRO「はい!すごく活躍されていて…カッコイイですよね!」
ユウタ「ありがとうございます!」
HIRO「HiGH&LOWは知っているかな?」
ユウタ「はい!作品も観ていました」
HIRO「ほんとに?それは良かった!今度出てくるキャラクター像を見た時にユウタさんが真っ先に思い付いたんです!」
ユウタ「えっ…」
HIRO「こういう人物なのですが…」
HIROさんは資料を見せてくれた。
ユウタ「瀬ノ門…工業高校?」
HIRO「新しく出てくる高校なんですが…天下井と須嵜が中心になると思うんです。その須嵜がユウタさんにピッタリだと思ったんです!それで是非やっていただけないかと…」
社長「私も、さっき資料を見させてもらったけど…ユウタに合っているんじゃないかと思ったよ!どうだい?」
自分に合うと思われたなんて…嬉しすぎる…。
芝居は分からないけど……
ユウタ「是非…やらせて下さい!!」
そして俺のHiGH&LOW THE WORST Xの出演が決まった。
俺はHIROさんからもらった資料を部屋で読むことにした。
『須嵜亮』…天下井公平の幼なじみ。口数が少なく寡黙な男。喧嘩の強さは圧倒的。
寡黙な男……俺って、そう思われてんのかな……でも、そんなにベラベラ喋ってるわけでもないか…。
喧嘩の強さは圧倒的……これはマジで嬉しい
まだマークに話してないから早く話さなくちゃな…。
俺はマークの部屋に向かった。
トントントン!
マーク「は~い!どうぞ?」
ガチャ…。
ユウタ「良かった…起きてて」
マーク「もう少しで寝ようとしてた……どうしたの?」
ユウタ「ゴメン疲れてるところ…ちょっと話したいことがあって…」
マーク「ここ座っていいよ?」
ユウタ「うん…実は俺…映画に出演することになった」
マーク「えーー!!ヒョンが?映画に?スゴいじゃん!!」
マークはバシバシと腕を叩いてきた。
ユウタ「痛い痛い…」
マーク「あぁゴメン💦何ていう映画なの?」
ユウタ「HiGH&LOWっていう日本の作品なんだ」
マーク「HiGH&LOW?それって前にヒョンが部屋で観てたやつ?」
ユウタ「そうかも!不良のやつだよ🎶」
マーク「ならヒョンにピッタリだね🎶🎶」
良かった…マークも嬉しそうだ。
ユウタ「でもさ…撮影の間は日本だから…暫く離れ離れになるかもしれない…」
マーク「えっ…どのくらい?」
ユウタ「正確には言えないけど…最低でも2ヶ月は撮るかも……」
マーク「そっか……でもヒョンの映画出演は嬉しい事だから!良かったよ!おめでとう!」
ユウタ「ありがとう!」
マークは俺を抱き締めてくれた。