メープル*カフェ 小説置き場

メープル*カフェ 小説置き場

メープルカフェへようこそ
ここでは主にオリジナル小説、二次創作イラストを扱っております。
注:当ブログには以下の成分が含まれております
擬人化、グロ(緩め)腐向け展開 など
以上の点をご理解ください。
なお、リク、リク絵はいつでも受け付けております。

新装開店したメープルカフェにようこそ!
このブログは二次創作イラストやオリジナル小説を中心とした作品置き場です。
気まぐれに更新しているのでどうぞご覧になってください

主に描いているもの
二次創作:任天堂中心。カービィやピクミン、スマブラが好きです。
一次創作:主に童話モチーフの小説を書いています。現在は「The Wonderful Melody of OZ」を執筆中
Amebaでブログを始めよう!
皆さまお久しぶりでございます。甘輪@ロリポップです。連日元気にスマブラをやっております。任天堂ゲー落書きもいくつか溜まってきたので近日中にまたまとめて乗っけたいですね

それはさておき、最近はオリジナル漫画を頑張って描いてpixivに乗っけているのでその宣伝です。研究者たちがドタバタやるほのぼのギャグ漫画です。
Laplus Laboratory | ロリポップ
https://www.pixiv.net/user/9381400/series/102699 


私はちょくちょく言っている通りプロの月刊連載漫画家を目指しているので、まずは夢へ一歩踏み出すために月一連載のオリジナル漫画を描いて見ることにしました。1話8Pしかないけどね。この1月分で3ヶ月目です。だいぶ可愛く描けていると思うので是非ご覧ください。たぶん二月末に4話が上がると思うのでそちらもチェックしてね。

では宣伝も終わったところでオンラインマッチに挑んでこようと思います。それでは!

インクリング参戦ムービーを基にしたお話です。是非、スマブラSP制作決定発表のあのムービーをご参照ください。

スプラの世界はオクト後の時系列で、そこから過去のブキを持って参戦してるというイメージなので舞台はスクエアだったり深海メトロだったりします。
あと若干オクトのネタバレなので注意です。

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「レギュレーション改変からもう一年以上も経つのかぁ」
 デカタワーを正面に仰ぐインクリングガールが、ぐっと手を上に伸ばして伸びをしながら、オレンジ色のゲソを揺らす。青空を見上げると、タワーに巻き付くオオデンチナマズの姿が目に入った。傍のモニターにはテンタクルズのライブ映像が流れ、明るい曲調の音楽が広場に響いている。
「シティにいた頃が懐かしく感じるね」
 上げた腕をゆっくりと下ろしながら、彼女は独りでに呟いた。イカ達の間の流行は移り変わりが早いもので、若者の興味は一年前の流行の中心地だったハイカラシティからこの街、ハイカラスクエアへと移行している。それに伴い大幅なレギュレーション改変が行われ、ナワバリバトルのステージやブキも以前とは大きく変わっているのだった。
「新しいやつも良いけれど、やっぱり前のも好きだったなぁ……高架下とか」
「あー、デカラインな! 改装工事の後とかは特に、広々してて楽しかったな~」
 ガールの後に、隣でガードパイプの上に座っていたボーイが言葉を続けた。彼は青い結いゲソをぴょこぴょこと機嫌よさそうに揺らしながら、器用にパイプの上でバランスをとっている。
「それとガラス通路の駆け引きとか凄かったよな! インク切れになると辛かったけど……」
「めっちゃ分かるそれ! またあそこでナワバリバトルしたいね~」
「そうだな~」
「……」
「……」
 元気よく話をしていた二人だが、どちらも昔の思い出を回想しているのか、口を閉ざしてしまった。二つの視線がぼんやりと、スクエアの街並みを眺める。様々なインク色にゲソを染めるイカ達、個性豊かなアイテムをウィンドウに並べたファッション店、眩しい光が溢れるゲームセンター。やっぱりシティとは違うな、とガールは建物達を見つめながら思っていた。シティでは、右手側の建物の二階にシオカラーズの録画スタジオがあり、その隣にはバトルドージョーがあった筈だ。よくドージョーの帰りに、シオカラーズの所に遊びに行っていたっけ……。
「そうだ! バトルドージョーだ!」
「お、おわぁビックリした……どうしたの?」
 いきなり叫んだガールの声に驚き、ボーイは姿勢を崩すも、すぐに持ち直して問いかける。一方でガールは目を輝かせて、更に声を張り上げた。
「公式ではもう高架下でナワバリバトルはやってないけれど、ドージョーで申請すればあそこでバトルができるよ!」
 その言葉に、ボーイはハッと目を見開いた。そういえばバトルドージョーでは、ナワバリバトルとは別にステージを使用できる仕組みがあったのだった。対戦は一対一形式で、塗った面積ではなく風船を割って得たポイントで競うルールだが、個人でもステージが使用できるのが大きな利点だった。これならば、懐かしいあの場所で戦うこともできる。
「ということで、ワタシとバトルしてみなイカ?」
 ガールはいつの間にか、手にスプラシューターを持っていた。街でよく見かける、斜めラインが強調された新モデルではなく、緑色ベースのボディに縦ラインの旧モデル……シティで流行していたころのスプラシューターだ。彼女は銃口をボーイの方に向け、挑発的な笑みを浮かべる。
「……良いぜ! 負ける気はないからな!」
 ボーイもインクから旧モデルのスプラシューターを作り出すと、ガールの方へ銃口を向け返した。オレンジ色と青色の二つの視線が噛み合う。両者とも歯を見せて笑いながら、確かな闘志を胸にたぎらせていた。


「待てこのーっ! 勝ち逃げなんてゆるさないからねー!」
「逃げるのも作戦のうちですよ~っと」
「いいからとにかく待ちなさーいっ!」
 オレンジ色のインクが、コンクリートの上に飛び散る。地面に広がったインク溜まりの中を、何かが泳いでいった。インクと同じ色をしたイカだ。飛び跳ねながら泳ぐイカは、不意にひときわ大きくジャンプすると、飛沫を散らしながらその姿を変化させる。長いゲソ髪を揺らすヒト型のガールだ。彼女は宙に浮きながらも手持ちのスプラシューターからインク弾を発射し、辺り一面をオレンジ色に染め上げていく。彼女の視線の先にいるのは、対戦相手のボーイだ。追ってくるガールに気が付いたのか、彼は振り返り、青色のインクを撃ちだして応戦する。向かってくる青の弾をひらりとかわしながら、ガールは素早い動きで距離を詰めていく。
「大体わざわざオレを倒さなくても、風船を割ればいいじゃんか~!」
「だってこのポイント差で追いつける気がしないんだもの! 倒したほうが早い!」
 ボーイは大きく横に飛びのいてオレンジ色のインクから距離を取りながら、相手にそう投げかけた。だがインクは休む間もなく撃ち出され、彼の背中に迫っていく。ガールはなんとしても敵を倒そうと、素早い動きに必死に照準を合わせていた。
 現在の双方の得点は、ガールが十六点、ボーイが二十二点。風船一つで一点分、三十点を先に獲得したほうが勝ちということを考えると、ボーイの方が随分とリードをとっている。だが試合はそう単純ではない。試合中に敵に倒されてしまうと、五点もポイントを失ってしまうのだ。ガールはこれを狙っているのだろう。自ら相手に向かっていき、果敢に勝負を挑む。
 激しい撃ち合いが続く中で、ガールは背中のインクタンクに手を伸ばす。直後、何かを敵に向かって投げつけた。ボーイは宙を横切るその姿を目で確認する。淡く光るそれは、スプラッシュボムだ。彼は背後のインク溜まりに咄嗟に潜ると、素早く泳ぎ去り爆風から距離をとる。弾けるインクの向こうで、ガールが再びこちらへ駆けだしたのが見えた。ボーイは来た道を逆走し、長く続くインク道を活かして遠くまで逃げていく。
「はぁ……もー、しぶといな~! って、あれ……?」
 息が切れたのか、ガールは徐々に速度を落とす。数歩歩いたところで、彼女は辺りを見回す。と、いつの間にかデカライン高架下ではない場所にいることに気が付いた。薄暗く、何もない平坦な空間だ。青空すらも見られない。そもそもここは室外なのだろうか、室内なのだろうか? きょろきょろと不安げに視線を泳がせるその間にも、辺りはさらに暗い闇に包まれていく。
「一体何なの……? おーい、ちょっと、バトルしてる暇じゃないってこれ! 一回戻ってきてよ~!」
 ボーイに呼びかけるも、一寸先は闇の状態で、散らばるインクすら見えなくなっていた。これでは跡をたどることもできない。心細さに肩を落とした時、ふと、背後が明るくなったような気がして、ガールは後ろを振り向いた。顔を向けた途端に、眩しい光と熱気が襲い来る。目に飛び込んできた光景に、彼女は目を大きく見開き、口を開けて呆気にとられていた。
「な、なにあれ……」
 巨大な炎が浮かんでいる。真っ黒な空間の中で、赤く輝く円が燃え盛っていた。円には十字のマークが入っており、そこだけは、燃えることなく背景の闇に溶けている。どういう仕組みなのか全く想像がつかない。非現実的な光景を前にして、ガールはその場に立ち尽くしていた。
「あ、いたいた、急に真っ暗になるから心配したんだぜ、って……え、えぇ……?」
 遅れて戻ってきたボーイも、炎に気が付いたのか、同じように動きを止める。二人並んで呆然としている最中に、浮かぶ炎の下で、いくつもの影が蠢いた。よく見るとその影は大小様々で、ヒトのようなシルエットのものや、真ん丸のシルエットも見える。メラメラと炎が燃える音だけが鳴る空間に、不意に、パチンと音が響き渡った。空気が揺らぎ、二人の前に巨大な白手袋が現れる。更なる驚きに言葉も出ない彼らの前で、白手袋は、口もないのに張りのある大声で喋り出した。
「ごきげんよう、インクリングの若者達よ! 大乱闘の舞台へようこそ!」
「うぎゃぁぁぁっ!? お化けだぁぁっ!」
「えっ」
 インクリング達は二人揃って悲鳴を上げると、イカの姿に変化し、インクの中に潜って逃げて行ってしまった。
 取り残された白手袋は、静かにその場に漂っていた。

 

「サプライズで脅かそうって言ったのはマスターだろ……」
「インクリング達、凄い勢いで行っちゃったね」
「いやそれにしてもお化けか……そうだよな浮かぶ手は怖いよな~ハハハ……」
 明るくなった空間の中、地面に横たわる白手袋の傍に、二人の人間が立っていた。一人は赤い帽子にオーバーオールを身に着けていて、もう一人は青い衣装に剣と盾を背負っている。帽子の青年、マリオは落ち込んでいる白手袋を見て小さくため息を付く。
「まぁ誰だって暗闇でマスターを見たら驚くさ。そうくよくよするなって」
「全然慰めになってないぞマリオ……」
「ところでマスター、二人を追わなくていいんですか?」
 隣でやり取りが交わされる中で、剣士の青年、リンクはオレンジと青の道の向こうを眺めながら呟く。周りを見てもイカ達の姿は見えない。どこかに隠れているのだろうか。知らない空間に取り残された二人はさぞ心細い思いをしているに違いない。
「そうだよな、追いかけないとな……悪いが二人とも、他の皆を連れて先に戻っていてくれ」
 言葉と共に、白手袋がふわりと浮き上がる。そのままインクの道の方へ向くと、手袋は空中を飛んで遠くへ行ってしまった。マリオとリンクの二人は顔を合わせ肩を竦めると、振り返り数々の仲間達が待つ方向へ歩き始めた。

 一方、空中に浮かぶ手袋は静かにインク溜りを見下ろしていた。そこら中が塗られたこの状態で、インクの中に潜むことができるイカ達を見つけるのは困難だろう。しかし、手袋がパチンと指を鳴らすと、二色のインクは跡形もなく消えてしまった。隠れる場所が無くなって慌てるイカの元へ、手袋はゆっくりと近づいていった。
「捕まったら絶対ヤバイって……あわわ……」
「イカソーメンにされちゃう……」
「イカソーメンにはしないし、お前達を襲うつもりもない。脅かしたのは悪かったが……ともかく、話だけでも聞いてくれ」
 小さなイカの体を更に縮めて、ぷるぷると震えるインクリング達。そんな彼らをこれ以上怖がらせることがないように、手袋は、精一杯優しい声色で語りかけた。ついでと言わんばかりにもう一度指を鳴らすと、辺りの景色が一変し、高架下のコンクリートと緑が共存する広場……馴染み深いデカラインへと戻る。見知った場所に戻ったことで安心したのか、インクリング達はヒトの姿になりゆっくりと立ち上がった。警戒を解いた二人を見て、手袋は体を上下に動かした。頷いているのだろう。
「改めまして……俺はマスターハンド、創造の化身にして大乱闘の主催者だ」
「創造の化身……?」
「大乱闘ってなに?」
 二人から同時に質問が飛んでくる。白手袋ことマスターハンドは咳払いをすると、両方の質問に同時に答えるべく、解説を始める。
「大乱闘というのは、互いに戦ってステージから落ちたら負けの、シンプルな競技だ。大体は四人でバトルロイヤルをするのが多いが、チーム戦をしたり、八人で同時に戦ったりもするぞ。戦士達が互いに技をぶつけ合う様はまさに『大乱闘』だな!」
「へぇ〜」
「ねぇ、その大乱闘って、戦争とか……そういう殺伐としたやつじゃないよね……?」
 ガールが恐る恐るといった様子で口を挟む。そういった質問をされることも想定内だったようで、マスターハンドは、落ち着き払った様子で言葉を続けた。
「安心してくれ、勿論、スポーツマンシップに乗っ取った純粋な競技だ。お前達がナワバリバトルをするような感覚だと思ってくれ。個性豊かな戦士達と、勝負を通じた友情を築くことができると思うぞ」
「そっか、良かった……」
「ねぇイカちゃん、戦争ってどういうこと?」
「んっ!? い、いや何でもないよ」
 ボーイの純粋な瞳に見つめられるも、ガールは気まずそうに目を逸らした。青色のゲソを揺らして不思議そうに首を傾げるが、結局ガールは黙ったままだ。まぁいいか、と興味がそれたところで、「そろそろ次に行っていいか」とマスターハンドが切り出す。
「そして俺は、大乱闘を運営する場所……『世界』を創り出した化身だ。神様みたいなものだな。双子の弟がいるんだが、そいつと一緒に試合の準備を整えたり、大乱闘に参加する戦士を招待しているぞ」
「カミ様なのか! カミ様って、ピーって言ってお告げするだけじゃないんだな」
「……あ、お前達がやっているフェスのことか。そうだな、神様といってもいろんな神様がいるからな」
「マスターハンドはどういうことができるの?」
「なんだってできるぞ! 一瞬で建物を創ったりワープしたり、とにかく色々だな」
 話題に興味を示してもらえたことがうれしいのか、マスターハンドは得意げに自らのことを話し始める。インクリング達は時々感嘆の声を上げながら聞き入っていた。そのまま数分間は話していただろうか。喋りすぎたかもしれないと僅かばかりの不安を覚えるが、インクリング達と打ち解けることには成功したようで、彼らは今やマスターハンドのすぐ近くまで寄ってきている。そんな二人の様子を見て、これなら大丈夫か、と彼はここに来た一番の理由を打ち明けることを決意したようだ。
「ということで、だ。インクリング達よ、お前達を大乱闘の舞台へ招待しよう」
 彼の手のひらが二人に向けられると、きらきらとした光が空中に漂い、やがて二通の手紙の形を成した。手紙は輝きながらすいと宙を飛び、インクリング達の前に差し出される。よく見ると封蝋には、あの炎と同じ円に十字の組み合わされたマークが入っていた。
「参戦した際にはこの街を離れて別の場所に滞在してもらうことになるが、快適に過ごせる場をこちらから提供しよう。乱闘の無い日には、街に戻ることもできるように配慮するつもりだ。環境が大きく変わることになるが、それに同意してくれるなら、是非とも我々……スマッシュブラザーズの仲間へ加わってくれ」
 インクリング達はマスターハンドを見上げ、次に目の前に浮かぶ手紙へ視線を落とす。この手紙は招待状ということなのだろう。ガールとボーイ、二人はちらっと互いを見やると、ほぼ同時に手紙を手に取った。
「ワタシは参戦するよ! ナワバリバトルじゃないバトルっていうのも、楽しそうだし」
「オレも! 戦士達の皆にも、会ってみたいからな~!」
 若者達は、屈託のない笑顔を浮かべる。好意的な反応に、返事をするマスターハンドの声色もどことなく嬉しそうだ。
「そうか、それは良かった! では数日後、改めて迎えにくるとしよう。歓迎の準備をしなくてはならないからな! お前達も準備を整えておいてくれ。……と、その前に」
 現れた時と同じようにワープで帰ろうとしたのか、指を鳴らす構えをとったマスターハンドだったが、何か用事を思い出したようで構えを解いた。彼の周りに先程と同じ手紙が五通現れる。マスターハンドは、空中に整列した手紙を二人の前へ差し出した。
「今回はインクリングという種族の選手として、全部で八人招くつもりなんだ。お前達以外の残りのメンバーは常駐していなくても大丈夫だが、こちらから呼んだ時には試合に参加してくれる者がいいな……二人とも、フレンドに声をかけてくれないか?」
「フレンドに? もちろんいいぜ! 皆賑やかなのが好きだから、来てくれると思うよ。グリーンさんとか、ピンクちゃんとか……」
「後はネイビーくんとパープルちゃん、ミズイロさんも参加しそうだよねこの五人に声をかけようか」
「話が早くて助かる。では彼らにも後で会いに行くとしよう。協力ありがとうな」
 マスターハンドがお礼の言葉を述べる。と、ガールは、手紙の数を改めて数えて、違和感に気が付いたようだ。
「全部で八人、なんだよね? 一人分足りなくない?」
「もう一人は既に決まっているんだ。顔を合わせるのは後になるだろうが、楽しみにしていてくれ」
 残りの一人はどんなインクリングなのだろうか。気になったものの、インクリング達はマスターハンドの言葉通り素直に待つことにするようだ。深く追求することはなかった。
 その後、迎えに来るまでの大まかな流れを説明し終えると、彼はパチンと指を弾くと共に一瞬で姿を消してしまった。なんだか夢だったみたいだ、とインクリング達は顔を見合わせるも、彼らの手元にある招待状が、夢ではないことを現していた。

 

(……行くって言っちゃったけど、パトロールの任務はどうしようかなぁ……帰ってこれるみたいだけど、出れる頻度は減っちゃうだろうし、四号と八号に任せるか……)
 ハイカラスクエアの路地裏、あまり他のイカが通らないような小道を、オレンジ色のゲソをしたガールが走っている。彼女は周りに誰もいないことを確認すると、黒い色をしたブキを取り出し地面にインク溜まりを作った。イカの姿になった彼女はそのままインクの中へ飛び込む。再びヒトの姿で外へ現れた時、ガールが身に着けていたTシャツは蛍光色のダウンベストへ、スニーカーは丈夫そうな厚底シューズへと姿を変えていた。インクリング特有の尖った耳を、青く輝くヘッドホンがすっぽりと覆っている。「3」のワッペンが付いたボロボロのマントを翻し、彼女は、立ち入り禁止のテープを飛び越え薄暗い地下鉄の入口へ入っていった。

「あ、イカちゃんこんにちは~」
「おぉ、三号か。よく来たのぅ」
 ガールが、停車した電車の中へ足を踏み入れると、すぐに二人の人物が出迎えた。イカ……ではなくタコの女の子、八号と、長い髭が特徴的な老イカのアタリメだ。
「やっほー、二人とも」
 二人へ挨拶を返すガール。そう、彼女は陰で街を守るヒーロー「New!カラストンビ部隊」の一員なのだ。隊員番号は三号、その為仲間からはそのまま三号と呼ばれている。
「軽くパトロールしてきたけど、特に異常は……なかったよ」
「そうか。ご苦労じゃった」
 三号はアタリメに向かって、活動成果を報告した。部隊の中でアタリメは司令官にあたり、彼女の上官ということになる。しかし、マスターハンドのことは言わないようにしたようだ。彼は特に危害を与えてきたというわけではないし、そう考えると、異常というには大げさだろう。三号は車内の座席に腰を下ろす。
「いつもお疲れさま、やっぱり平和なのがいちばんだよね。街を守ってるイカちゃんはやっぱりカッコいいよ」
「そ、そうかな……ありがとう」
 八号が近くまで歩み寄り、三号の隣に腰を下ろした。褒められたことが気恥ずかしいのか、三号ははにかみ笑いを浮かべる。そんな二人の向かいに座るアタリメは、突如、「そうじゃ、三号、おヌシに客人が来ておったぞ」と話を切り出した。
「客人って?」
「あ、さっきのお客さん、凄かったよね。大きな手がふわふわ浮かんでたんだよ」
「えっ!? それってまさか……」
 アタリメは、立ち上がって荷物置き場をがさがさと探り出す。暫くして「これじゃ、三号宛と言っていたぞィ」と何かを手渡してきた。円に十字の組み合わさったマークの封蝋で留められた、一通の手紙……見覚えがあるどころか、先ほどマスターハンドに貰ったものと同じだ。
「あーやっぱり!」
「なんじゃ、もう知っておったのか。説明の手間が省けたわぃ」
 アタリメの手から手紙を受け取った三号は、手元でまじまじと観察をする。見れば見るほど、全く同じだ。マスターハンドが言っていた「もう一人」は自分のことだったのか。謎が解けると同時に、どうしようという思いが浮かんでくる。招待状を二通も受け取ってしまった。
「イカちゃんのことを大乱闘に招待したいって言ってたよ。なんだかよく分からないけれど、凄いところらしいね」
「英雄達が数多く集まるとも聞いたのぅ。そんな集まりに呼ばれるとは、おヌシなかなかやるではなイカ」
 二人が話しているも、その内容は三号の頭に入ってきていなかった。どちらかを断るべきか? 断るにしてもどうやって? 迎えが来た時に伝えても遅いだろう。かといって連絡先は一切知らない。どうしたものかと三号はしばし思考をフリーズさせる。
「大乱闘がどんなものか、ワシも一目見てみたいのう……そうじゃ三号、任務として大乱闘の様子を偵察してくるのじゃ!」
「アタリメ司令、それ単に自分が気になってるだけでしょ……わたしもちょっと気になるけど」
 そもそも一通目を貰った時も、何故自分に声をかけたのかが不思議だ。ヒーローとしての三号を招待するのなら分かるけれども……わざわざ一昔前のステージで戦っていたところが、目に留まったのだろうか?
「黙っとる、っちゅう事は『YES』ちゅう事じゃな!」
「ん、うぇ!? な、何?」
 アタリメ司令の言葉に、三号はハッと我に返る。自分が考え事をしている間に何か話が進んでいたのだろうか。
「イカちゃん、頑張ってきてね~」
「えっ」
 どうやら自分は、三号としても大乱闘へ参加する羽目になるらしいとようやく気付いた様子で、彼女は慌てて隣に座る八号とアタリメ司令を見比べる。笑顔で応援の言葉を述べる八号と顔を合わせると、非常に断りづらいことこの上ない。
「ィよーし三号! 大乱闘へレッツゴーじゃ!」
「え、えぇ~!?」
 アタリメ司令もノリノリのようで、彼女は二通目の招待状を持ったまま、完全に周りの空気から取り残されていた。
 地下鉄の車内の中で、困惑する声が隣の車両まで響き渡っていた。

スマブラSPをやってたら思い浮かんだので書いた小説です。灯火の星のネタバレを含みますのでご注意ください
 
 
 
 
 
 
 
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 千切れた草がふわり、と、風もないのに舞い上がっては、頭上に見える真っ暗な空間へ吸い込まれていく。草だけでなく、土管の欠片や砕けた星屑、小型の戦闘機までもが宙に浮かぶ不思議な空間を、ファイター達一行は打倒ダーズ目指して進んでいた。彼らが踏む大地も大陸から引きちぎられたような頼りない浮島で、どうやって浮かんでいるのかは不明だ。
「しっかしまぁ、嫌な予感のする空間だなぁ……」
と、先頭を進むリーダー格のファイター、マリオは独り言を呟く。辺りを見回せば見慣れた建造物が朽ち果てた姿で漂っていて、不気味に感じるのも無理はないだろう。
「な、なんというか、廃墟みたいで怖いよ〜オクタリアンの基地よりずっとずっと怖い……リーダー、やっぱりこっちの道より向こうの方が良かったんじゃなイカ……?」
 怯えた声を出したのは、オレンジ色のインクリングガールだ。彼女はちらちらと後ろの方向を振り返って気にしている。先程の分かれ道の、反対側の道に行きたいのだろうか。ここから見える限りでは、向こうに行っても同じような景色だろうとマリオは内心で思う。しかしそれは言葉に出さずに、「雰囲気は怖いが、俺たちスマッシュブラザーズがこれだけいるんだ。何が来ても大丈夫だろう」とガールを宥めた。
「あ、ねぇねぇ誰かあそこにいるよー!」
 そうこうしている間になにか見つけたようで、ついさっきまでマリオの隣にいたはずのカービィが、目の前をダッシュで駆け抜けていく。
「待てカービィ! 危ないぞ!」
 瓦礫だらけの道を進むカービィに向けてデデデが慌てて声をかけたが、当のカービィは「平気平気〜」とコンクリートの破片も意に介さず飛び跳ねて進んでいく。
「みんなも早く〜! あの紫の茨みたいなのがあるってことは、仲間が捕まってるんだよ! 助けてあげよう!」
 どんどんと進んでいく彼の言葉通り、少し先を見ればダーズによる支配の証である茨がそこらに生えているのが分かった。触れたものを洗脳し、ダーズ自身の配下としてしまう危険な茨だ。今までも、茨に洗脳されてこちらに襲いかかってきたファイターを何人も見てきた。もちろん彼らはすべて倒し洗脳から解放してきたが、戦いによって体力を消耗してしまったり、かつての仲間と戦うことでこちら側が精神的に疲弊してしまうケースも多い。そんなところを敵に狙われては、また全滅の危機にさらされてしまう。心してかからなければ、と誰もが思いつつ、ファイター達はピンク色の背中を追って足を進めた。
 
「風が強くなってきたわね……飛ばされてしまいそう」
 桃色の傘を閉じながら、ピーチ姫がそう言った。彼女の言葉通り、奥へ進むほど風に似た引力は強くなり、時折足元のガラクタが浮き上がって遠くへ流れていく。気がつけば、辺りにある瓦礫は何かの破片ではなく、壊れた家電製品が大半を占めていた。アナログテレビや冷蔵庫、扇風機など……型落ち、と呼ばれていそうなものばかりだ。あまり良い光景では無いな、と思いながらピーチが髪を軽く整えていると、
「あれって、ロボットだよね……」
 元気よく走っていたはずのカービィが、打って変わって静かな声色で呟いたのが聞こえた。彼の視線の先には確かに、HVC-012ことファイターの一員であるロボットがいる。予想していた通り、毒々しい紫色をした茨に侵食された姿で、だったが。やはり戦闘するしかないかと、カービィの後に続いてきたマリオは覚悟を決めた。しかし、彼女が立つその足元に気づいた途端に動きを止める。
「ロボちゃん、危ないよ〜! こっちにおいでー!」
 パックマンも同じく気がついたようで、こちらへ背を向けて立つロボットに向けてそう呼びかける。その声が聞こえたのか、ロボットはその場で振り返り、
「あら、皆さん勢揃いで……どうかしましたか?」
と、別段普段と変わりない様子で微笑みかけた。閉じられたレンズカバーの隙間から見えるガラスの瞳は、茨と同じ紫色の光を放っている。
「パックマンさん、ご心配は無用ですよ。私、何故だかここにいると落ち着くんです。不思議ですよね……」
 再びこちらへ背を向けた彼女は、ふらり、と、一メートルほど前へ進み出た。それを見たファイター達からは、誰からともなく、危ない、と声が聞こえる。ロボットが立っているのは、瓦礫の山の頂上であり、浮島の末端の崖だ。機械の体が動く度に、足元のガラクタが傾き、軋んだ音を立てる。そんな状況にも関わらず、ロボットはぼんやりと光る目で真っ黒な空を見つめていた。
「この場所は……亜空間の向こうによく似ていますね。もしかしたら、仲間達もあそこにいるのかも知れません。……なんちゃって」
 一人で虚空を前にするロボットが、この先何を言わんとしているかは亜空事件を経験したファイター達には分かっていた。が、どうすれば彼女を止められるのか、それが分かる者はいない。下手に動けば彼女がどうなるか……。迷っている間にもロボットはまた少し、崖外に向かって踏み出す。
「このままあの中に飛び込んだら、もう一度仲間達に会えるのでしょうか」
 
 硬直するファイター達と、普段より一層虚ろな瞳で力なく笑うロボット。静かな空間の中で、黒い影だけが動き出し、ファイター達の合間を縫って崖の方へと駆けていく。
「ゲームウォッチ、」
 何をするつもりだ、とマリオが腕を伸ばして静止させようとしたが、ピコピコと動く彼は手を掴まれるより先にどんどん進んでしまう。そのままロボットの眼前まで迫ると、表情の読めない顔で真っ直ぐに彼女を見据えた。
「ウォッチさん……」
 紫色の視線もまた、彼の姿を捉える。一体彼女をどうしようというのか、ファイター達が固唾を飲んで見守っていると、
「……多少痛いと思いますが、我慢してください」
「はい、何でしょう?」
 そうした短いやりとりの後に、Mr.ゲーム&ウォッチは、振りかぶったハンマーをロボット目掛けて振り下ろした。群衆の中からあっと声が上がるが、それすら掻き消すほどのアラームが鳴り響き、バチバチと光る電流が二人の体を包む。それらが収まると同時に、ロボットの体を取り巻いていた茨が剥がれて地面へと落ちた。
「……あ、あれ、ウォッチさん? ここは……どこでしょうか……」
 途端に、紫色をしていたレンズが普段通りの黒色に戻る。が、すぐに緑色に変わり点滅を繰り返した。目の点滅は、機体にダメージを負ったり回路に異常が出た際に、普段から彼女が見せる仕草だ。ダーズの支配から逃れたばかりで、混乱しているのだろう。しかし目立った外傷はなく、先程のハンマーは、上手いこと茨だけにぶつけられていたのだと分かる。
「洗脳が解けたようですね。色々説明することがありますが、それは後で話します」
 Mr.ゲーム&ウォッチは片手に持った「9」と書かれた札をしまいながら、目の前のロボットが無事であることを確認する。くらくらと目を回している彼女が少し落ち着いたのを見計らうと、彼女の手を取って、
「行きますよ、ロボットさん。皆が待ってるんですから」
と、ファイター達のいる方へ、機体を引き摺り気味に歩き出した。
 
「キーラの他にダーズも……ですか。大変なことがあったのですね……」
 浮島の中心の方、少し開けた場所にて、ロボットはMr.ゲーム&ウォッチからこれまでの経緯を聞いていた。ほとんどのファイターがキーラによって囚われた後、カービィがなんとか窮地を脱し仲間を助け出していたこと。キーラを打ち破ったものの、新たな敵ダーズが現れたこと。ダーズによってキーラ軍から奪い取られたファイター達が、この闇の世界に何人も囚われていること……機械であるか故に処理能力の高いロボットは、簡素な説明だけでも十分に状況を理解したようだ。あらかた話し終えたMr.ゲーム&ウォッチは、座っていたラジカセから腰を上げる。
「今のところはダーズを打ち倒すことを目標に進んでいますが、それには更なる戦力が必要です。ですから、ロボットさん……」
 そこまで言うと、彼はその先を続けずに口を閉ざした。表情を読むことは出来ないが、なんとなく、目線をそらしているような気がする。ロボットが首を傾げつつ、彼の言葉を待っていると、数秒の間の後にやっとMr.ゲーム&ウォッチは声を発した。
「あの闇の向こうには、行かないでください」
「……えっ?」
 黒い平面の手でそっとロボットのアームを握る彼の声は、どことなく普段よりも真剣そうな声色をしている。対するロボットの方は何が何だかと言った様子で、「ちょっと待ってください」と言うと目を閉じて微かに電子音を奏で始めた。
「データ修復プログラム作動。バックアップデータの読み込み完了、再起動を行います」
 小さく冷たい声で言い終えた彼女は、ゆっくりと目を開くと、慌てたようにMr.ゲーム&ウォッチの手を離し自分のレンズを覆い隠した。
「わ、私、なんだかすごく私らしくないことを言ってたみたいで……心配をかけてごめんなさい!」
 機械であるはずなのに、表情豊かな反応を示すロボット。彼女が人間であれば赤面していたのではないだろうか。「覚えてなかったんですか……」と呟くMr.ゲーム&ウォッチの声も彼女には聞こえていないようで、一人で顔を抑えて焦っている。流石に反応が大きすぎないかと、Mr.ゲーム&ウォッチは少々不安に思うが、その事は隅に置いて彼は話の続きを促す。
「ダーズに支配された者は、深層心理に潜む暗い部分を引き出されるようです。……まぁロボットさんが言っていたことが、本心じゃないならそれで良いのですが」
 そうは言っても、失った仲間を悔やむ気持ちや、彼らの元に行きたいという気持ちが彼女には少なからずあるのではないか、と彼は内心で思うが、当のロボットは首を振って否定する。
「本心じゃないです。確かに、仲間達のことは今でも忘れられないですけど……」
 ロボットは、自身の顔を覆っていた腕をゆっくりと下ろした。黒色のレンズは先ほどとは違い、前に立つ彼の姿を確実に映し出す。
「私のことを助けてくれる、新しい仲間がいるんです。皆さんを置いて消えるなんて出来ませんよ」
 そう言って、今度はロボットがMr.ゲーム&ウォッチの手を取った。彼女から笑顔を向けられたMr.ゲーム&ウォッチは、小さく安堵の溜息をつく。
「そうですか。……良かったです。さ、調子が回復したなら探索を開始しましょう。あまりのんびりする訳にも行きませんし」
 彼はすぐに別の方向を向いて歩き出してしまったが、その行為が照れ隠しであることを、勿論ロボットは見抜いていた。しかし悠長にしている時間が無いのも事実なので、彼女はMr.ゲーム&ウォッチの後に続いて進んでいった。道の先には、数々の仲間達がそこにいるのが見える。静かな空間が、ファイター達の声で少しだけ活気づいたような気がした。
 世界を取り戻す旅は、まだ続いて行く。

「タコを見たような気がするんだけどなぁ……」

「イカちゃん、またその話?」
「あれはアンチョビで見たグラフィティにそっくりだった。八本足で、眠そうな目をしてて……」
 タチウオパーキングの屋上、リスポーン地点付近で二人のインクリングが話していた。青色のボーイとオレンジ色のガール、隣合って並ぶ二人は立体道路の縁に座り、空中に足を投げ出している。楽観的なインクリングの若者達は、高いところに怯えることもなくむしろ風を楽しんでいるようだった。
「このワタシ、Newカラストンビ部隊三号が言うのだから間違いない……ここにはタコがいる! タコが来よるぞ!」
 一人でぶつぶつと喋っていたガールは突如立ち上がり、その場でビシッとポーズを決めた。
「ねー、ところでタコってなに?」
 そんなガールに、ボーイが声をかける。自分の世界に没頭していた彼女はようやく呼びかけに答え、タコ……オクタリアンについてどう説明するべきか言葉を探した。
「えーと、タコっていうのはね、ワタシたちと違って足が八本で、真面目な性格で……って、これ言っちゃダメじゃなイカ?」
「真面目なやつか~そういえば最近スクエアにはそんなやつが増えてきたよな! タコもイカと似てるんだな~」
 ボーイは何かを思い出すように、天を見上げてそう呟く。本当は、ハイカラスクエアにいる「タコに似たイカ」はオクタリアンそのものなのだが、ガールは機密事項だからと黙っておいた。
「似てるってことはタコもダイオウイカみたいになるのかなぁ」
「あ、それならなったとこ見たことあるよ。胴が三角じゃなくて丸くて、やっぱり足が八本でね……」
 身振り手振りを交えて話す二人。立体駐車場を見下ろしながら楽しそうに話しているが、突如としてその視界が七色の光に包まれる。光が収まった時、目の前には、自分達の三倍の背丈はあろうかというほどの生物が浮遊していた。丸い胴体には眠たそうな二つの目、真っ黒な八本の触手が体から伸びている。
「……タコってこんな感じ?」
「そう、まさしくこんな感じ」
 静かにタコを見上げる二人のインクリングを、長い触手が絡めとった。そのままタコ足を横に振り、何も無い空中へぽいとインクリングを放り投げる。
「う、うぇぇぇっ!? 下に足場が無いじゃなイカ~っ!」
「おわー、落ちる~」
 直後、爆発音と共にカラフルな光が舞い、インクリングの姿は掻き消えた。
 
「貴方達、乱闘中にしては気を抜きすぎです。『乱』闘なのですから、いつどこから流れ弾が来るとも分からないのですよ」
「はぁ~い……」
 バーストから戻ってきたインクリング二人の前で、真っ黒な人物がハンマー片手に立っている。彼が動く度に、ピコピコと小さく電子音が鳴った。
 そう、彼らはまさしくバトル中であり、この立体駐車場は、インクリング達が住んでいる世界のタチウオパーキングを模したものだ。「乱闘について知りたい」という二人が、以前から参戦しているファイターに手ほどきを受けたいという理由から開催された今日の試合だが、肝心のインクリング達はなかなか乗り気になれないようだ。
「ねぇねぇイカちゃん、ダイオウタコになったりヒトになったりするってことは、タコも姿が変えられるのかな」
「オクタリアンのなかでもタコゾネスっていう子達は切り替えられるみたいだよ。ってことは、このヒトもタコゾネス……?」
「僕はタコゾネスではありません。平面族です。あれは最後の切り札で変身した『オクトパス』という技であってですね……」
 コンクリートの上に体育座りしながら、こそこそと話をするインクリング達。平面族の人物、Mr.ゲーム&ウォッチはピコっと音を立てて腕を組んだ。そのまま暫く、平面族についての話が長々と続く。若者二人はその殆どを聞き流しながら、裏で先ほどの続きを議論していた。
「……だから僕はある特定のキャラクターとしてではなくゲーム&ウオッチシリーズの総まとめとして……って、聞いてますか貴方達」
「うん? えっと、ごめんタコさん何だっけ」
「タコではなくMr.ゲーム&ウォッチですって……」
「オッケー略してゲムヲさんだね」
 ボーイとMr.ゲーム&ウォッチがそう話す声をよそに、ガールはなんとなく立体道路の端へ目を向ける。何かが動いたような気がしてじっと見ていると、やがて道路の下から赤い手袋が現れた。
「お三方~、そろそろ乱闘再開してもいい?」
「あぁ、パック……ごめんなさい今手が離せないので後にしてもらっても良いですか」
「ちょっとちょっと、酷くないかい!?」
 壁を登って姿を現したのは、黄色くて丸い体を持つファイター、パックマンだった。不服そうに頬を膨らませて、「お話するなら僕も混ぜてよね~」と呟いている。
「で、なんのお話なの?」
「……あれ、何を言おうとしてたんだっけ……?」
 話していた当人すらもその内容を忘れてしまったようで、Mr.ゲーム&ウォッチは顔に手を当てて悩みこんでいる。体の動きがコマ送りのように見える彼は止まってしまうと一枚の絵のようで、不思議に思ったガールが目の前で手を振ると再びピコピコと音を立てて動き出した。
「とにかく、乱闘です。今は試合中です。残り時間もあと僅かですし、勝負を再開するとしましょう」
 場を仕切りなおすように、Mr.ゲーム&ウォッチは手をたたいて音を立てる。パックマンやインクリング達もそれに乗って「お~!」と声を上げたが、
「でも、乱闘ってどんなことをすればいいんだろう?」
と、ガールは頬に手を当てて悩むようなポーズをとった。
「ナワバリバトルはメインウェポン一種類とサブ一種類にスペシャル、って戦うスタイルが決まっているけれど、大乱闘は自由にしていいって言われたからどうやって戦えばいいのか分かんないよ……」
「あ~、確かにちょっと迷うよな~」
 ガールの言葉に、ボーイも同意するように頷き返す。普段から、多種多様なブキの中から一つを選んで戦っている彼らは、乱闘でどのブキを主体にするのか迷っているようだった。彼らが今持っているのは水鉄砲の形をしたスプラシューターだが、他にも巨大な塗装ローラーやバケツを主体として戦うこともある。ナワバリバトルでは戦いの舞台や気分によって使い分けていたが故に、なかなか決めきれないようだ。
「そういうときはね、全部使っちゃえばいいんだよ!」
「えっ?」
「全部?」
 インクリング二人が、同じタイミングで同じ方向に顔を動かした。視線の先ではパックマンが、満面の笑みを浮かべて立っている。
「乱闘はいろいろやって良いんだから、迷っているならいっぱい使っちゃおう!」
「えーと……?」
「パック、もう少し具体的に」
「あ、ごめんごめん」
 Mr.ゲーム&ウォッチに窘められたパックマンは、少しはにかんだような表情を浮かべた後、改めてインクリング達の方へと向き直る。
「えっとね、乱闘ではこの武器を使ってね!みたいな決まりはないから、一つじゃなくて何種類かを切り替えるのでもいいと思うんだ。例えば……ウォッチもなんだかいっぱい持ってるよね?」
「そうですね。僕の主体は一応ハンマーですが、その他にも色々と」
 そう言って、Mr.ゲーム&ウォッチは持っていたハンマーを次々と別な物へ変化させていく。鍵、フライパン、金魚鉢、亀、鈴、爆弾……そのラインナップは日用品から物騒な物と幅広く、眺めていたインクリング達から「こ、これでホントに戦うの!?」や「わ~なんかスッゲ~!」といった歓声が上がる。
「このくらいですかね。それにしても、改めて見ると数が多くて自分でも驚きますね……」
「むらびとくんとどっちが多いかな? あ、そうそう、僕もフルーツとかベルとか変える技を持ってるよ!」
 パックマンもドットで描かれた果物のアイコンを取り出すと、片手で高く掲げて様々な物へ切り替えてみせる。
「すごい……!」
 チェリー、イチゴ、オレンジ、リンゴ……目の前でくるくると替わっていく果物のアイコンを見て、若者達はより一層目を輝かせた。彼らの羨望の目線を感じ取ったパックマンは、満足げに何度も頷く。
「大乱闘は個性のぶつかり合い! お祭り騒ぎ! だから自分の色を出していいんだよ」
「まぁ流石に限度というものもありますが……多彩だと見ているだけでも楽しいですからね、自身ならではの戦術で戦場を染め上げてしまうというのも有りだと思います」
「自分の色……」
「戦場を染め上げる……」
 先人のファイター達の言葉を聞いたインクリング達は、どちらともなく互いに顔を見合わせる。二人は数秒見つめあった後、至極楽しそうに、いたずらっぽい笑みを浮かべた。
「それならオレ達の得意分野だぜ!」
「おっけー分かったよセンパイ方! ハデハデにやっちゃっていいんだね!」
 インクリング達のスプラシューターがインクに溶けて、代わりに新たなブキが出現する。ボーイが持っているのはガス缶を模したブラスター、ガールが持っているのは背丈ほどもある絵筆だ。二人はそれぞれのブキを掲げて、得意げにポーズを決めてみせる。
「色々ごちゃまぜでやってみるか!」
「戦うからには浸透圧アゲアゲでいくよ! 覚悟しててよね!」
 どうやら自分の中で何かを掴んだインクリング達は、やる気十分といった感じでブキを構えている。それを見たMr.ゲーム&ウォッチとパックマンも、それぞれ戦いの構えをとった。
「ようし、僕も負ける気はないからね!」
「なんでも有りの大乱闘といきましょうか」
 
「先手必勝! パブロアターック!」
 手に持った筆を振り回しながら、ガールがそう叫ぶ。周りにいた三人は当たる訳にはいかないと、慌てて距離をとった。
「まだまだ行くよ!」
 今度は筆が姿を変え、塗装ローラーの形になる。ガールはローラーのスポンジ部分を地面につけると、そのまま転がしながら突進していく。地面をオレンジ色に染めながら進む先にいるのは、パックマンだ。坂道を駆け上がりながら狙いを定めて突撃する。こちらへ向かってくるインクリングに気づいたパックマンは、何かを地面に設置した。
「おっと、そう簡単には喰らわないよ」
「きゃっ!? な、なにこれ水!?」
 彼が設置したのは真っ赤な消火栓だ。そこから吹き出された水が突進の勢いを緩和し、さらに強い水流でガールごと押し流していく。
「……遠距離ならこっちのが良いよね」
 相手との距離が離れてしまったガールは、小さく呟いて再びブキをシューターへと戻す。彼女がトリガーを引くと、周辺の一帯、さらにはパックマンの体までもがオレンジ色のインクに覆われていく。
「ワタシ色に染めてやるんだから!」
 視界が塞がれている相手に向かって、彼女は再びローラーを構えて走り出した。
 
(見たところ、彼らはそこまで射程が長い武器は使っていなさそうですが……手の内はほぼ分かっていないに等しい、警戒した方が良さそうですね)
 立体道路を少し下った先、踊り場になっているスペースでMr.ゲーム&ウォッチは上を見上げる。彼は距離をとった所から、相手の戦術を分析することにしたようだった。パックマンと交戦中のガールの動きを観察している。と、上に注視していた彼の足元へ、カランと音を立てて三角形の物体が転がってきた。嫌な気配を感じたMr.ゲーム&ウォッチは、咄嗟にジャンプして空中に浮かび上がる。彼が先程までいた場所で、三角形のボムが青色インクを撒き散らして爆発した。危なかった、と思ったのも束の間、
「隙アリだぜっ!」
 駆けてきたボーイが、ごく至近距離でブラスターを発射する。ブキ本体を地面に設置し、打ち上げ花火のように活用した攻撃だ。爆風を受けたMr.ゲーム&ウォッチは数メートル先へ吹き飛ばされる。
「……中々やるじゃないですか」
 彼は空中でくるりと一回転し、体勢を整える。ちらと後ろを確認すると、更なる追撃を試みようとするボーイを真っ直ぐに見据えた。あと一歩で攻撃を喰らう、というところで、彼の手に真っ黒なバケツが現れる。傾いたバケツからは、同じく真っ黒な液体が大量に溢れ出した。
「えっ、バケットスロッシャー!?」
 ボーイは、相手の手にある武器を見て思わず驚愕の声を上げる。インクリングの使う武器、バケットスロッシャーとあまりにも使い方が似ているだろうか。しかし、こちらに入っているのはインクではなくオイルだ。「バケットスロッシャーって何なんですかね……?」と呟きながらMr.ゲーム&ウォッチがバケツを大きく振るうと、重たい液体が弧を描いて辺りに広がる。
「お、おわぁ! あっぶねぇ!」
「うそ、ちょっと、何!? 痛ぁっ!?」
「ざんねん、はずれだよ~」
 舞ったオイルは近くで戦闘を繰り広げていたガールとパックマンの方にも広がっていったが、パックマンは攻撃が来ると予測していたようで、素早く後ろに下り回避した。ボーイも間一髪のところでイカの姿になりかいくぐったようだが、勢いに任せて進んでいたガールは避けきれずにオイルを浴びてしまい、遠くに吹き飛ばされた。一方、上手く避けていたパックマンは、手のひらの上でドットアイコンを回し、次の攻撃の準備をしている。
「今度はこっちの番だ! いっけ~!」
 準備が整ったようで、彼はまっすぐ前にアイコンを投擲した。……が、飛んできたメロンのアイコンの動きは遅く、簡単にかわすことができそうだ。ボーイは少し安心して、しっかりとメロンを回避すると、
「かかったね!」
 完全に意識外の方向から、赤い塊が飛んできた。防御することも間に合わずに、塊の突撃をまともに喰らってしまう。ぶつかった勢いで飛ばされながら、その物体の正体を確認すると、見えたのは先ほどパックマンが設置していた消火栓だった。彼は水流で敵の動きを封じるだけではなく、消火栓を武器としても使用しているようだ。勢いの収まらない赤い砲弾の向かう先では、Mr.ゲーム&ウォッチが逃げるでもなく、何やらハンマーと札のようなものを持って構えている。
「運も実力の内、実力もまた運の内……」
 彼は札を掲げると、こちらへ向かってくる消火栓に向けて、もう片方の手でハンマーを振り下ろした。
「行きますよ、ジャッジ!」
 ハンマーが当たった瞬間、けたたましいアラームの音が鳴り響き、消火栓が反対方向へと猛スピードで打ち返される。倍の速度で飛ぶ消火栓は避ける間も与えずパックマンに直撃した。彼はそのまま体勢を崩し、道路の端まで転がっていく。元の位置まで戻ってきていたボーイは、少々唖然としてその光景を見ていたが、やがて好奇の視線をMr.ゲーム&ウォッチへ向けた。視線に気づいたのか、平面の彼は「9」の数字が書かれた札をこちらへ向けて見せる。
「1から9までランダムに選出、数字が大きいほど威力の強い、僕の博打技です」
 そのランダムルーレットを見事に決めてみせた彼は、どことなく嬉しそうだった。
 
(な、なんだかすっごく楽しい……!)
 インクリングのガールは、自分の手にあるスプラシューターをぎゅっと握りしめる。吹き飛ばされてからどうにかして立体駐車場の最下段に捕まって、必死の思いで戻ってきたガールだったが、彼女の鼓動は運動による息切れとはまた別に激しく拍を刻んでいた。ドキドキする気持ちが収まらない、目の前にある全てが輝いて見えて仕方がない。この気持ちはまるで、最高にイカしたナワバリバトルをしている最中かのようだ。
「……よしっ」
 ガールは一度深呼吸をして気持ちをさらに高めると、三人が争っている混戦地帯に向けてイカの姿で泳ぎだした。その触腕は薄く七色の光に包まれ、飛び散るインクもオレンジだけではなくカラフルな色に輝いているように見える。こちらの気配に気づいたのか、三人の目線が自分に向いたことを確認すると、ヒトの姿になったガールは、スプラシューターをさらなる別のブキへと変化させた。
「テンションMAX! ぶちかますよっ!」
 元気のいい掛け声と共に、彼女の目が黄金色に輝き、七色の光が一層濃くなる。特別な必殺技「最後の切り札」を発動する兆候だ。何が来るかと身構えるファイター達を前にして、ガールは巨大な拡声器を構える。
「げっ、メガホンじゃん……」
 避けるタイミングを見計らっている他の二人とは対照的に、ボーイは慌てて逃げようとイカの姿になって泳ぎ去ろうとした。だがそれよりも先に、拡声器から発せられた光の柱が三人を包み込む。拡声器を構えたガールは大きく息を吸うと、力の限り、声を張り上げて叫んだ。
「貫け! メガホンレーザーッ!」
 直後、つんざくような轟音と共にオレンジ色の衝撃波が襲い、相手のファイター達を彼方まで吹き飛ばしていった。
 
「……はぁ、それで皆さんそんなに……なんと言えばいいのでしょう、ドロドロになっているのですね」
「えぇ、まぁ、そうです」
 先ほどの試合が終わった後、さらに続けて何試合か乱闘を繰り広げ、やっと乱闘の待機場へと戻ったMr.ゲーム&ウォッチは偶然行き会ったロボットにそう返す。帰ってきた四人を見て何があったのかと驚いていたロボットだったが、試合のいきさつを聞いて納得したようだった。それにしても、驚かれるのも無理はない、とMr.ゲーム&ウォッチは自分達の姿を眺めて思う。インクリング達の熱い要望により連戦を続けたせいで(もちろんMr.ゲーム&ウォッチとパックマンもつい白熱してしまっていたのだが)、真っ黒だったはずの彼の体は、オレンジと青のインクによってまばらに染まっているうえに、水を被ってびしょ濡れだ。更にパックマンは、インクのオレンジ、青に加え、オイルの黒色、自身の黄色も合わせて四色のマーブル玉になってしまっている。
「でもすっごく楽しかったよね! 二人も乱闘の面白さが分かったみたいだし、よかったよかった」
 ロボットから受け取ったタオルで顔を拭いたパックマンは、にぱっと、明るい笑みを浮かべた。彼の視線の先ではインクリング達が「メガホンすっごい爽快だった~! マジで浸透圧爆アゲだよ!」「いいな~オレもやりたい!」とはしゃいでいる。彼らも互いのインクやオイルで汚れているのだが、そんなことはお構い無しだと言うように楽しそうに騒いでいた。
「えぇ、とても面白い試合だったのでしょうね。乱闘後の皆さんを見ているだけでそう感じます。私も乱闘したくなってしまいました」
 ロボットはそう言って、瞼の代わりであるレンズカバーを細めて笑う。すると、いつの間に傍に来ていたのか、インクリング達が機械の腕をとった。
「ねぇねぇ、ロボさんも乱闘しようよ!」
「……え? えーと、良いですけれども、私は精密機械なのでインク等の液体はあんまり……」
「大丈夫、オレらゲーム会社とかでバトルしてるけど怒られたことないから!」
「不安しかないです。あの、ウォッチさん、パックマンさん……」
 インクリングは二人がかりで、機械の体を引っ張っていく。ロボットは助けを求めるように、他の二人の方を振り返ったが、
「いってらっしゃい! 頑張ってね~」
「彼ら二人は結構手ごわかったです。用心したほうがいいですよ」
 むしろ手を振って送り出されてしまった。そのまま乱闘ステージへと消えていく彼らの姿が見えなくなると、二人は待機場に設置されたモニターを見上げ、始まるであろう試合中継を待つ。今度は彼らは、どんな戦いを見せてくれるのだろうか。モニターにはオレンジ、青、白のシルエットが映っていた。
 
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スマブラSPが楽しみなので書きました。ゲムヲさんとイカちゃん、無彩色とビビッドカラー、タコとイカなどいろんな対比要素があって面白いのでこのファイターたちの絡みが書きたかったんです。なのでパックマンも交えて大乱闘させました。乱闘描写楽しいですね。
ちなみにオイルパニックは序盤で溜めてました。描写がないだけでアイテム有のルールだったんです。

スマブラSPの情報にワクワクしているうちに乱闘熱が再熱し始めて、最近になってforを連日遊んでいる甘輪です。お久しぶりです。

落書き絵を数枚ですがまとめました。

 

4コマ。現実年齢最年少と最年長でありイカとタコのこの二人の絡みが描きたかった。あとゲムヲがいる状態で75mが出るといつも思う実録です。

インクリングとゲムヲは対照的な要素が多くてコンビで合わせたくなりますね。そんなような内容の小説をちまちまと描いているのですがその息抜きでもあります。

75mとオービタルゲート周域とかの宇宙系ステージは自分が操作していたとしてもマジで背景に溶け込んで見えなくなる。

 

しずえさん戦!と聞いて。6年前の、とび森をやってる真っ最中の自分にこれが二世代後のスマブラの絵だと言っても信じてもらえないだろうなぁ…

 

あのむらびとくんも、しずえさんが隣にいると自然とどう森感が増してほのぼのになる気がします。

そんなしずえさんの可愛さは偉大…というのを描きたかったけどそういえばマリオ達先代ファイターとしずえさんは顔なじみでしたね(アシストで参戦してたし)

 

スマブラダイレクトにて

「オリマーの風防にヒビが!」→「すぐに直ります」

ってどんな変更点だよ!

すぐに直るならいいんですがそのまま割れちゃいそうで怖いなぁ…と思って描いた落書きです。

原作ではメットが割れたら死んでしまいますからね。

 

インクリングのカラチェンに3号ギアがあるのを発見してしまった。

スプラ1をやっていたのもあるんですが、オクトの影響で「3号」という存在がかなり好きになったんですよね~特にオクトの後半戦…まさにヒーローなあの身のこなしはカッコいいです。スマブラでイカちゃん使うときは是非とも3号ギアにしたいです。

 

ここから擬人化↓

思い返すとレトロ亜空コンビはスマブラの世代が変わるたびに擬人化のデザインも変わっていたので、SPに合わせてまた変えてみることにしました。配色やボタンにゲーム&ウオッチ本体っぽい要素が増えましたね。

forのキャラ専用装備品を見て衝撃的だったのですが、ゲムヲの防具がボタン電池で速度装備がLSIということは彼はゲーム&ウオッチ本体も含む概念のキャラクター化…なんですかね?今まではずっと「フラットゾーンの世界に住む住民の一人(いろんな他の住民から技を伝授されてきた)」のが「Mr.ゲーム&ウォッチ」だと思っていたのですがちょっと違うのか…?まぁフィギュアの世界なので深く考えないことにしましょう。

 

ということでロボットも変えてみました。以前よりメカメカしい感じになったと思います。

SPでのロボットの主な変更点としてはやっぱりホバーゲージだと思うので、その要素を取り入れたくて今までワンピースのような感じだった衣装を上着とスカートに分けました。あと今更ですがロボちゃんの目って元は全然緑じゃなかったですね。昔はなんで緑にしていたのか思い出せませんがたぶんエインシャント卿のイメージからでしょう。でもよく見たらゲームでのロボットの目はピンクに光ることが多いのでハイライトをピンクにしました。

今まで普通のリボンだった髪飾りはなんとなく四角っぽい感じに…RCA端子の飾りもロボットっぽくてなかなか可愛いんじゃないかと気に入っております。というか元のスマブラロボちゃんが可愛いですよね。

 

以上です。それでは!