生産性の向上とは、職務環境をより良くして行くことだと私は定義しています。
事業活動におけるスループットを最大化するというのが、いわゆる生産性向上の概念と思いますが、どうすれば「生産性向上=スループットの最大化」が実現できるのかの認識が曖昧だと、部分最適に陥ってしまうというのが、大半の経営課題ではないかと思います。
人や機械が効率よく効果を上げる為に必要なのは環境です。
居心地が悪く、座っているだけでも不快を感じるような劣悪な環境で、パフォーマンスを上げるというのは非常に困難です。
快適な環境が日常の人が、劣悪な環境を見て改善するのは容易ですが、劣悪な環境が日常の人が、同じように劣悪な環境を見て改善するのは難しいです。
そもそも、劣悪ではなく普通と感じるため改善は行なわれずに、劣悪な環境に順応してしまうでしょう。
この状態で生産性向上して売上や利益を増加させるという発想が難しいのです。
今現在の環境について健全な自己否定を行ない、より良くするために個人として、またはチームとして何ができるのかを考え実際に環境にアプローチして変化を加えて行かなければ、生産性向上は難しいのです。
すなわち、生産性向上とは環境をより良くすることと言えます。
現在の職務環境について「十分である」という自己正当化をしたところで、より良くなると言う方向性を失っているだけです。
もっと良くするためには、どのような環境が必要であるか?
このような問いをチームで持たなければ生産性向上は見込めません。
簡単に言えば利益が出ないのです。
職場環境には3つの環境要因があります。
1,身体的環境
2,職務的環境
3,心理的環境
上記3つの環境を高め続けることで、生産性向上が実現できます。
冷たくて暗い部屋でボロボロの椅子に座りながら最高の仕事をするというのが難しいのです。
それでいて、何十万円もするセキュリティールーターには費用を投資しているような中小企業を見かけると、経営者の投資に対する優先順位の判断基準を疑わざるを得ません。
まずは、身体的に苦痛のない環境を用意する。
環境に会社が得た利益を投資するから、さらに質の高い仕事をスピーディーにできるようになるわけです。
厳しく言えば、従業員に適切な環境を用意していない経営者は、従業員の成果についてとやかく言える状態ではないわけです。
そして、情報格差が無い状態で、それぞれの従業員の能力や技能を発揮できる職務的環境について標準化を図ります。
快適に動作するPCがあり、職務を遂行する上で必要な業務ツールを特定し、手順に則って職務を完了できる環境で、情報を蓄積できる場所を用意するということです。
適当な業務ツールを従業員の手弁当で持ち寄り、社員それぞれが自分がやりやすいからという理由で、バラバラなツールで目先のタスクをなんとかこなしているという状況でチームワークなど発揮されることはないのです。しかも、何をやってどう成長したのかは情報として会社に蓄積されることもないとすれば、組織的には最悪な状況です。
それでもコンサルタントが入って部分最適を実施して、特段大きな変化もなく、またもとの職務環境に戻っていくということを何年も繰返す中小企業が多いのは嘆かわしい限りです。
職務環境の改善に関しては多岐にわたりますので、随時内容をお伝えしていきます。
身体的に快適で、職務環境も滞りなく、自己完結できる業務が大半、そんな環境が整っていて、その環境をより良くするアプローチを全ての社員が許されているという職場環境の中で、従業員の心理的環境だけは最悪の状態というのは創造できますでしょうか?
居心地が良くスムーズに仕事ができる環境があれば、心理的環境は自ずと整って行くものです。
当然、社員間のコミュニケーションも良くなるでしょう。
このような環境をつくることが経営者の仕事だと私は思います。
喜んで、チームワークで困難を乗り越えていく社風が出来上がるわけです。
環境をより良くする活動も従業員が率先してやってくれます。
環境が良くなる一方になるのです。
経営者は、身体的環境と職務的環境に投資することで、生産性を向上させましょう。
広告宣伝費ばかりに投資したところで、スループットは悪化し、忙しいのに利益が出ないという状態に陥るだけです。
いま以上に売り上げても、余裕で生産できる環境をつくれば、広告で沢山受注しても怖くなくなります。
環境が整うと広告効果が上がるとも言えます。
ですから、売上がなくなると怖いからという理由で広告宣伝費ばかりに投資することを今一度見直して見ましょう。
工務店は在庫を販売しているわけではありませんから、受注イコール利益確定ではありません。
生産性が悪ければいくら受注しても赤字と借り入れが膨らむだけです。
生産性向上(職場環境の改善)に着手しましょう。
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