「いだてん」泣けました | B級パラダイス

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最終回、何度か泣いてしまったなあ。
家族の前で。

単身赴任になってから日曜8時は毎週大河ドラマを観ていて、特に「真田丸」「おんな城主直虎」「西郷どん」と、ここ3年のドラマは舞台が戦国時代や幕末ということもあり、大きな歴史のうねりの中での個々の運命に何度か泣けたものだったのだが、「いだてん」はぐぐっと歴史が現代寄りなのに、予想に反してもう何回涙腺崩壊したか覚えてないくらい泣けてしまってしょうがなかった。

オリンピックに対する個々の想い、苦難の連続だった初期の頃から、関東大震災前後の杉咲花のシマさんの運命あたりから泣けて泣けて。
戦争の影が覆ってくる昭和初期編もまた然り。

後半の東京オリンピック開催に向けての個々の奮闘ぶりも、規模は全然違うが自分の手掛けるイベント仕事と重なるところも多々あったこともあり、人々の苦労がしのばれて共感できたことも大きかった。

そんな感じで何度も感動していたのだが、先週のコンゴの二人の選手が、いだてん金栗四三と三島天狗の二人だけのストックホルムオリンピックと重なるところでまた涙。

今日の最終回も人々の苦労や失敗、時に政治に翻弄された、その歴史の積み重ねが、あの晴々しい東京オリンピックに繋がっていく、まさに「歴史ドラマ」に胸が熱くなった。

晴れ渡った国立競技場での入場式。
嘉納治五郎が夢見た、この場所でのオリンピック。

しかしその想いと裏腹に、かつて学徒出陣が行われた、あの雨の日。

土砂降りの中「万歳」と共に送り出した若者たち。その多くが帰らぬ人となった苦い記憶。


その同じ場所で、やっと本当のオリンピックの開会式が行われる。

たくさんの外国選手を迎えて人々が願った平和の祭典が今始まろうとしている。


晴れ渡った空を嬉しそうに見上げながら「あの時は雨でしたからね」の一言。

そこに込められた共通の想い。

文字通り万感の思いの元、強制されることなく起こる歓喜の「バンザイ!」


もう泣けて泣けてしょうがなかった。


金栗四三が大きく頷くだけで嬉しくなる。

嘉納治五郎が笑顔で振り向いてくれた。

俺のオリンピックが皆んなのオリンピックになった!と田畑政治が、岩田幸彰がねぎらい合う。

その一人一人の気持ちの高揚にシンクロしてまた泣けてくる(笑)。

ぴったりの大友良英の音楽がまた良いのだ。

シーズンごとにマイナーチェンジをしていたタイトルバック映像も素晴らしかったなあ。

毎回、映画や有名曲と同じのサブタイトルも秀逸だったし。




古今亭志ん生の「富久」を縦軸に、オリンピック関係者以外のドラマも絡めた、クドカンの脚本の面白さは勿論だが、キャストが本当に適材適所だった。皆にドラマがあり、見せ場があった。(ピエール瀧はつくづく残念だったが)

戦国や幕末ものとはまた違う「群像劇」として、じっくり楽しませてもらった、終わってみれば素晴らしい大河ドラマだった。


さて来年だ。

劇中何度も言われていた「世界に見せたい日本」を今回もしっかり見せることができるかな?


恐らく今回だって田畑のまーちゃんみたいな熱い想いを持っている人がいるだろう。

そんな人々の想いが溢れる素晴らしい大会になるといいなあ。

端っこの方で仕事に関わることもある中、しっかり見てみたいと思うのであった。


さて、今日日曜は親父の快気祝いの挨拶まわりで少しも自分の時間がなかったが、明日は久々の月曜休みでの戻りだ。色々こなす用事も済ませて寒い郡山に戻るとします。