間一髪… | B級パラダイス

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健康優良不良中年が、映画、音楽、読書他好きなことを気まぐれに狭く深くいい加減に語り倒すブログであります。

前の記事と落差が激しいけど、今の想い記しておく。

今朝、あ、日付が変わったから昨日の朝、部屋を出たらアパートの管理会社から派遣された清掃の方がいた。
「無事で良かったですね」なんて声をかけたら、なんと駐車場まで水は来ていたようなのだ。
なるほどよく見れば隅の方にいかにも流れてきたような落ち葉と砂の跡が。

そのまま出かけて、近所の方がいたので挨拶がてらどのくらいまで水が来たのか尋ねたら、昨日自分が予想したよりもっと高いところまで押し寄せていたことがわかった。

昨日、被災と無事は紙一重と書いたが、正にその通り、いや、もう間一髪だったのだ。

あと数十センチ水位が上がったら、何も備えていなかった我が部屋は浸水、ロフトに敷いてある布団こそ無事だったろうが、マカロニウエスタンをはじめとするDVDや本などこの5年間で増えた「大切な品」が全て泥だらけになっていたことになるのだ。

アパートまでの坂を降りたところの今朝の写真がこれ。

ツイッターで見つけた冠水から一夜明けた13日の風景がこれ

俺が撮った位置より少し後ろからのカットだが、奥のマンションの形、電柱のところに見える家の窓や緑の建物から考えたら、間違いなく、同じ道だ。

ほぼ窓上くらいまで水没している。
坂の上にあった我がアパートの部屋まで水がこなかったのは、ほんと奇跡的に運が良かったということだったのだ。

今日アポを入れていた行政の方との打ち合わせはキャンセルになった。
市町村の役所の現場の皆さんは、公務員だから当たり前かもしれないが、自分たちだって被災者なのに本当に頑張っている。

それに対してこの被害が「まずまず収まった」だのほざいた二階のバカ。
てめえはさっさと腹切って詫びろ。
「被災地の皆さまに誤解を与えたとすれば、表現が不適切だった」とかぬかしてんじゃねえ。

政治家の言葉は本当に軽い。
軽過ぎるにもほどがある。
報道を見ているのか?
そこに人が暮らしていることが見えていないのか?
この泥水、一口でも飲んでから物を言え。

俺の「大切な物」は無事だったが、帰り道に違う道を通ったら、たくさんの家庭の「大切なもの」のみならず「必要なもの」「使えたであろうもの」が山のように被災ゴミとして積まれていた。郡山ではそれを処分するセンターも被災して再開の目処が立っていない。

台風が過ぎたら一気に寒くなった気がする。
布団や毛布や 暖房器具などこれから使いたいものもたくさんあっただろう。

自分は幸いなことに今までこうした自然災害の当事者になったことがないままこれた。
こんなに危険が身近に迫っていたのは初めてことだ。
もう少しだけ何かが違ったら完全に被災者になっていた今、これまで被災者のことを思っても想像の域は出なかったことを実感する。
震災後に赴任したこの地での5年間。今回のことも含め本当に貴重な経験づくしだった気がするよ。

時間が経つごとに犠牲者の方も増えていく一方だ。
被害に遭われたり、まだ避難中で不便を強いられている皆さんの生活が早く戻りますよう…改めてお祈りします。