先週金曜から日曜まで毎日映画館に行っての良き映画の後に書くのはなんとなく気がひけるのだが、ちょっと前にGYAO!て観た、書いておきたい一本を(笑)。
監督:ジョナサン・マイロット、キャリー・マーニオン 製作:ダニエル・ノア、ジョシュ・C・ウォーラー、イライジャ・ウッド、トーヴ・クリステンセン、ゲオルギー・マルコフ、スティーヴン・シュナイダー 製作総指揮・脚本・原案:イアン・ブレナン、リー・ワネル 製作総指揮:イゲヴォンド・アンドレアシアン、サリク・アンドレアシアン、ヘイデン・クリステンセン、セス・ウィリアム・マイヤー、ウラジミール・ポリャコフ 原案:ジョシュ・C・ウォーラー
出演:イライジャ・ウッド、レイン・ウィルソン、アリソン・ピル、ジャック・マクブレイヤー、リー・ワネル、ナシム・ペドラド、イアン・ブレナン、ホルヘ・ガルシア、クーパー・ロス、マイルズ・エリオット、モーガン・リリー
その昔観たロドリゲスの「パラサイト」をふと思い出した学園パニックホラー。
でも、あの時は学生だったイライジャ・ウッドも本作では小説家になる夢を叶えられず故郷に戻った臨時雇いの教師クリント役とはね。指輪を必死で守ったフロドも老けましたな。光陰矢の如し(笑)。
赴任した小学校で初日から生徒たちにはなめられ、同僚の教員たちはかつての同級生・ルーシーを除いて変わり者が多く、クリントはなかなか打ち解けることができずにいる。
そんな中、給食のチキンナゲットを食べた1人の女子生徒が突如ゾンビ化。彼女に襲われた生徒たちも次々とゾンビになって教員をはじめとする大人たちに襲いかかってくる。
難を逃れたクリントたち教員は感染を逃れた2人の生徒を保護して何とか籠城。校内にあったボールやシンバル、ホッケースティックなどで完全武装し、子供ゾンビとの戦いに挑んでいくという、ゾンビものではあるのだが、イライジャ演ずるクリントをはじめとする、決して立派ではない教師たちが右往左往しながら脱出するコメディ仕立て。
ゾンビ化するのもなぜか思春期前の子供だけ。初潮を迎えた女子生徒だけは襲われ傷を受けてもゾンビにならないなど、独自の解釈があったりと工夫の跡が見える。
裏を返せばゾンビが全て子供なので、かつての「ザ・チャイルド」や「チルドレン・オブザコーン」みたいにいくらでも不気味な雰囲気を醸し出すこともできるのだが、ここはもうあっけらかんと突き抜けていて、冒頭こそ子供相手だからと乱暴にできなかった教師たちがどんどん犠牲になるのだが、あとは子供だからと遠慮せず、容赦なく始末していくのが結構痛快で(笑)。
中でもゾンビ化する前から態度の悪いクソガキが、ゾンビ化してからも凶暴かつ厄介なので、ここはもう思いっきり始末されてスカッとしたりして(笑)。
かつてクリントの同級生だったルーシーとクリントが再会して親しげにするのを、彼女の恋人の体育教師が必要以上に嫉妬するも、彼がクリントにルーシーを託して皆を逃すというお約束のシーンも含め、ゾンビ化した子供たちとの攻防のみならず、一癖ある教師たちの話が面白くて飽きさせないのは確か。
それにしてもイライジャ、もう少し仕事選んでもいいのにと思ったら製作に名を連ねてるのね(笑)。
他にも特製スタンガンで武装した感情をあまり表に出さない理科教師ダグを「SAW」や「インシディアス」シリーズの脚本や製作を手がけたリー・ワネルが演じていたり、嫌味で自己中、多分死ぬなと思っていると案の定…の副校長を「Glee」で脚本や製作総指揮をしているイアン・ブレナンが演じていて、この2人、本作でも製作総指揮と脚本担当しているわ、製作総指揮にあの「アナキン・スカイウォーカー」のヘイデン・クリステンセンの名前があるわで、一体どういった経緯でこのB級作品に結実したのか、そちらにも興味がわきますな(笑)
他にも「LOST」に出ていたホルヘ・ガルシアが幻覚キノコで半分ラリって、最後までゾンビ騒動を現実と理解してない用務員役で笑わせてくれたり、武術に長けた守衛が単身ゾンビに立ち向かったりと、キャラたちまくりの一編。
まあ、ゾンビものが苦手な人や、いくらゾンビでも子供やっつけるのはなあ…という心優しい方にはちょっとオススメしないけど、自分と同様にワハハと笑って観たあなたとはお友達であります(笑)。
んでは能天気な日本版予告編をどーぞ!