さらば青春 | B級パラダイス

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健康優良不良中年が、映画、音楽、読書他好きなことを気まぐれに狭く深くいい加減に語り倒すブログであります。

タイトルで「僕は~呼びかけはしない~遠く過ぎ去るものに~」と口ずさんだあなたは同年代(笑)。

もう「青春」なんて言葉から何光年か離れてしまって久しいが、久々そんな気分になった週末帰省だったのだ。


自分の単身赴任の半年後に、下の娘が進学のために上京して早4年。相変わらず郡山に留まる俺を尻目に、就活も何とか済ませて、この3月に無事卒業を迎えることになっている。

俺の拙いブログを長く読んでくださっている方には、ええ?もう大学卒業?!と思われるだろうが、ほんと、月日の経つのは早いもので。


東京での大学生活は本当に楽しそうで、おまけに良い彼氏もできたから(苦笑 )、こりゃ絶対静岡には帰ってこないだろうなあと覚悟していたのだが、何とまあ就職は地元で決めたため、また実家に帰ってくることになったのだ。


金曜に荷物出しのフォローにと、代休を取っていたのだが、業者に頼んだのと、彼氏が手伝ってくれるので、俺は必要ないとのことで(笑)、要らないプレッシャーをせっかく手伝ってくれる彼氏に与えるのも可哀想だからと、ここは素直に応じ、かみさんだけが向かい、自分は行かずじまいで、実家に戻ったのだった。

(彼氏との話はまた別の機会に  笑)


その金曜は、上の娘とともに2人の帰りを待ちながら、居間として使っていた8畳ほどの洋室を戻ってくる下の娘に渡し、下の娘が高校まで使っていた6畳の和室に荷物を入れて居間にするべく計画を練っていたのだが、

上の娘から「おとーさんのこれ、絶対もう必要ないとは思ったけどとっておいたから、しっかり判断してよ」と厳しく言われて示されたのが

すでに段ボールや収納ボックスに入れられていた、俺が以前から撮りだめしていたビデオテープやカセットテープ、MDの数々(笑)。


確かにカセットテープもビデオもすでにそれを再生するプレーヤーが壊れて処分してしまっているのだから仰る通りなのだが、

古いのは中学の時エアチェック(いまや死語だなあ…笑)したカセットテープなんてのもあるから、数だけはえらいことになっていたのだ。


娘の荷物が届き、運び込まれるのは今日日曜の朝9時。

それまでに最低限、娘の荷物の分量分は空けて、我々の寝室にもなる居間代わりの和室に運び込むには、とにかく土曜のうちにブツを減らして完了するしかなく、色んな場所にしまいこんでいたのが明るみになった今回、決断を迫られたというわけなのだ(涙)。


まあ、ビデオに関しては、本当にお気に入りの映画は大体DVDで購入しているし、いざとなればいつでも購入できるのがほとんどだから迷わず処分でいいのだが、悩んだのが格闘技の試合や番組を録画したもの。


今は亡きK-1やPRIDE、たまに放映していたキックボクシングや極真空手やドキュメンタリーなんか、もう惜しくて(笑)。

一番多いのが、当時大好きで、子どもが生まれる前によくかみさんと観戦にも行っていた、いわゆるU系と言われるプロレスもの。

WOWOWで放映していたのを頼み込んで毎回録画してもらっていた前田日明のリングスの試合の数々に、レンタルしてはダビングしていたUWF系は、高田延彦や山崎一夫が参戦した第2次UWFはもちろん、佐山サトルのザ・タイガーに藤原喜明や木戸修なんかも参戦していた第一次UWFの渋い試合なんてのもあって、もう捨てるのが忍びなくて(笑)。


それでも「もう、再生する機械がないから」と呪文のように呟きながら、テレビ放映していたのを録画した当時の小劇場の芝居とかも含め、諦めて捨てることにしたのだった。


カセットテープも同様で、これまた本当にお気に入りの音楽は大体CDで買ったり、レンタルしてはPCに落とし込んでいたので、そういうアルバムのカセットは以前処分はしていたのでだいぶ減ってはいたのだが、

どうもCDになっていない、またはレンタルでも見当たらないような音源のテープの数々は捨てられないまま今に至っていたのだ。


もう土曜の作業中、手書きのラベルを見るたびに手が止まること止まること(笑)。

見かねた娘たちが「何々?これはAmazonで売ってるよ。これはダウンロードできるから」と検索しては、俺の決断を促してくれたのだった(笑)。


メタル、ハードロック系だとカルメン・マキが吾妻ジョージと組んでた「5X」とか、大谷レイブンがいた「マリノ」とか。

パンク系だと「リザード」とか、今や作家先生の町田康が、町田町蔵を名乗っていた頃のバンド「INU」の「メシ喰うな」とか、山崎春美の「TACO」とか、メジャーどころでは、大好きだった水戸華之介の「アンジー」の数々のアルバムなど、

「どこがメジャーなのよ」とか呆れられながらも(笑)、他にも大槻ケンジの「筋肉少女帯」や最初に三柴江戸蔵がいた頃の初期のアルバムなどが、一度はCDになっていたり(中古でも、プレミアついて1万円になっているのもあったが)、ダウンロードできることを教え、俺を安心させて、捨てる後押しをしてくれたのだった(笑)。


色々編集したりしていたMDもほとんど捨てた。

実はエアチェックしていた映画音楽のテープはMDを手に入れた頃に、ジャンル別に編集してダビングしていたのだが、そのMDだけは、そーっと、またしまい込んだのだが(笑)。


あと、大学の時やっていたバンドの練習テープも(笑)。


多分もう聴くことはないとは思うのだ。

自分でもわかっている。でも、今の俺の映画好き、音楽好きの原点だけはまだ惜しくてね。

バンドはもちろんだが、絶対音源手に入らないからと、自分に言い訳して(笑)。


それでもほとんどを捨てたわけで、まだ子どもたちもいなかった新婚時代も含めて、俺が何度も聞いたり、観たりしたお気に入りの数々にサヨナラしたわけなのだ。


「断捨離」なんて言葉はなんとなく嫌いで、自分では認めていないのだが、俺にとっての「青春」にサヨナラしたような気分で今朝の荷物搬入を迎えたのだった。


まあ、今回は情けで見逃してもらった、おびただしい数の焼いたDVDなども、かみさんや娘たちから指摘されるまでもなく、かなり長生きしない限り死ぬまでに観きれない量になっているしなあ。


2年前にここ郡山の部屋に家族が来た時に、実家から持ってきたパッケージとしてのDVDが2倍くらいに増えていたことも指摘され、

「どーせまたあれから倍くらいに増えてるでしょ?」という、かみさんのエスパーのような正しい読みもあり、来年になるはずの俺の引越しでは「色々捨てて帰ってきてよ」と今から釘を刺されたのであった(笑)。


しかし、映画パンフや創刊号からの映画秘宝とか、これまたおびただしい数の本や、CDは今回遡上に上がらなかったが、考えなくてはいけない時期は来るだろうなあ。


かみさんもそうだが、2人の娘もダウンロードをよしとせずCDやDVDを買う性質なんで増える一方なのだ。

今日着いた下の娘の荷物の中に、「パシフィック・リム」の設定資料本やら「シェイプ・オブ・ウォーター」の本やらデル・トロ監督作品関連の豪華本があり「おとーさんのオタク的コレクター気質、しっかり受け継ぎました!」と開き直られたら、なんも言えないのである(笑) 。


まあ、そんなわけで、片付けは済まないものの、最低限の模様替え及び引越しも済み、感謝もされつつ、かみさん&娘たち及びお袋からのバレンタインチョコもいただいて、過ぎ去りし日々の想いにしばし浸りながら、また郡山に戻ったのだった。


これからは「来年の今頃」を常に意識しながら、生活しようかな…などと、今日だけは殊勝に思っておこう(笑)