ザ・レイド | B級パラダイス

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健康優良不良中年が、映画、音楽、読書他好きなことを気まぐれに狭く深くいい加減に語り倒すブログであります。

金曜、いやもう日付の変わった土曜深夜、土日はゆっくり休めることが確定していたので
ワンピース読了後、楽しみにしていたこいつを鑑賞!

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ザ・レイド(2011) THE RAID

監督・脚本:ギャレス・エヴァンス 製作:アリオ・サガントロ 撮影:マット・フラネリー 音楽:マイク・シノダ、ジョセフ・トラパニーズ
出演:イコ・ウワイス、ヤヤン・ルヒアン、ジョー・タスリム、ドニー・アラムシャー、レイ・サヘタピー、ピエール・グルノ、テガール・サトリヤ、ヴェルディ・ソライマン

いやはや、凄い!今まで見逃していたのを後悔したなあ。凄いとは聞いていたがこれほどまでとは。

ジャカルタのスラム街にそびえる高層アパートは、麻薬王タマ・リヤディが支配する悪の巣窟。リヤディ確保のためにこの30階建てのアパートにSWAT隊20名が強制捜査で急襲するが、密かにボスのところまで上っていくつもりが途中で侵入がバレてしまう。
リヤディの命令の元、彼らを殲滅すべく次から次へと押し寄せるアパート住民=無数のギャングたち。住民のほとんどが犯罪者ってのも凄いが、当然のことながら一行は退路を断たれてしまう。一人また一人と仲間を失っていく中、新人隊員ラマたちは脱出のためにギャングたちと文字通りの死闘を繰り広げていくという一編。

いやあ、全編アクションに次ぐアクション。東南アジアの伝統武術“シラット”を駆使した格闘に銃撃戦、どれもこれも「痛さ」を感じる壮絶さ。ジャッキー作品をはじめとする香港映画も、美しささえ感じるアクションからどんどん過激になっていき「マッハ!」のトニー・チャーも凄かったけど、この初めて観るインドネシア映画、その容赦のないバイオレンス描写も含めて、きちんと格闘の「怖さ」を伴っていて好感が持てましたな。

特にアジア系のアクションで時々出てくる刃幅の大きいほとんど鉈みたいな刃物!これが怖いのなんの。
壁の裏に隠れたラムの頬を掠める(っていうかしっかり切り裂いてますが)シーンは、刃物でどっかをざっくり切った経験のある方はゾゾゾッとすること請け合いっす(自分もキン●マがキューっと縮こまりましたがな(笑))。
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主人公ラムのイコ・ウワイス。確かに強いけど、身重の奥さんの元になんとか生きて帰りたいという必死さが伝わってきていいのです。退路を断たれたアパート内、汗と血の臭いが充満していそうなその狭い通路という舞台も効いていてまさに「息詰まる」描写は壮絶。

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あ、いかん!見つかった!
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うりゃあっ!逃げ場のない廊下で格闘!
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累々と倒れる敵!インドネシアギャングの見た目の普通さ&無表情さ加減がまるでゾンビのようでしたな。

特筆すべきはリヤディの片腕の一人マッドドッグ役のヤヤン・ルヒアン。中ボスながら格闘戦では大ボスであります。
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見ての通り小さくて貧相、正直ホームレスかと思えるルックスなのに、こいつがまた凄い。
実はシラットのインストラクターらしいのだが、年齢不詳ながらその身体のキレが凄い。動きに無駄がなくて体格の小ささを感じさせない凄みを発してましたなあ。
2人がかりで漸く仕留めるのであります。

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「息つく暇も無い」という意味では「マッドマックス/怒りのデスロード」に近い興奮ですっかり眠れなくなった1本でありました(笑)。
2作目の「ザ・レイド/GOKUDOU」はどうなんだろうなあ。こいつも是非確かめたいところです。