色々むしゃくしゃしたことがあって帰宅した金曜は、
オークションで落札しため込んでいたDVD「助け人走る」と「必殺仕置人」をはしご。
後の「仕事人」のようなパターン化されていない作劇を堪能した。
助け人の中山文十郎=田村高廣、辻平内=中谷一郎やっぱいい!
仕置人の山崎努も最高!主水として初登場している藤田まことが若いわ。
沖雅也の棺桶の錠ともどもこの2人は所謂「殺し技」を使わない話だったが
こういう一筋縄ではいかない話があるのがまた魅力だったのにな・・・
と、これはまた別の時書きますか(笑)
で、土曜はこれまた中古で買っておいて観ていなかったこいつを観賞。
サラマンダー(2002) REIGN OF FIRE
監督:ロブ・ボウマン 脚本:グレッグ・チャボット,ケヴィン・ペテルカ,マット・グリーンバーグ
製作:ゲイリー・バーバー,ロジャー・バーンバウム,リリ・フィニー・ザナック,リチャード・D・ザナック
撮影:エイドリアン・ビドル 編集: トム・ノーブル 音楽:エド・シェアマー
出演:クリスチャン・ベイル、マシュー・マコノヒー、イザベラ・スコルプコ、ジェラルド・バトラー
現代のロンドン。12歳の少年クインは、母が働く地下鉄工事現場に立ち寄った時、
そこで太古の巨大ドラゴン“サラマンダー”が永い眠りから覚めるその瞬間に居合わせてしまう。
一匹だけだったこのサラマンダー、実は恐竜を滅ぼし、地球を氷河期にした張本人。
人間を食らうのみならず、恐るべき破壊力を持つその炎ですべてを焼き尽くし、
その灰をも食らうという悪食。食べるものが地球上に満たされるまで寝ていやがったのだ。
おまけに一匹だったはずなのに驚異的な繁殖力で、あっという間に世界を蹂躙。
人類側も負けちゃいないで核兵器まで使用したのにまったく歯が立たず、人類はとうとう滅亡の危機・・・
というところまでが、タイトルバックの新聞記事でちゃっちゃっちゃと説明される。
というわけで、火を吹く太古のドラゴンが都市を破壊しまくるカタルシス、
或いは近代兵器との総力戦を期待したのに始まって5分でそれが無いことがわかっちゃいました(笑)
で、舞台は20年後の近未来。まあ、マッドマックス2やら北斗の拳やらを想像していただいたらよろしい。
少年クインは成長して生き残った人々のリーダー格となっている。
人々は郊外の要塞に身を潜め、わずかな農作物を育てながらサラマンダーの襲撃に怯えて暮らす毎日。
飢えと恐怖に苦しみながら何とか日々を過ごしているところへアメリカ軍の生き残り部隊がやってくる。
強面のヴァンサンに率いられたその部隊は、サラマンダーの位置を測定し、
ヘリコプターから生身の兵士がダイブ(!)してサラマンダーの動きを止めて仕留めるという
近代兵器を使いながらも超肉弾戦での「ドラゴンスレイヤー」たちだった・・・。
クインはヴァンサンたちを信じ、サラマンダー仕留めに協力するものの、
「サラマンダーの親分を倒すために人が必要だ!」という徴兵要請は断って決裂。
その後何人かを募ってロンドンを目指したヴァンサンも途中サラマンダーに襲われ敗走。
ヴァンサンの「ここにいても死ぬだけだぞ!」の言葉に従わず残ったクインたちも
要塞自体を巨大な雄サラマンダーに襲われてしまう。
残った若者に後を任せたクィンは、ヴァンサンと生き残ったヘリコプターパイロットの女性兵士の
たった3人でサラマンダーの親分=唯一の雄を倒すためにロンドンに向かう・・・。
と、まあ、クライマックスも意外と原始的な戦いが繰り広げられるのだが
ちょっと待て!サラマンダーは核攻撃にも平気だったんだろ?!
そんなんで負けるんかい!という根本的な疑問がついつい頭をもたげてしまうのが難点ながら(苦笑)
怪獣好きとしてはそこそこ楽しめた一編であった。
正直ファンタジーの世界のドラゴンが現代に甦って大暴れってのがいいプロットのはずなのに、
核兵器使用後のディストピアであるが、舞台がイギリスの所為か、どんより曇ったイメージ。
クインたちの要塞もまるっきり「城」にしか見えないなど、ほとんど「中世風」舞台なんで
ドラゴンがいることが違和感ないのがいいんだか悪いんだか(笑)。
クイン達が寸劇で「スターウォーズ/帝国の逆襲」のベイダーVSルークのシーンを
地下生活を余儀なくされる子供たちに見せてあげるシーンや
ヘリコプターダイブの「天使」部隊の設定なども意外性があっていいし
廃墟のロンドンなんて「28日後・・・」の「誰もいないロンドン」と比べてもいい絵だったし
ドラゴンの造型もカッコいいしで、好きなところ多いのだけど、
最初に書いた通り「破壊のカタルシス」が乏しいのが、決定的に惜しいところ。
近未来SFファンタジーだって観ればいいんだろうけど、
どうしてもジャケットみたいなヘリコプター軍団とドラゴン軍団の空中戦期待してしまったのが
そもそも間違いだったなあ(ヘリコプターなんて一機だけだぞ・・・笑)
ドラゴンなんだかサラマンダーなのかややこしいのだが
これも70年代から悪名高いバッタモン邦題連発してた東宝東和配給だからこそ(笑)。
形は空を飛翔するワイバーン形態だけど俺の乏しいヒアリング能力でも
一度もサラマンダーとは言ってなかったと思うぞ(笑)
それにDVD特典のTVCM予告編・・・「人間おかず、ごちそうさま」って・・・酷いよなあ(苦笑)。
ジャケット同様、内容とかするだけでかなり拡大解釈だわいな。恐るべし、東宝東和!
監督はXファイルの映画の人らしいが、そっちは観てないから比較はできないけど。
何だかスタンスがぶれるわ、クライマックスの作戦中でも矢を落としちゃうなど
突っ込み所満載の主役クインをクリスチャン・ベイルが、
で、こっちの方が魅力あるヴァンサンをスキンヘッドのマシュー・マコノヒーがやってるという
キャストとCGは何気に力の入った、B級パラダイス御用達の一作でありました(笑)!