鋼鉄神振り返り | B級パラダイス

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こんな気分のときはこれだあ!って聞くときはどうしても「あの頃」のアルバムに手が伸びる。

土日仕事が重なり、朝6時半集合だなんて日は、血が巡らない頭を一気に戦闘モードにせねばならない。そーゆーときはやはりこれだ!

JUDAS PRIEST、82年のアルバム「SCREAMING FOR VENGEANCE/復讐の叫び」

 

「The Hellion~Electric Eye」の凄まじい緊張感・高揚感から一気に音が炸裂するこのオープニングの流れは、もはや言うこと無し。「仕事するぞおおお!」ってことさえ忘れてつい頭を振ってしまい、運転が危なくなることこの上なしだったりするんだが(笑)。

実はこのアルバムより次の「DEFENDERS OF THE FAITH/背徳の掟」の方が「棺桶に入れてもらうのは絶対こっち!」ってほど好きなんだが、このオープニングだけはたまらんのですなあ。

同志クリボン氏の命名するところの「ゴゴガガガグゴリガ的ジャケット」(笑)の一発目のアルバムだが、ここから彼らは「メタルバンドの最高峰」=鋼鉄神として君臨することを自覚してったんじゃないかと思う。

実は彼らはイギリス的な意地や、隠しようが無い湿り気・ロマンチシズムも常に持ち合わせているものの、アイアン・メイデンよりも「流行」に色目使ったりしてるように見えるのは俺だけかな(笑)。

簡単に言っちゃえば「アメリカで売れること」なんだろうけど、それはまあ、商売としてはしょうがないのかなあ・・・。もっともこのアルバムで彼らはようやく鋼鉄神としてアメリカでも迎えられることになるんだけど。

そう思いながら聴くと適度にPOPな味付けもあって、聞きやすいなあと。。ただ「流行追い」はこの後も続き何度か失敗してるのがまた不器用というかなんというか・・・(笑)

それにしても「You’ve Got Another Thing Comin’」のPVの気持ち悪さはなんとかならんもんだったかのう・・・(笑)

 

で、ホントは大好きなのにわざと違う娘に声かけちゃう意固地な中学生のように(笑)、続く「「背徳の掟」」を飛ばして、元々好きじゃない「TURBO」も飛ばして、翌日の仕事には88年のアルバム「RAM IT DOWN/ラム・イット・ダウン」なんぞをまた聞いてしまったりするんだな。

 

力強いジャケットですなあ(笑)。このジャケットと「Heavy Metal」「Hard As Iron」「I’m A Rocker」「Monsters Of Rock」などなど、「もーどーしましょ」ってくらい思う「それ風」の曲名見てすげー期待したもんです。

ところが、なんか地味だったんですよねえ(苦笑)。

「Come And Get It」なんてJUDAS風LAメタルみたいだし、「Johnny B.Goode」のカバーも捻りすぎちゃってなんだかわけわかんないし(笑)。

確か「TURBO」が今ひとつの成績のところにJUDASの曲を聴いていた子供が自殺とかいう事件があって訴えられたりして(実際は関係なかったらしいが)、それまでの深みのある歌詞を捨てて、わかりやすい直球勝負で打って出た(というより、ちょっと臆病になっちゃった/疲れちゃったのかも・・・)ようなんだけど、そうした雑音をつい勘ぐってしまう出来栄えではあります。

それでも次の傑作「Painkiller」の予習のようなタイトルトラックと、「オジサーン!シャブ好きやあああ!」(爆)という空耳で有名な「Hard As Iron」という大好きな超強力なチューンがあるんで、俺は支持します!(笑)

 

彼らの魅力は剃刀のような冷たい切れ味と湿り気・ロマンチシズムが同居してるとこだと思うし、個人的にはロブの声も凄いハイトーンより、ドスと哀しみが色濃くでる中~低音域が好きなんだけど、どこまでメタルにこだわってやってくれるのかなあ・・・昨年の新譜はまさに俺の好きな「ヘヴィ・メタル」の音像復活で非常に嬉しかったんだが。いつまでも現役鋼鉄神でいて欲しいっす。

そして昨年復活劇を見逃した俺様のためにまた来日して欲しいと切に願うものであります(笑)。