新年一発目「マイノリティリポート」 | B級パラダイス

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ゾンビ大事典もようやく80年代まで読み進め

合間に京極夏彦「絡新婦の理」に手を出しつつ

昨夜記した通り女性ロックに身悶えしてた怠惰な3連休も終わるので

久々映画でも見ようかとDVDストック眺めてたら

以前中古屋で480円で出てたんで衝動的に確保した

「マイノリティリポート」があるのが目に付いた。

すでにTV放映さえされてたはずだが見てなかったなあ・・・とこれに決定(笑)

(さっさと見れば良いのに確保しちゃうと後回しの悪い癖です)

 

 
ご存知スピルバーグ監督、トムクル主演のメジャー作っすね。
個人的にはフィリップ・K・ディック原作ってのがポイント高いんだけど
耳に入ってきていた今ひとつの評判&中古とはいえ480円の安さに
少々不安を抱きながら見ましたが・・・
 
あー面白いじゃんか(笑)
 
2054年というちょい中途半端な近未来の設定が
同じ原作者の「ブレードランナー」の陰鬱さも内包しつつ
警察モノとして同じ「ロボコップ」にもちょいと通ずる世界観で結構ノレたし、
何よりもスピルバーグには珍しい、青を基調にした暗めの画面に
銀残しなのかな?コントラストの強いトーンで描かれる
ショットの数々がまた好みだったんで点数も上がってしまいました(笑)。
 
サスペンスとしては俺でもわかる真犯人ってのはあるにせよ
(こりゃ市川昆監督のかつての横溝シリーズと同じで配役でわかっちゃう(笑))
そこに至るまでは追いつ追われつのアクションや
疑いを晴らす行動が真実に近づいていく謎解きにもなっていく
そのテンポの良さは時間の長さを感じなくて満足でした。
 
きっとスピルバーグの暗黒面がわりとでてきたのも、こちらの趣味とあってたかなあ。
嘔吐棒と「待て待て目玉」のシーンには大爆笑でした(笑)
そういうものを織り交ぜながら、きっちり親子の情愛や夫婦の絆など
トム君(&妻)の再生の物語にも仕上げてあるあたり、王道だなあ、と。
 
それにしてもスピルバーグの映画って、出てくる主人公の家族の設定が
いつも誰かが欠けてる話が多いんだが、原作もこの通りなのかしらん?
 
あと、物語のキーを握る予知能力者「プリコグ」のアガサの母親であり、
事件の被害者であるアン・ライブリー をやった女優さん
どっかで見たことあるなあって気になって、最後のCAST見てたら
Jessica Harperだと・・・な、何ぃ?ジェシカ・ハーパー?!
慌てて巻き戻して(DVDだとなんて言うんだ?)見てみたら
おお、あの「サスペリア」の!「ファントム・オブ・パラダイス」の!
まさにあの可憐かつ神経質そうなジェシカ・ハーパーその人ではないか!
すっかりおばさんになってましたが、広めの額はそのままで
幾つになっても不憫な役なんだなあ、と感心しちゃいました(笑)
なんでこのキャスティングだったんかなあ?
 
というわけで、以上新年一発目に2002年の公開映画を語るという
まさに少数報告=マイノリティリポートでありました(笑)。